2021-09-15

フィリピン不動産投資のメリット・デメリット。購入手順やおすすめエリアも紹介

  • 海外不動産コラム

フィリピンは東南アジアの中でも特に将来性が高い国です。フィリピンには、経済成長や人口増加など、不動産投資の利益を拡大できる環境が整っています。

しかし、投資を検討する上では、軽減を図るべきリスクがあることも事実です。また、外国人向けの規制には注意を要します。

この記事では、フィリピン不動産投資のメリットやリスクに加え、投資にオススメのエリアなどについても解説します。

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日本人在住者も多数!フィリピンの概要

最初に、フィリピンの面積や人口など基本的な情報から解説します。

面積約30万平方キロメートル(日本の約8割)。7,109の島々が点在。
人口約1億811万7,000人(2019年推計) 参照:世界銀行
首都マニラ(首都圏人口約1,396万6,000人:2021年推計)参照:フィリピン政府
民族マレー系が主体で、ほかに中国系、スペイン系、さらにこれらとの混血や少数民族がいる。
言語国語はフィリピノ語、公用語はフィリピノ語と英語。ほかにも80前後の言語があると言われている。
宗教東南アジア唯一のキリスト教国で、国民の83%がカトリック、その他のキリスト教が10%イスラム教は5%だが、ミンダナオではイスラム教徒が人口の2割以上となっている。
主要産業農林水産業(全就業人口の約27%が従事、2016年1月現在)。近年は、コールセンター事業等のビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)産業を含めたサービス業が大きく成長(全就業人口の約56%が従事。2016年1月現在)。
為替1ペソ=約2.16円(2021年1月時点) 参照:日本銀行
在留邦人数17,753人 (2019年10月時点:在留届ベース) 参照:外務省

フィリピンでは公用語として英語とフィリピノ語が使われています。フィリピノ語とは実質的にタガログ語と考えて良いようですが、生活する上では英語が多少話せれば問題ありません。

また、フィリピンは東南アジアで唯一のキリスト教国であり、国民の多数がカトリック教徒です。明るく親しみやすい人柄もあり、フィリピン人は「アジアのイタリア人」と称されることもあります。

2019年10月時点の在留邦人数は約18,000人で、アジアにおける日本人在住者数ランキングでは第9位となっています。

外国人がフィリピン不動産を購入する際の規制・税金

日本人がフィリピン不動産を購入する場合に注意すべき規制や税金について解説します。

個人の外国人は土地を所有できない

フィリピンでは個人の外国人による土地の所有が認められていません。戸建住宅は登記が建物と土地とに別れていないため、日本人による投資対象は、コンドミニアムかタウンハウスなどの集合住宅になります。

ただし、外国人が購入できる集合住宅は1棟あたり全戸数の40%までと制限されています。

なお、海外の法人はフィリピンの土地を所有できますが、資本の60%以上をフィリピン資本が占めていることが条件です。また、フィリピン人の名義貸しなどは処罰対象となるため、推奨されません。

フィリピン不動産投資でかかる税金

外国人がフィリピン不動産投資で収益をあげると、個人所得税が課税されます。外国籍の居住者または外国籍の非居住者(滞在期間180日以上)の場合は、税率は国内源泉所得に対して5%~32%です。

滞在期間180日未満の外国籍非居住者の場合は、所得税率は国内源泉所得に対して一律25%となっています。

さらに、税金管理の委託手数料として、家賃の1ヶ月分または10%程度の支払いが必要です。一方、不動産の売買時には、以下の表の内容で税金が課税されます。

税金の種類
税率
印紙税1.5%(売買価格か市場価格の高い方に課税)
不動産移転税約0.75%(売買価格か市場価格の高い方に課税)
キャピタルゲイン税6%(売買価格か市場価格の高い方に課税)
付加価値税12%(約320万ペソ以上の物件に課税)

フィリピン不動産投資のメリット

フィリピン不動産投資の主なメリットは、今後インカムゲインおよびキャピタルゲインの期待が大きい点と、2021年時点では物件価格が比較的安い点です。

経済成長率が高く物件の値上がり期待が大きい

2020年はコロナウイルス感染症が世界中に拡大し、各国とも経済に大きなダメージを受けました。しかし、2021年は多くの国で経済が回復すると予測されています。

東南アジア各国における、2021年の予測GDP成長率は以下グラフの通りです。

※参照:IMF

比較している5ヶ国の中ではフィリピンのGDP成長率が最も高くなっています。

なお、コロナに関連する経済対策の一環として、政府は政策金利を引き下げており、住宅ローン金利が下がっている点はフィリピンの不動産市場にとって明るい材料です。

経済成長は物価と国民所得の上昇を促すため、フィリピンでは今後住宅価格の値上がりを期待できます。

将来的に利回りが上昇する期待も持てる

経済成長著しいフィリピンでは、国民所得の上昇とともに物価が上昇する期待も大きいものです。物価の上昇は不動産価格を押し上げると同時に、賃貸住宅の家賃水準も引き上げます。

今後は2021年時点よりも家賃水準が上がることが予測されるため、将来的に利回りが上昇する期待もあるのは、フィリピン不動産投資が持つメリットです。

例えば日本では、若年層の人口が減少することで不動産の賃貸需要は縮小することが予測されます。平均所得や家賃水準の低下とともに、不動産投資の利回りも低下する可能性がある点に要注意です。

人口増加に伴う住宅需要の拡大を見込める

フィリピンの人口は2014年7月27日に1億人を突破しました。国連等の推計によると、2030年には1億1,000万人、2040年には1億2,000万人、2050年には1億2,700万人になり、 2091年まで増加し続けると予測されています。

人口が増加しているエリアでは住宅需要拡大の期待が大きいものです。フィリピンでは長期的に住宅需要が拡大し続けると予測されます。

また、フィリピンは年齢の中央値が2020年予測値で24.1歳と若いのも明るい材料です。若年人口が多いエリアは生産年齢人口も多いため、住宅の賃貸需要が拡大していきます。

空室率の低い投資を期待できるのも、フィリピン不動産投資のメリットです。ちなみに、東南アジアでの比較では、マレーシアの年齢中央値は29.2歳、タイは39歳、日本は48.6歳となっています。

フィリピン国民には周辺諸国よりも若い人が多い点が特徴的です。

物件価格が比較的安い

フィリピンの富裕層や海外駐在員などに支持されている、マカティの最高級コンドミニアムの㎡単価は、東京都心の最高級マンションと比較すると約1/4程度となっています。

図:アジア各国の㎡あたりのコンドミニアム価格比較

出典:Global Property Guide

フィリピンの高級コンドミニアムには、24時間体制のセキュリティやプール、ジムなどが完備されています。フィリピン不動産投資では、都心の高品質な物件を日本よりも安い価格で購入可能です。

外国人駐在員による入居の期待が大きい

フィリピンでは、海外出稼ぎ労働者による仕送りの受け入れがGDPの約10%を占めています。しかし、近年フィリピン国内で特に経済規模を拡大している産業は、オフショア・BPO産業です。

「BPO」とは「Business Process Outsourcing」の略で、アウトソーシングのことを指しています。フィリピンでは、東南アジアの中でも若い人材が豊富な上に、英語が公用語として使われています。

フィリピンにおける英語の普及度合いは、世界第3位の英語圏国と呼ばれるほど高いものです。フィリピンでは、欧米企業がコールセンターなどのボイスサービス系事業を展開しています。

また、近年ではボイスサービス分野にとどまらず、ノンボイス分野や、より高い専門性や判断力が求められるKPO(ナレッジ・プロセス・アウトソーシング)へと拡大しつつあります。

IT分野の開発業務の他にも法務・財務といったバックオフィス業務など、幅広い展開を見せるフィリピンのBPO産業には今後も要注目です。

フィリピンでIT関連のBPO産業が規模を拡大していけば、欧米企業から派遣される外国人駐在員も増えると予測されます。

外国人駐在員は会社から家賃補助を受けられるため、フィリピン不動産投資で家賃の滞納リスクなどを軽減するためには、外国人駐在員の入居を狙うのがおすすめです。

物件によってはAirbnbを活用したホテル運用もできる

フィリピンの不動産市場には、マニラなど都心のコンドミニアムを購入後、Airbnbを活用してホテル運用をしている不動産投資家もたくさんいます。

コロナで海外渡航が規制される前は、フィリピンの外国人入国者数は年々増加傾向にあり、特に韓国人や中国人などの入国者が多くなっていました。

フィリピン不動産投資では、通常の賃貸運用で入居者が入らないなどの場合には、ホテル運用による短期賃貸を繰り返すのも有効です。

ただし、物件によっては管理組合などによってホテル運用が禁止されている場合もあるので、物件を購入する前に不動産エージェントへの確認が必要になります。

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フィリピン不動産投資のリスクと注意点

フィリピン不動産投資には利益の拡大期待など多くのメリットがあります。しかし、リスクがないわけではありません。

プレビルドのコンドミニアムには竣工リスクも

すでに解説した通り、日本人投資家にとって、フィリピン不動産投資の主要な選択肢はコンドミニアムです。フィリピン不動産投資におけるコンドミニアムは、新築物件がその大半を占めています。

新築コンドミニアムは、建設工事の途中で売り出されるのが一般的です。海外不動産投資では、未完成物件のことを「プレビルド」と呼びます。

プレビルドの投資物件は、発売間もない段階では特に、割安に購入できる点が大きなメリットです。

しかし、建設工事が途中で中断されてしまうリスクも持っています。プレビルドの物件で工事中断されてしまうと、工事が再開される見込みはとても薄いものです。

結果的に物件の引き渡しを受けられず、支払い済みの資金を回収できなかった失敗も、過去には多数発生しています。

フィリピン不動産投資で竣工リスクを下げるためには、売主となるデベロッパーを慎重に見極めることが重要です。

不動産会社の見極めが難しい

フィリピン不動産投資では、特にデベロッパーなど不動産会社を見極めて物件を選ぶ必要があります。しかし、フィリピン不動産のデベロッパーは、客層によってグループ会社を分けていることもある点に要注意です。

大手デベロッパーのグループ会社であっても、低所得者層向けの住宅を主として供給している会社もあります。低所得者層向けの物件は、建物の質がそれなりであることもめずらしくありません。

建物の質がよくない物件では、後々修繕費用などのコストが重くなり、キャッシュフローが残らないことも考えられます。

フィリピン不動産投資では、不動産グループ会社の親会社が建設する物件を選ぶと安全です。フィリピン不動産投資における不動産会社の見極めに関しては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

都心の高級物件では空室リスクに要注意

日本など先進国と比較するとまだまだ物件価格が安いフィリピンですが、特に首都マニラの中心部では、すでに都市開発がかなり進んでいます。

このため、都心の高級物件では価格が高いものも増えている点に要注意です。価格が高い物件では家賃も高額に設定しないと、利回りを確保できません。

しかし、高額な家賃を払える入居者は限られています。結果的に空室期間が長期化し、損失を拡大することもめずらしくありません。発展著しい新興国では高級物件が建設されることもあります。

しかし、高級物件の投資を検討する場合は、本当に富裕層や外国人駐在員の賃貸ニーズを取り込めるのか、事前の検証が重要です。

中古不動産市場が発展途上で出口戦略には不安もある

フィリピンでは、多くの中古不動産取引がアナログな方法で進められている点に注意を要します。

中古不動産の情報プラットフォームが整備されておらず、エージェントやブローカーが個々に物件情報を握っていることもめずらしくありません。

中古不動産市場の整備は、不動産投資の出口戦略に関わる部分です。2021年時点では、フィリピン不動産を売却する場合は、物件購入時にサポートを受けたエージェントなどに相談するのが妥当です。

しかし、フィリピン国内における広告の手段が確立されていない中では、売却完了までに1年などの長い時間がかかることも覚悟する必要があります。

フィリピン不動産投資では、長期的な運用も視野に入れた投資計画が重要です。

フィリピン不動産を購入する手順

フィリピンで投資用不動産を探すには、信頼できる現地不動産エージェントとの取引がベストと言えます。

現地の不動産エージェントを介するメリットは、フィリピンの不動産市場を理解する専門家から適確なアドバイスを受けられることです。

もし現地不動産エージェントのサービスが有料だとしても、リスクを下げるためには有効な手段となる場合もあります。

ただし、ブローカーと呼ばれるエージェントを紹介するだけの業者には要注意です。フィリピンでは、エージェントを紹介するだけで実務を何も行わず、紹介料を要求してくる業者もいます。

なお、フィリピンの不動産購入は、以下のような手順に沿って進めます。

1.不動産エージェントに問い合わせる
2.物件を視察する
3.予約申込書を提出し、現地の金融機関で銀行口座を開設
4.売買契約を締結する
5.ローンの申し込みをする
6.残金決済をする
7.物件引き渡しを受ける

また、エージェントに関しては、日本人スタッフの有無に加え、過去の実績や業務範囲について確認することが重要です。最終的な物件売却のサポートまで受けられるのであれば、安心して取引できます。

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フィリピン不動産投資にローンは使える?

フィリピンで不動産を購入する場合は、ローンも利用可能です。例えば、フィリピン最大の商業銀行バンコ・デ・オーロ(BDO)には「ホームローン」という住宅ローンの商品を外国人にも提供しています。

融資限度額については、フィリピン国内の居住者であれば、物件査定価格の80%までOKです。 頭金は物件査定価格の20%〜必要で融資期間は10年間となっています。

一方、非居住者の融資限度額は物件の査定価格の70%です。頭金は物件の査定価格の30%からで、融資期間は5年間となっています。

なお、現地金融機関の融資可否については、時期によって変化することもあるので、都度確認が必要です。

フィリピンの住宅ローンについてさらに知りたい方は「フィリピン不動産を購入する際に住宅ローンが組める銀行3選」をご覧下さい。

フィリピンで不動産を購入するのにおすすめのエリア

フィリピン不動産投資の候補地として挙げられるエリアについて解説します。

マニラを含むメトロ・マニラの地域

フィリピン不動産投資の筆頭はマニラを含むメトロ・マニラです。この地域の主要投資エリアとしてはマカティ市が挙げられます。

マニラ首都圏に属する都市で、高層ビル群が立ち並ぶ景観から「フィリピンのウォール街」とも呼ばれています。

マカティ市の中でもアヤラ・センターは有名なエリアです。アヤラ・センターには世界中のブランドショップが集まる巨大ショッピングモールがあり、周辺には欧米風の高級住宅地が広がっています。

ドナルド・トランプの高級アパートメント「トランプ・タワー・マニラ」が建っているのも、アヤラ・センターです。

ケソン

マニラがフィリピンの首都になる以前は、フィリピンの首都はケソンでした。ケソンには国会議員など富裕層が多く住む一方で、場所によっては貧困層の住むエリアもあります。

教育施設が充実していて有名校も多く、生活にも便利なエリアです。

ダバオ

ダバオはフィリピン第3の経済都市で、フィリピン南部のミンダナオ島にある港湾都市です。人口は約160万人の規模ですが、人口密度が低いため暮らしやすい町となっています。

なお、ダバオはフィリピンの大統領であるドゥテルテ氏の地元としても知られています。

日本との関わりが深いため、地元のミンダナオ国際大学では日本語が必修科目となっていることや、多くの日系人が住んでいることから、リタイア後の日本人の移住先としても支持されているエリアです。

フィリピン不動産投資はどんな人におすすめ?

最後に、フィリピン不動産投資は特にどんな人におすすめか解説します。

フィリピンへの移住を考えている方

不動産投資だけではなく移住を考えている方にとっては、購入した物件に住んだ後、数年後に売却してキャピタルゲインを得る投資戦略も有効です。

一定以上の自己資金を用意できる方

フィリピンで購入できるコンドミニアムには、富裕層向けからローカル向けまで幅広い選択肢があります。例えば600万円台の物件は比較的買いやすい価格の物件です。

しかし、価格が安い物件にはそれなりの理由があります。外国人駐在員は会社から補助を受けられるため、高級コンドミニアムを好みます。

利便性がよほど高いなどの理由がない限り、外国人駐在員が低価格の物件に入居することは少ないものです。

ある程度グレードの高い物件を購入することも考慮すると、ローンを利用する場合であっても自己資金を用意できるに越したことはありません。

まとめ

フィリピン不動産投資には、今後利益を拡大できるメリットがある一方で、注意すべきリスクがあるのも事実です。特に、不動産会社の見極めや賃貸ニーズの確認は重要なポイントです。

フィリピンの持つ将来性は東南アジアの中でも大きい部類に入るため、仮に当初の見込み利回りが低くても、将来的にインカムゲインを増やせる見込みもあります。

確実に利益を拡大していくためには、日本の不動産会社など信頼できるエージェントを見つけることが重要です。

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