ハワイは特に日本人の人気が高いリゾートエリアなので、海外不動産投資をするならハワイの物件を購入したいと思う人も多いのではないでしょうか。ハワイ不動産投資では、ホテルコンドミニアムであれば、物件を別荘として利用できます。
しかし、ホテルコンドミニアム投資には、通常のコンドミニアム投資とは違ったリスクがあることも事実です。ハワイでホテルコンドミニアムに投資するメリット・デメリットに加えて、リスクについても解説します。
ホテルコンドミニアムと通常のコンドミニアムの違い
ホテルコンドミニアムと通常のコンドミニアムとでは、1回あたりの貸出期間が違います。ホテルコンドミニアムは、その名の通りホテル運用が可能なコンドミニアムです。最低1泊など短期間の貸出もできます。
宿泊者からの宿泊料徴収や物件のメンテナンスなどについては、運営会社が請け負います。オーナーは、宿泊料から各種管理費や源泉徴収税などの経費を差し引いた金額を受け取ります。
その一方で、通常のコンドミニアム運用では、オーナーは入居者と賃貸借契約を結んで1年以上など長期間に渡って貸し出し、毎月管理会社から家賃収入を受け取ります。
また、ホテルコンドミニアムは宿泊者がいない場合は、オーナーが別荘として利用可能です。しかし、通常のコンドミニアムでは、1度入居者が入ると退去までの間にオーナーが物件を利用できません。ホテルコンドミニアムは、ハワイに別荘を持ちながら運用益も狙いたい場合の投資先として適しています。
ハワイでホテルコンドミニアム投資をするメリット
海外不動産投資では、ハワイ以外のエリアでも投資用不動産のホテル運用が可能です。しかし、ハワイは世界有数のリゾート地であることから、ハワイのホテルコンドミニアム投資では、より大きなメリットを享受できます。
別荘として活用できる
ハワイでホテルコンドミニアム投資をする最大のメリットは、宿泊者がいない時にはオーナーも物件を利用できることです。ハワイという世界中から人気を集めるリゾートエリアで別荘を持てるのは、ホテルコンドミニアム投資の大きなメリットと言えます。
ただし、オーナーが利用できる期間はホテル運営を請け負っている会社によって決められていることも多いものです。ホテルコンドミニアムを購入する場合は、あらかじめ利用可能期間や日数制限に関する確認を要します。
通常のコンドミニアムより高利回りを狙えることも
ハワイには世界中から観光客が集まってくるため、ハワイでは物件によって高い稼働率を期待できます。稼働率が高いほど宿泊料収入が増えるため、場合によっては通常のコンドミニアムを購入して運用するよりも高利回りを狙えます。ホテルコンドミニアムの運用で高利回りを狙うためには、特に立地が良い物件を選ぶことが重要です。
ハワイへ観光にやってくる宿泊者は、特にビーチやショッピングモールなどにアクセスしやすいホテルを好みます。ホテルコンドミニアムを選ぶ場合は、複数の物件について立地を比較することをおすすめします。
運営業者が各メンテナンスをしてくれる
すでに解説したとおり、ホテルコンドミニアム投資では、物件のメンテナンスや各事務作業を実行するのは運営会社です。日々の清掃や、宿泊客向けの広告などについても運営会社が意思決定します。このため、通常のコンドミニアム投資と比較すると、ホテルコンドミニアムの運用では、オーナーが意思決定する場面はあまり多くありません。
また、ハワイは観光地として長い歴史を持っているため、ホテル運用の経験が長い運用会社も多いものです。経験豊富な会社に運用を任せられる点は、ハワイでホテルコンドミニアム投資をするメリットと言えます。
ホテルコンドミニアム投資のデメリット
メリットが大きいハワイのホテルコンドミニアム投資ですが、税金や規制などの点には要注意です。
運用にかかる税金が高い
ホテルコンドミニアム投資が持つデメリットの1つとして、通常のコンドミニアム運用よりも税金がかかる点が挙げられます。ハワイのホテルコンドミニアム投資では、通常の不動産投資でかかる固定資産税や所得税に加え、TATと呼ばれるホテル宿泊税がかかります。TATの税率は2018年時点で10.25%です。ホテル宿泊税は決して安くないので、ホテルコンドミニアム投資を検討する場合は、可能な限り収支をシミュレーションしておくことが重要です。
なお、ハワイのホテルコンドミニアムは、不動産マーケットに出ている物件が必ずしも収支を公開しているとは限りません。通常のコンドミニアム投資と比較すると、事前に収支をシミュレーションしづらい点も、ホテルコンドミニアム投資のデメリットと言えます。例えば同じ物件の同じタイプの部屋で過去に収支が公開されていないか、物件を選ぶ時には不動産エージェントに確認することが重要です。
条例によってエリアが制限されている
日本人がハワイで不動産投資をする場合は、州都のホノルルで物件を選ぶケースが大半です。しかし、2021年時点のホノルルでは、コンドミニアムのホテル運用が条例で制限されています。条例の主な内容はホテル運用できるエリアを制限するものです。
ホノルルのコンドミニアムであれば、どこでもホテル運用できるわけではないので、物件を選ぶ際には不動産エージェントに対するエリアの確認を要します。
ホテルコンドミニアム投資で要注意のリスク
ホテルコンドミニアム投資においては、宿泊料が主な収入源となっている特性上、観光客の増減が収入に直結します。ホテルコンドミニアム投資では、観光客が減っている時期はリスクが大きくなる点に要注意です。
税金が変更される可能性もある
アメリカでは、税金に連邦税と州税との2種類があり、州税の内容と税率は州によって異なります。また、税金の種類と税率は毎年見直しが入ることもある点に要注意です。ハワイでは、例えばホテル宿泊税が2018年に9.25%から10.25%に引き上げられました。
今後も税率引き上げの可能性があるほか、新たな税金が新設されることも考えられます。現地の税理士等にリアルタイムの情報を確認することが重要です。
外的要因の影響を受けやすい
ホテルコンドミニアムの投資では、家賃ではなく宿泊客から受け取る宿泊料が主な収入源となります。宿泊客が少ない状況では稼働率が下がるため、ホテルコンドミニアム投資では収益が下がる点に要注意です。2020年は、コロナウイルス感染症の拡大によって世界各国で渡航制限が発令されました。ハワイ州の観光庁によると、オアフ島では2020年のほとんどの月で訪問者数が対前年比80%以上のマイナスとなっています。
※参照：ハワイ州観光庁
オアフ島の訪問者数は2020年末に向かって少しずつ回復したことから、コロナが収束すれば、訪問者数も戻ってくると予測されます。しかし、各地で変異種も見つかっている2021年時点では、今後の感染拡大状況に要注意です。
まとめ
AirBnbなどを活用すれば、例えばフィリピンでも不動産をホテル運用できます。しかし、ハワイは他のエリアよりもリゾート地としてのブランド力が強いと言えます。このため、ホテルコンドミニアム投資を検討するのであれば、ハワイはおすすめのエリアです。
しかし、ハワイはアメリカの中でも物価が高いエリアに入るため、物件価格や税金などには注意を要します。なお、ハワイ不動産を購入する手順については、併せてこちらの記事をご参照ください。ハワイの不動産を購入する流れを11のステップで徹底解説！
