近年資産の形成と運用方法として注目されている海外不動産投資。特にアジアの不動産への投資には様々なメリットがある一方、リスクやデメリットもあります。
本記事ではアジアの不動産に投資するメリット・デメリット、おすすめの5ヵ国の詳細情報から不動産投資を成功に導くためのポイントまでご紹介します。アジアの不動産投資に興味があるけれど、どこの国の物件に投資すれば良いのかわからない方はぜひご参考にして下さい。
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アジアの海外不動産へ投資するメリット
近年、注目を集めるアジアの不動産市場ですが、不動産投資でどのようなメリットがあるのでしょうか。成長が著しい東南アジア(ASEAN)における経済成長率や人口増加率などのマクロな統計に加え、日本人にとって国内不動産投資に勝る利点についてご紹介します。
東南アジアの経済成長に伴う不動産価格上昇
東南アジア諸国連合(通称:ASEAN)は、近年世界経済の中で存在感を強めています。アジア開発銀行によると、東南アジアの2024年の実質GDP成長率は4.6%で、ヨーロッパ諸国(EU)の0.9%やアフリカの3.6%と比較しても高いです。
また、2025年の予測では4.7%と、今後も継続的にこのペースでの成長が見込まれています。
東南アジアの経済成長を支える要素としては人口の多さや若年人口比率の高さ、国際貿易における地理的な重要性などがあります。
投資先の国が経済的に成長することはそのまま不動産・土地の評価額上昇につながりやすく、国や地域単位での経済の動向が投資先の選定において重要です。
東南アジアにおける人口増加率の高さと若者の多さ
東南アジアの総人口は約7億人(2024年12月時点)で、世界人口の約8.5%を占める巨大なマーケットです。また、年齢の中央値が30.5歳と非常に若いことも特徴です。
【出典】South-Eastern Asia Population|Worldmeter
人口の多さと若者比率の高さが不動産市場に与える影響としては、物件の賃貸・購入需要の増加が挙げられます。不動産投資においては、購入した物件の売却益である「キャピタルゲイン」だけでなく、賃貸収入による継続的かつ安定した収益を得る「インカムゲイン」を目的とする方も多いです。
物件の需要の高さは金融商品としての不動産の流動性の高さにつながり、資産を効率的に増やすためには重要なポイントです。
投資しやすい不動産価格
東南アジアの不動産価格は年々上昇を続けているため、多額の出資が必要だと考えている人がいるかもしれません。
しかし、日本と比べると依然として価格水準は低く、現地高級コンドミニアムのクオリティに対してお手頃な価格と言えます。
市内中心部価格相場(㎡あたり) | 郊外価格相場(㎡あたり) | |
日本(東京) | 約160万円 | 約77万円 |
タイ(バンコク) | 約80万円 | 約40万円 |
フィリピン(マニラ) | 約50万円 | 約40万円 |
マレーシア(KL) | 約45万円 | 約20万円 |
ベトナム(ハノイ) | 約40万円 | 約25万円 |
カンボジア(プノンペン) | 約35万円 | 約20万円 |
日本とアジアの地理的・文化的近さ
日本人にとって、東南アジア諸国の地理的な近さは魅力的です。現地の不動産を購入後の管理や運用に際して、実際に渡航しやすいことは大きなメリットです。
購入前後の現地不動産会社やデベロッパーとのコミュニケーションに関しても時差を考慮する必要が少ないため、スムーズにやり取りできます。
東南アジアは日本と同じアジア地域のため、欧米などの地域に比べると日本と文化的にも近いです。
不動産投資目的の場合、地理的・文化的要素は無関係ではあるものの、現地への移住や購入物件をセカンドハウスとして利用する方にとっては重要なポイントです。
アジアの海外不動産へ投資するリスクとデメリット
アジアの不動産への投資にはいくつものメリットがありますが、リスクやデメリットがあることも事実です。アジアの不動産投資において想定されるリスクとデメリットをご紹介します。
アジア通貨の為替リスク
海外不動産の購入・運用に際しては、為替や通貨のリスクを考慮する必要があります。
日本円や米ドルと比べて、アジアの国々の通貨は安定性で劣っているため、政治的・経済的情勢の変化による通貨価値の暴落や通貨危機が起こる可能性がないとは言い切れません。
こうしたリスクが不安な方には、カンボジアの不動産投資がおすすめです。カンボジアは国内で米ドルが流通しており、ドル建てでの資産運用が可能です。
竣工遅延・完成しないリスク
特に、東南アジアなどの新興国の海外不動産投資では、竣工前に購入する「プレビルド物件」が人気です。理由としては完成後の購入と比べて破格の値段で購入でき、将来的な不動産売却によるキャピタルゲインを狙いやすいことが世界中の投資家を惹きつけています。
一方、プレビルド物件には竣工が大幅に遅延する、予定されていた物件が完成しないなどのケースが実際にあります。
竣工リスクを防ぐためには、信頼できるデベロッパーを選ぶことが大切です。
アジア各国における手続きの煩雑さ
海外不動産投資のハードルの高さの要因は、現地国の法律や税制、不動産契約の仕組みが異なる場合があることです。
たとえば、発展途上国では不動産を含む法律やルールが急に変わることも多いため、、現地の情勢や最新情報に詳しい不動産会社を通しての契約・購入をおすすめします。
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アジアの海外不動産投資におすすめの5ヵ国
ここでは、アジアの不動産市場における人気国・注目国を5つピックアップしました。フィリピン・マレーシア・ベトナム・タイ・カンボジアの最新情報をご紹介いたしますので、投資先国の選定にお役立て下さい。
(※)情報は全て2024年12月時点
フィリピン
フィリピンは資産運用目的だけでなく、移住を希望する方も多い国です。首都のマニラ市以外にもダバオやセブ島など魅力的なエリアがあります。
フィリピンの不動産の賃貸平均利回り(年間)は約5%〜7%と、アジア諸国の中でも屈指の高さです。要因としては増え続ける人口と都市部における核家族化です。物件の需要は今後も安定的に推移すると見られているため、空室リスクも低いと言えます。
マレーシア
マレーシアは東南アジアの中でもシンガポールに続いて発展している国です。世界各国の企業オフィスが進出している首都のクアラルンプールや、リゾート地として人気のランカウイ島、シンガポールとの国境に近いジョホールバルなどの魅力的なエリアがあります。
マレーシアの賃貸利回りの平均は約5%(年間)と、安定的な利回りが見込めます。
マレーシア政府は、2025年までに先進国の仲間入りを果たすと宣言しています。今後マレーシアの経済成長や土地の評価額はさらに向上し、売却によるキャピタルゲインも狙えるかもしれません。
ベトナム
ベトナムも海外不動産の投資先国として近年注目されています。
主要都市としてはホーチミン、ハノイ、ダナンなどがあり、経済的に発展しているだけでなく観光地としても注目を集めています。
ベトナム不動産の賃貸利回りは年間約4%前後と、他の国と比べると少し低いです。ただし、経済成長と人口増加のポテンシャルを考慮すると今後の上昇にも期待できます。
タイ
タイは、東南アジアの中でも観光立国としての地位を築いています。首都のバンコクには世界各国の企業が進出しており、日系企業のオフィスも多いです。
タイの不動産の平均賃貸利回りは約6%とかなり高い水準です。世界中から観光客や移住希望者、駐在員などが集まるバンコクとその周辺地域の不動産は今後も目が離せません。
カンボジア
カンボジアは今回ご紹介する5ヵ国の中で最もポテンシャルが高い国です。2024年現在の経済発展状況やGDPの水準はまだ低いですが、人口増加率と若年人口の多さが今後の発展を牽引することが期待されています。
IMFの発表したレポートによれば2025年以降、東南アジアにおいてミャンマーやベトナムに続く速度での成長率が予想されています。首都のプノンペンや観光地として人気のシェムリアップは、現在も急速な開発が進められています。
また、カンボジアは米ドルが流通しています。現地での預金や投資を米ドルで運用できるため、他の東南アジア諸国と比べて通貨や為替によるリスクが低いと言えます。
アジアで海外不動産投資を成功させるポイント
信頼できる不動産会社・デベロッパーを選ぶ
アジアの不動産購入にあたって、信頼できる不動産会社・デベロッパーを選ぶことは重要です。海外不動産投資は現地の最新かつ正確な情報を基に購入を検討する必要があります。
信頼できるかどうかを見極めるポイントとしては、過去の実績があります。自分が不動産投資を検討している国やエリアにおける取引実績が豊富な企業や、竣工遅延がないデベロッパーを見つけましょう。
現地情報の入念なリサーチ
不動産投資先国の政治経済や法制度についての情報収集も重要です。現地の物件周辺の実際の交通アクセスや治安、周辺施設の利便性などの情報を押さえておきましょう。
しかし、現地に実際に渡航・物件の内覧をする余裕がない方も多いです。また、ネットでの情報収集では日本語の情報が少なく、正しい情報を見分けることも難しいです。
アジアでの海外不動産投資に関するよくある質問と回答
Q1. 東南アジアの土地は外国人でも購入できる?
外国人による土地の購入すなわち一軒家の購入が可能な国としてはマレーシアがあります。マレーシアは土地購入の際に非居住者の外国人であってもローンを組めます。
しかしマレーシアは外国人に対する物件の最低購入価格(約3,000万円以上)が定められている点に注意が必要です。
その他のフィリピンやインドネシアなどの国は土地の購入は原則不可で、コンドミニアムの所有のみが許可されています。ただし、どの国もコンドミニアムの総戸数における外国人の保有率の制限があるため事前の確認が必須です。
Q2. 初めての海外不動産を購入するならどこの国がおすすめ?
購入される方の希望や予算によるため一概には言えませんが、カンボジアやベトナムは不動産相場が比較的安く、1,000万円台から販売しているコンドミニアムもあります。
両国ともに今後の成長が期待されている国でもあるため、キャピタルゲインとインカムゲインの双方を狙えます。
まとめ
今回はアジアにおける不動産投資のメリット・デメリットとそれぞれの国の特徴についてご紹介しました。
メリット・デメリットの双方を正しく理解した上で投資先国を選定し、資産の拡大や運用のための手段として海外不動産投資を有効活用しましょう。
投資先国の選定において今回取り上げた5ヵ国についてもっと詳しく知りたい、もしくはその他の国の不動産事情についても知りたいという方は、以下も合わせてご参考にしてみてください。