近年、移住先として人気が高まっているフィリピン。物価の安さや、長期ビザの取得のしやすさから、多くの日本人が移住しています。そんなフィリピンへ移住するうえで、特に気になること。それは、住環境のことではないでしょうか?
そこで、今回は日本人が住むのに人気の「コンドミニアム」タイプの物件について、「どんな暮らしができるのか?」「どんなエリアがおすすめなのか?」「どうやって賃貸・購入ができるのか?」といったことを解説していきます。
フィリピンのコンドミニアムが投資先に魅力な理由
フィリピンのコンドミニアムは、東南アジアのなかでも不動産投資先として魅力的です。どのような理由でフィリピンのコンドミニアムが注目されているのか解説していきます。
一等地でも価格が比較的安い
フィリピンのコンドミニアムは、マカティやBGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)などの一等地に位置していながら、他のアジア主要都市と比較すると不動産価格が安いです。たとえば、東京やシンガポールの中心部に比べて、同じような立地や設備を持つコンドミニアムでも数分の一の価格で購入可能なケースも少なくありません。
初めて海外不動産投資を考える人でも参入しやすく、少ない資金で都心の優良物件が購入できます。また、ビジネスエリア周辺であれば、賃貸需要も高いため、賃貸運用によって高い利回りを見込める点も魅力的なポイントです。
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日本よりも高い利回り
フィリピンのコンドミニアムは、日本の都市部と比べて物件価格が抑えられている一方、賃料は現地の経済成長や都市化に伴い上昇傾向にあります。投資物件としての利回りは高く、一般的に年間6〜10%程度の利回りで、日本国内の賃貸物件(平均3〜4%)と比べても大きな差があります。
また、マニラやセブといったフィリピンの主要都市では、外国人駐在員や観光客による賃貸需要も高く、長期だけでなく短期賃貸でも安定した収益が見込める点が投資家にとって魅力です。高利回りかつ成長性のある市場として、フィリピンコンドミニアムは注目の投資先となっています。
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外国人でも購入しやすい環境
フィリピンでは、外国人でもコンドミニアムの購入が法律で認められており、総床面積の40%までであれば外国人所有が可能です。土地を所有できないという制限はあるものの、建物の区分所有に関しては明確で、他のアジア諸国に比べて規制が緩やかなのが特徴です。
コンドミニアムの購入手続きも簡素で、法人を設立する必要がなく、個人名義での購入に対応しており、初めて海外不動産を購入する人にとってもハードルが低い環境が整っています。また、英語が公用語であるため、契約や書類のやり取りも比較的スムーズに進めやすい点も安心です。
フィリピンコンドミニアムの購入で人気のエリア
フィリピンコンドミニアムを購入を検討している場合、どのようなエリアが今後投資先として有力になっていくのでしょうか。マニラやセブといった主要都市のエリアを紹介します。
マニラ・マカティ
フィリピンの首都マニラに位置するマカティは、経済・金融・商業の中心地として知られ、国内外の企業が多数オフィスを構えるビジネスエリアです。洗練された都市インフラ、整備された街並み、高級ショッピングモールやレストランが立ち並び、富裕層や外国人駐在員に人気のエリアとして知られています。
マカティのコンドミニアムは、立地・設備・セキュリティのレベルが高く、高級志向の物件が多い一方で、日本と比べると価格帯は抑えられています。マカティに位置する「THE Rise Mkati」は2,000万円台〜のユニットが販売されています。
マニラ・ボニファシオ地区(BGC)
ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)は、マニラの中でも最も注目されている先進的なエリアです。元々は軍の敷地でしたが、近年急速に再開発され、高層ビルが立ち並び、ビジネス、ショッピング、エンターテインメント施設が集まる活気あふれる地区となっています。
特に、日本人を含む外国人駐在員に人気があり、外国企業の本社やオフィスが多数進出しているため、賃貸需要も高いです。日本人からも評価が高い「The Seasons Residence」は、一等地に立地していながら、4,000万円〜と東京と比べても購入しやすい価格帯です。
マニラ・マンダルヨン
マンダルヨンは、マニラ首都圏の中心に位置するエリアで、ビジネスと住宅が調和している地区です。マンダルヨンの中心部には、オルティガスセンターというフィリピンでも重要な商業・金融エリアがあり、多くの国内外の企業や高級オフィスビルが集まっています。
また、マカティやBGCに次ぐ不動産市場として注目されており、コンドミニアム開発が拡大しています。オフィス街ということもあり、賃貸市場も好調で外国人駐在員や企業の社員に人気です。
セブ
セブは、フィリピン中部に位置する人気の観光地であり、経済や不動産市場の成長が著しい都市です。マニラに次ぐ経済圏を持ち、観光業やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)業界が盛んなため、国内外から多くの投資家や企業が集まります。
セブシティはフィリピンの中でも「ビジネスの中心」として急速に発展しており、ITパークや多くの商業施設が立ち並び、ビジネスチャンスが豊富です。また、セブには美しいビーチやリゾート地が近くにあり、観光業が経済の重要な柱となっています。このため、短期賃貸需要(Airbnbなど)も高く、投資家にとって魅力的なエリアです。
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フィリピンコンドミニアムを購入する方法
フィリピンを含む海外では、コンドミニアムの購入方法が日本と異なります。外国人がコンドミニアムを購入する際に、どのような書類が必要なのか、手続きの流れ、支払い方法などについて解説していきます。
コンドミニアム購入に必要な書類
■主な必要書類
1.パスポートのコピー
2.ビザ(必要に応じて)
3.税務識別番号(TIN)
4.銀行口座開設書類
5.購入契約書
1.パスポートのコピー
外国人が不動産を購入する場合、まず有効なパスポートが必要です。
2.ビザ(必要に応じて)
外国人が長期滞在を希望する場合、適切なビザ(特別永住ビザなど)が必要です。コンドミニアム購入には必須ではありませんが、長期居住を考える場合は確認が求められます。
3.税務識別番号(TIN)
フィリピンでは不動産購入にあたり、税務識別番号(TIN)が必要です。フィリピン国内で税務関連の手続きを行います。なお、外国人の場合はフィリピンでのTIN取得にはフィリピン国内の住所が求められます。
4.銀行口座開設書類
支払いに使用するために、フィリピンの銀行口座が必要です。口座開設にはパスポートと現地住所証明書が求められることが一般的です。
5.購入契約書
売買契約書には、売主と買主の詳細、購入価格、支払い条件、物件の詳細が記載されます。契約書は、両者の合意のもとに作成され、サイン後に有効となります。
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コンドミニアム購入の手続き
1. 物件選定と価格交渉
不動産エージェントを通じて、購入したいコンドミニアムを選定します。そして、価格交渉を行い、購入条件が合意されれば次のステップに進みます。
2. 購入契約の締結
物件と価格が決まったら、売主との間で正式な購入契約書を作成します。この契約書に署名し、契約金(通常は購入価格の10〜20%)を支払います。
3. 税務関連の手続き
購入契約が締結されたら、税務識別番号(TIN)を取得し、購入に関連する税金(印紙税)を支払う必要があります。物件の評価額に基づいた税金が含まれます。
4. 残金の支払い
契約締結後、残りの購入金額を支払います。支払い方法については、現金一括払いまたは銀行ローンが一般的です。銀行ローンを利用する場合、必要な書類や手続きを経てローン契約が締結されます。
5. 登記と所有権移転
支払いが完了した後、所有権移転登記手続きが行われます。このとき、不動産登記局(Land Registration Authority)への申請が必要です。所有権が正式に移転されると、新しいオーナーとして物件の登記が完了します。
6. 最終確認と物件引き渡し
最後に物件の状態を確認し、問題がなければ鍵の引き渡しを受けます。その後、物件の管理会社に連絡を取るなど、管理手続きに進みます。
支払い方法について
一般的に、フィリピンコンドミニアム購入における支払い方法は以下の3つがあります。
1. 現金一括払い
支払い方法の中でもシンプルで迅速な方法です。物件の購入価格全額を一括で支払います。現金一括払いでは、ローン手続きや利息の支払いを避け、購入後すぐに物件を所有できます。外国人にとっては、現金一括払いの方が簡便でトラブルが少ない場合もあります。
2. 分割払い
分割払いでは、物件価格を数回に分けて支払う方法です。支払いは、契約時に契約金(通常10〜20%)を支払い、その後、開発の進行に応じて残額を支払うことになります。「プレビルド物件」と呼ばれる開発途中の物件を購入する場合に一般的な支払い方法です。
3. 銀行振込や小切手での支払い
支払いは、現金以外にも銀行振込や小切手で行うことができます。特に、現地の銀行口座から直接振り込むことが一般的です。外国人の場合、フィリピンで銀行口座を開設して振り込む必要があります。
フィリピンコンドミニアムでおすすめの物件
1.THE SEASONS RESIDENCES
ザ シーズンズ レジデンス(THE SEASONS RESIDENCES)は、フィリピン・マニラの新興ビジネス街「ボニファシオ・グローバルシティ(BGC)」に位置する高級コンドミニアムで、2026年の竣工を予定しています。全4棟で構成されており、月々での分割払いが可能です。
本プロジェクトには野村不動産と三越伊勢丹ホールディングスが参画し、設計は日建設計が担当。三越直結の利便性に加え、日本人に馴染みのあるウォシュレットや床下収納、制震バンパーなどの設備も整っており、快適度の高い居住空間を海外でも実現しています。
物件ページ:ザ シーズンズ レジデンス 秋タワー
2.MANDANI BAY
フィリピン・セブ島のマンダウエエリアに位置する大規模複合開発プロジェクト「Mandani Bay」の一部で、レジデンスやオフィス、商業施設などが20ヘクタールにわたり一体開発されています。セブの主要エリアであるセブビジネスパークやITパーク、マクタン・セブ国際空港へも車で15~20分と、優れた立地が魅力です。
開発には、香港の大手デベロッパー「Hong Kong Land」とフィリピンの有力企業「Taft Properties」が参画しています。また、現在販売中の本物件は、33階建て・総戸数900戸の第3タワーで、家具付きで即入居が可能です。共有施設も充実しており、クラブハウス、プール、ラウンジなどを完備しています。
物件ページ:MANDANI BAY
まとめ
フィリピンのコンドミニアムの賃貸や購入を検討している方に向けて、コンドミニアム概要や魅力、エリア、そして賃貸・購入の方法まで紹介してきました。
フィリピンでは、スイミングプールやスポーツジムなどの施設が備わった一等地にある高級コンドミニアムでも、比較的安く快適に住めます。日本ではなかなか得られない体験や生活を堪能してみたいですね。