
物件価格が安い、利回りが高い、売却益が期待できるなどの理由で海外不動産投資に興味がある方も多いでしょう。しかし、海外不動産投資といっても投資先は数多くあるため、どの国・都市で不動産投資を始めればいいか分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事は、海外不動産投資で人気の投資先の1つであるタイ・バンコクの不動産投資事情について、平均価格・利回り、人気エリアを徹底解説します。
※本記事での為替は、1THB=5円で換算しています。(2026年3月時点)
バンコク不動産投資の利回りや平均価格

バンコクはタイの首都で、政治・経済・文化の中心地です。日本企業を含む世界中の企業が進出しているため、駐在員による不動産需要が期待できます。また、観光地としても人気があるため、住居としてだけでなく、民泊などホテル代わりとしての需要も期待できるのがバンコクの特徴です。
バンコクは熱帯に位置しており、最高気温33度前後、最低気温22度前後と比較的温暖な気候となっています。3〜5月は暑気、6〜10月は雨期、11〜2月は乾季に分類されます。
このような特徴があるバンコクですが、不動産投資事情はどうなっているのでしょうか?バンコクの不動産の利回りと平均価格について見ていきましょう。
バンコク不動産の利回り
世界の不動産情報を掲載しているGlobal Property Guideによると、日本の不動産平均利回りは4.55%となっています。一方、タイのバンコクの利回りは6.49%とアジア圏でも上位に位置しています。
利回りが高いということは、それだけ効率良く資産を増やせるということで、インカムゲイン狙いでもバンコク不動産には魅力があると言えます。
さらに、アジア9か国の不動産利回りランキングにおいて、タイは第4位に位置しています。日本や香港などの先進国では物件価格が高騰しているため利回りが低くなりがちですが、タイでは物件価格が比較的抑えられているため、利回りが高くなっています。特にバンコク中心部では先進国にも劣らない生活環境が整備されており、投資対象として非常に魅力的なマーケットとなっています。
また、バンコクの不動産投資の主役となるのはコンドミニアムと呼ばれる高級マンションで、プールやジムなどの共有設備やコンシェルジュサービスが付いている物件も多くあります。2015年以降、毎年約4万戸のコンドミニアムが建設されており、外国人駐在員だけでなくタイ人の居住率も上昇しています。これによりコンドミニアムの需要は右肩上がりで、投資面でも非常に魅力的な状況です。
バンコク全体の利回りは条件により5~8%の間で変動しています。
具体的な物件の詳細は以下のページで確認できます。
タイ以外の世界各国の利回りを比較したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
【2025年最新】海外不動産投資の国別利回りランキング!おすすめの国は?
バンコク不動産の平均価格
世界中の不動産事情についてレポートを出しているCBREによると、バンコクのコンドミニアム市場のエリア別見通し( 平米単価)は、2026年2月時点では以下のようになっています。
-
Downtown(都心部):約 180万円(360,000TBH)
-
Midtown(中堅エリア):約 57万円(113,000TBH)
-
Suburban(郊外エリア):約 38万円(76,000TBH)
引用:CBRE「2026 Thailand Real Estate Market Outlook」
Downtown(都心部)においては、Lumphini(ルンピニ)などのいわゆる一等地に建設される、スーパーラグジュアリー物件のプロジェクトが複数予定されています。たとえば、5つ星系列のブランドレジデンスが挙げられますが、高級物件の供給増加により、バンコク市内の売り出し価格は上昇が見込まれています。
Suburban(郊外エリア)においては、大規模なバリュープロジェクト(低価格帯物件)との市場内競争が加熱し、売り出し価格には下落圧力がかかると予測されています。
総評として、バンコクの不動産価格は都心部と郊外エリアで2極化する見込みで、全体的には右肩上がりに推移し、さらに価格が上昇する可能性もあります。為替変動も考慮し、投資のタイミングを考慮する必要があるでしょう
バンコクの不動産投資人気エリア

東京が23区と郊外に分かれているのと同様、バンコクも複数のエリアに分かれています。エリアによって賃貸需要や利回り相場が異なるため、不動産投資を行う際にはエリアごとの特徴を知ることが大切です。
バンコクの不動産投資人気エリアは以下の4つです。
-
ナナ~アソークエリア
-
アソーク~エカマイエリア
-
エカマイ~オンヌットエリア
-
オンヌット以遠
それぞれのエリアの特徴について詳しく説明します。
ナナ~アソークエリア
ナナ〜アソークエリアは、主要駅の1つBTSアソーク駅周辺に多くの高層オフィスビルや商業施設が並んでいます。このエリアには駐在している外国人も多いことから、世界各地の料理が食べられるレストランや他の国の言語にも対応している病院などがあり、外国人でも安心して居住できるエリアとして人気です。
また、旅行客も多いため、居住用としての需要だけでなく、観光客向けとしての需要も期待できるエリアですが、ナイトクラブやディスコ、バーなどがあるため、子供のいるファミリー層には敬遠されやすいというデメリットもあります。
アソーク~エカマイエリア
アソーク〜エカマイエリアは、アパートやコンドミニアムが多く、ナナ〜アソークエリアと比べてさらに居住に適したエリアと言えます。日本のスーパー、日本食のレストランなども多く、現地の日本人学校へのバスの送迎もあるため、バンコクの中では日本人の居住が最も多いエリアです。
とくに、スクンビット通りを挟んだ北側のプロンポン駅からトンロー駅間は、エンポリアムやエムクオーティエなどの大型商業施設、インターナショナルスクール、各国の飲食店が集積しており、外国人駐在員やファミリー層からの居住ニーズが高いエリアです。
このエリアでは用地の確保が年々困難になっており、新規コンドミニアムの供給は超高級セグメントの少戸数プロジェクトに限られています。CBREのデータによると、バンコク都心部の竣工済みコンドミニアムの販売率は2025年初頭時点で93%に達しており、好立地の物件は市場に出るとすぐに吸収される傾向にあります(※1)。
こうした供給の希少性を背景に、プロンポン〜トンロー間の賃料はバンコクで最も高い水準にあり、1ベッドルームの月額賃料は40,000〜60,000バーツ(約17万〜25万円)程度となっています。
エカマイ~オンヌットエリア
エカマイ〜オンヌットエリアは、ナナ〜アソークエリア、アソーク〜エカマイエリアよりも開発が進行しておらず、日本のスーパーや日本食のレストランなども多くありません。しかし、近年オンヌット駅周辺の開発が進んで高層コンドミニアムが増えていることから賃貸需要の増加が期待されています。
他の上記地域と比べて家賃相場が低いため、家賃収入自体は少なくなりますが、バンコクの中心地までは電車で2〜3駅と近く、次の投資先エリアとして注目されているため、賃貸需要は高いと見られます。また、家賃の上昇や資産価値の上昇による売却益も期待できるでしょう。
オンヌット以遠
オンヌット以遠は、大型商業施設や巨大ショッピングモールが建設されており、居住環境が優れているエリアです。今後さらに開発が進むことによって、賃貸需要や資産価値の上昇が予想されるため、家賃の上昇による収入の増加や売却益も期待できます。
オンヌット以遠のウドムスック駅やベーリグ駅周辺ではコンドミニアムの建築が進行中で、タイ人からの需要が上昇しています。さらに開発が進むことによって、海外企業の駐在員の需要の増加が期待されるため、不動産投資に適しているエリアと言えるでしょう。
バンコクで不動産投資を始める際の注意点

バンコクでは、安定した需要が期待できるだけでなく、開発の進行や需要の上昇によって、家賃収入の増加や売却益も見込めます。
しかし、多くの魅力があるバンコクの不動産投資ですが、メリットだけではありません。
外国人による土地所有の制限
タイでは外国人が土地を直接所有することは法律上認められていません(※2)。土地所有に関する規制は2026年現在も変更されておらず、外国人がバンコクで不動産投資を行う場合、原則としてコンドミニアム(日本のマンションに相当)の区分所有に限られます。
なお、ヴィラや一戸建てについては30年間のリースホールド(長期賃借権)を活用する方法もありますが、フリーホールド(完全所有権)で取得できるのはコンドミニアムのみです。
また、コンドミニアムであっても、1棟あたりの総販売床面積のうち外国人が所有できるのは49%までと法律で制限されています(※3)。人気エリアの物件では外国人枠がすでに埋まっているケースもあるため、購入前に必ず外国人所有枠の残数を確認することが重要です。(※4)
不動産購入資金の送金
タイでコンドミニアムを購入する際には、購入資金をタイ国外から外貨で送金する必要があります。送金を受けたタイの銀行から「外国為替取引証明書(FETフォーム)」が発行されますが、この証明書は土地局での所有権登記の際に必須の書類となります。
50,000米ドル相当額以上の送金では自動的に発行されますが、それ以下の金額でも銀行に発行を依頼しておくことが推奨されます。FETフォームがない場合、土地局での登記が拒否される可能性があるため、確実に取得・保管してください。(※5)
加えて、2025年1月以降、消費者保護委員会(OCPB)によりプレセール(予約販売)契約に関する新たな規制が施行されています。予約契約書の標準化や不公正な条項の禁止が定められ、オフプラン(竣工前)物件の購入者保護が強化されました。(※6)
バンコクの情報に詳しい不動産会社に相談する

しかし、これらの注意点は、政権の交代などによって大きく変わる可能性があります。そのため、つど新しい情報を仕入れる必要がありますが、個人がバンコクの最新情報を常に手に入れることは容易ではありません。
そこでおすすめするのが、バンコクの情報に詳しい不動産会社に相談することです。日本においても、バンコクに自社物件を建築している不動産会社もあれば、現地と連携して物件を仲介している不動産会社もあります。
不動産会社主催のセミナーに参加すれば、バンコクの不動産投資の最新事情を手に入れることも可能です。まずはセミナーに参加することから始めてみることをおすすめします。
バンコク不動産投資で高利回りを得るためのポイント

バンコクで高い利回りを得るためにはいくつかのポイントがあります。
公共交通機関へのアクセス
1つ目は、公共交通機関からのアクセスです。バンコクでは慢性的な渋滞が続いていますが、公共交通機関の整備が進んでいるため、駅近の物件は賃貸需要が高くなります。
ただし、駅近は価格も高騰しているため、利回りとのバランスを考慮する必要があります。
未開通路線沿線は価格が抑えられているため、将来的な需要増を見込んで投資対象として検討する価値があります。
高層階にこだわらない
高層階にこだわりすぎないことも大切です。高層階はプライバシーが保てるため人気ですが、賃料も高くなります。
需要と賃料のバランスを考えると必ずしも高層階にこだわる必要はありません。
大手デベロッパーの物件を狙う
大手デベロッパーの物件を狙うことが重要です。バンコクのコンドミニアム市場ではブランド化が進んでおり、実績のあるデベロッパーの物件は建築中止リスクが少なく、賃貸需要も高い傾向にあります。
新築だけでなく中古物件も検討する
最後に、中古物件も視野に入れることをおすすめします。新築物件のショールームは魅力的ですが、中古物件はすぐに賃貸付けができたり、価格交渉が可能な場合もあります。これらのポイントを踏まえ、利回りの高い物件を選定することが成功の鍵となります。
まとめ

タイの首都バンコクは、政治・経済・文化の中心地で、日本企業を含む海外企業も数多く進出しており、現地の人たちだけでなく駐在員による需要も期待できる人気の都市です。
また、経済発展の期待が高いことから、資産価値の上昇による売却益にも期待できます。バンコクの不動産マーケットは今後も成長が見込まれており、利回りの面でも非常に魅力的です。コンドミニアムの供給は毎年約4万戸と活発で、外国人駐在員やタイ人の需要が高まっています。
具体的な物件の利回り例も参考にしながら、公共交通機関のアクセスやディベロッパーの信頼性、中古物件の活用など、賢い投資判断を行うことが重要です。
一方で、バンコクでは、外国人の不動産所有に対して独自の制限が設けられています。バンコクの不動産投資情報に精通したプロに相談しながら、自分に合う国をしっかり選んで不動産投資を始めましょう。
※1 CBRE|2026 Thailand Real Estate Market Outlook
※2 CBRE|Rare Condo Units in Downtown Bangkok Attract Buyers
※3 Buying property in Thailand as an American: Step-by-step guide for foreigners (2026)
※4 Thailand’s Land Ownership Rules for Foreigners: A Comprehensive Guide
※5 Can Foreigners Buy Condominiums in Thailand? Updated Guide for 2025
※6 How to Buy Property in Thailand as a Foreigner: Essential Steps for Investors














