2021-11-25

【リアル体験談】マレーシア移住の魅力!注意点やビザについても紹介

  • 海外不動産コラム

移住先として高い人気を誇るマレーシア――。ロングステイ財団の調査によると、マレーシアは14年連続で「日本人が移住したい国ナンバーワン」に君臨し続けています。なぜマレーシアが移住先として人気なのか。今回は、実際にマレーシアに移住をした海外移住アドバイザーのRUMIが、移住してみて知ったマレーシアの魅力を存分にお届けします。

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有名人の移住でも話題、14年連続「移住したい国トップ」に輝いたマレーシア

今年12月、ロングステイ財団が恒例の「ロングステイ希望国・地域2019」を発表しました。結果は、マレーシアが堂々の1位を堅持。これで14年連続のトップ君臨となります。マレーシアに住む日本人の数も増加の一途をたどっており、2019年10月時点でその数は3万人に及びつつあります(「海外在留邦人数調査統計」より)。定年退職後のシニア層、場所を問わず働けるフリーランス、子どもに国際感覚を身につけさせたい子育て世代など、さまざまな属性の人たちから今、移住先として選ばれている国がマレーシアなのです。

「ロングステイ財団調べ『ロングステイ希望国・地域2018』」参照   図:日本人が移住したい国ナンバーワンの推移

最近では、マレーシアに移住した有名芸能人が、日本のテレビで紹介され、その豪華な生活ぶりが話題にもなりました。人気YouTuberもマレーシアに滞在し、この国の生活を紹介したことから、より一層注目を集めています。

実際に移住してみて分かった、マレーシアの魅力 「7選」

今、関心を集めるマレーシアですが、日本人にとって、どんなところが魅力なのでしょうか。ここからは、実際に住んでみて分かったマレーシアの魅力を、実体験とともに紹介します。

1.物価が安い

アジア諸国に移住する場合、もっとも期待するのが「物価の安さ」ではないでしょうか。結論から言うと、マレーシアの物価は日本の1/2~1/3 程度と非常に安いです。日本だと1000円のものが、マレーシアなら300円~500円程度で買えます。具体的には以下のようになります。

図:1ヵ月あたりのマレーシアの生活費例

項目
費用
住居
月4~10万円程度 (2LDKのコンドミニアム/プール・ジムつきが大半)
食費
月4~6万円程度 (家族全員分、自炊と外食・中食を組み合わせた合算)
通信費
月6000円程度 (携帯電話とインターネット固定回線の合算)
水道光熱費
月1万円程度 (水道・電気代・ガス代の合算)
交通費
月5000円程度 (Grab移動が中心 ※配車アプリ)
合計
約10~20万円


イメージが湧くよう、もう少し補足しますね。まず住居費についてですが、マレーシアのコンドミニアムはプールやジム併設が一般的です。共用施設の充実度が、日本とは大きく異なります。価格だけ比較すると、日本の2LDKの相場とそれほど変わらないかもしれませんが、プール・ジムつきで月4~10万円は、安いと感じるはずです。

食費も手頃。ローカルフードだと5RM(約125円)くらいから、ランチを食べることができます。交通費に関しても、モノレールや地下鉄、バスといった交通網が発達しているKLですが、最近ではGrabというUberのような配車アプリでタクシーを呼んで、ドアtoドアで移動することが増えてきました。とても使いやすく、価格も30分乗って10RM程度(約250円)と、日本では考えられない安さです。

2.住環境が良い

住環境も満足のいくものです。マレーシアのコンドミニアムには、プール・ジム・公園・売店・テニスコートといった共用施設がついています。「運動不足だな…」と思ったら、コンドミニアム内のジムでひと汗かくこともできます。
子育て中の方なら、暑い日はコンドミニアム内のプールで安全に遊ばせることもできるし、広い公園で思いっきり走り回らせることもできます。私自身2人の子どもがいるので、とても重宝していますね。それに、24時間警備員が見守っているので安心です。
また移動の面でも、先ほどご紹介したように、Grabが普及しているのでとても便利。加えて、街中いたるところに高速Wifiが飛んでいるので、通信に困ることもありません。美容院やネイルショップにも高速Wifiが飛んでいるので、美容院でカラーをしてもらいながらノートパソコンで仕事をしたことも(笑)。こんな風に、マレーシアは非常に暮らしやすい国です。

3.治安が比較的良い

マレーシアはアジア諸国の中で、かなり治安がよいほうです。暴動や凶悪犯罪も少なく、安全に暮らすことができます。KLの中でとくに安全だと言われているのが、高級住宅街で日本人も多く住む「Mont Kiara(モントキアラ)」周辺です。



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4.のんびりと暮らせる

マレーシアは常夏の気候で、それもあってか穏やかな人が多い印象。ですから、時間に追われることなくゆったりと暮らすことができます。ゴルフ大国を目指していることもあって、ゴルフ場がたくさんあります。価格も手頃なので、普段の生活にゴルフを取り入れることもできますね。
また、日本と比べて圧倒的に自然災害が少ないです。地震はまず起こりませんし、台風も来ません。自然災害の脅威にさらされていない珍しい国だといえます。それに、花粉も飛ばないので、日本で花粉に悩まされている人も、マレーシアなら年中快適に過ごせます。

5.食べ物が美味しい

マレーシアのローカルフードは、タイやベトナム料理に近い味で、ハーブとスパイスをベースとしたものが中心です。アジアン料理が好きな人なら口に合うでしょう。現地食を好んで食べている日本人もたくさんいます。
もしローカルフードが合わなくても、マレーシアは多民族国家なので、色んな国の食べ物が手軽に食べられます。とくに多いのが、中華料理、マレー料理、インド料理です。日本人の多く住むエリアでは、和食も食べることができます。色んな国の料理を、その日の気分によって選んで食べられるところは、マレーシアの魅力のひとつですね。

ちなみに、マレーシアは外食文化なので、日本のように自炊があたりまえではありません。たとえば、朝は近くのマーケットで揚げパン・豆乳を買ってすませる。昼はオフィスの近くのレストランで食べる。夜はフードコートやナイトマーケットで、ワイワイと食事を楽しむといったことも日常的です。最近は、UberEatsで取り寄せる人も増えていますね。

6.グローバルな教育環境が整っている

KLにはイギリス系・アメリカ系のインターナショナルスクールが数多く進出しています。授業料が欧米や日本より安いことから、親子留学先としても人気です。インターナショナルスクールは、マレーシアの主要都市なら、ほぼどこにでもあります。日本人学校があるのは、クアラルンプール・コタキナバル・ジョホールバル・ペナンです。
また多民族国家なので、マレー系、中華系、インド系など、さまざまな人種の子どもたちがいます。子どもに国際感覚を養わせるには、もってこいの国でしょう。マレーシアだと、小学校の段階で3カ国語・4カ国語使えるようになる子どもも少なくありません。
私の場合、子どもが未就学児なので、幼稚園(インターナショナルスクール)に通わせています。ひとり月3万円程度で、8時~17時まで預かってもらえるほか、送迎つきなので安心です。子どもたちの語学力も、順調に伸びていますね。

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7.マレーシア人は親日的

アウンコンサルティングが2017年に行った「アジア10カ国の親日度調査」によると、日本への好感度について「大好き」と回答したマレーシア人は66%、「好き」と回答したのは33%となっています。とても親日的な国であることが分かります。
実際に暮らしてみて感じるのは、みんな本当に親切だということ。英語が片言でも嫌な顔をされることはまずありません。多民族国家で宗教もたくさんあるので、外国人に対して非常に寛大。排他的な雰囲気は一切なく、そういった意味でも住みやすい場所です。

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マレーシア移住をする際に必要なビザは?

ビザなしで滞在できるのは90日まで。それ以上は必ずビザが必要です。マレーシアに移住する場合、「MM2H」という長期滞在ビザを取得するか、現地で働くための雇用ビザなどを取得する必要があります。私は雇用ビザを取得しました。
雇用されずに暮らす場合は、「MM2H」を取得することになりますが、年齢によって取得条件が異なったりもするので、詳しくは「MM2Hの新旧条件を徹底解説 /メリットや取得方法を分かりやすく紹介【2021年10月更新】」をご覧ください。
※なお2020年12月現在、「MM2H」の申請は一時的に凍結されています。

マレーシアで暮らしてみて、感じること

「多民族国家」だからこそのおもしろさ

実際に暮らしてみて感じることは、多民族国家だからこそのよさです。たとえば、公園で子どもを遊ばせていると、人種の異なる子どもたちが混じって楽しんでいる様子が見られます。異文化への理解や受容度を、子どもの頃から高められる点は、マレーシアならではのよさでしょう。
色んな宗教の行事に触れることができることも、この国のおもしろさのひとつ。チャイニーズニューイヤーやヒンズー教徒のお祝いであるディパバリなどの異文化体験ができます。もちろん日本人コミュニティもあるので、海外にいながら日本の文化・行事に参加することも可能です。

マレーシアに合う人、合わない人

マレーシアの魅力ばかりをあげてきましたが、不便さがないわけではありません。たとえば、停電や断水はだいたい半年に一度くらいの頻度で起こり、珍しいことではありません。停電するとエレベーターも止まるので、高層階に住んでいる場合は大変です。それと、南国なので虫は多いですし、部屋に入ってくることもあります。駐在員の奥さんで、虫を理由に帰国された方もいらっしゃいました。
加えて、時間にルーズな国民性なので、お店がいつも通りの時間にオープンしなかったり、約束の時間に修理を頼んだ業者が来なかったり…というようなこともあります。予期せぬことが頻繁に起こるので、それらに毎回、腹を立てているともちません。こうした不便さにも耐えられる人がマレーシアに向いています。逆に「ちょっと無理そう…」と感じた人は、マレーシアに来ると苦労するかもしれませんね。

移住前に、短期間住んでみることをオススメ

オススメしたいのは、移住を決めてしまう前に、短期間お試しで住んでみることです。マレーシアにはAirbnbが進出しているので、1泊数千円程度で暮らすことができます。3ヶ月程度、お試しで住んでみて、「ここならやっていけそうだ」と確信を持てたら、移住に向けて準備を進めるとよいでしょう。

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マレーシア移住で注意すべきこと

最後にマレーシアに移住を決めた際に、注意すべき点について紹介していきます。

税金の免除申請を忘れずに

海外移住する場合、役所で手続きをすれば、日本の健康保険料、住民税、年金などを免除することができます。ただし、日本から給与所得を得ている場合、所得税は日本に払い続けることになります。本来、所得税は給与の10%程度ですが、何も手続きをせずに住民票を抹消すると、税率が20%になってしまいます。所得税の免除申請は、給与の支払者(会社など)が国税局に対して行うものなので、給与支払者への申請依頼を忘れないよう注意しましょう。

日本のような健康保険制度はない

日本で住民票を抹消すると、健康保険も失効します。一時帰国した際などに日本の病院に行くと、全額自己負担になることは知っておきましょう。虫歯などの治療は、健康保険失効前にすませておくことをオススメします。なおマレーシアには、日本のような国民健康保険制度はありません。全額自己負担か、民間の医療保険に加入することになります。
日本と同様に、公立の総合病院、私立病院、小さなクリニックなどがありますが、一番安心なのは外国人が多く通う私立病院。言語が通じるほか、医療も高水準です。また、薬局で買える薬の種類が日本よりも圧倒的に多く、薬局で十分なこともよくあります。

まとめ

以上が、海外移住ナビゲーターRUMIが、マレーシアに実際に住んでみて感じた現地の魅力でした。日本人がロングステイを希望する国として、14年間もトップに君臨し続けているマレーシアの魅力が、少しは伝わったでしょうか。興味がある方は、ぜひマレーシアにお越しください。



ライター:海外移住アドバイザー RUMI
短大卒業後、ロンドンに留学。2年間、Graphic Designを学ぶ。帰国後、人材系の会社で11年間、求人広告のデザインやディレクション業務を担当。2019年退職、フリーランスに。双子の出産を機に、子育てのしやすい環境を求めて父が住んでいるマレーシアへ。海外不動産会社のマレーシア支社に勤務。現在は、マレーシアでの経験を元に、「海外移住」を気軽に体験できる「マレーシア・プチ移住」を考案し、起業を目指す。