ハワイは日本人にも非常に有名なエリアなので、海外不動産投資をするならハワイでしたいと考える人も多いのではないでしょうか。メディアで取り上げられることが多いのは、ハワイの中でもホノルルなど限られているのが実態です。
しかし、ハワイ不動産投資の対象となるのはホノルルに限りません。この記事では、ハワイ不動産投資の対象となるエリアを4つご紹介するとともに、それぞれの特徴や物件価格などについて解説します。
ハワイ不動産投資で選べる4つのエリア
日本人がハワイ不動産投資で購入できる物件の大半は、州都ホノルルを含むオアフ島にあります。オアフ島の各エリア名は以下地図の通りです。オアフ島内で投資対象となるのは、主に以下のエリアです。
・南部中央のホノルル
・南西部のエワ・カポレイ
・北東部のカネオヘ
・北部のノースショア
それぞれの特徴について解説します。
ホノルル
ホノルルはハワイ州の州都であり、ハワイの中でも最も人が多く集まっているエリアです。ダニエル・K・イノウエ国際空港はハワイの玄関口であり、観光客も多く訪れます。世界中から人気を集めているリゾート地の玄関口なので、ショッピングモールやホテルなども多数建っているのが大きな特徴です。
物件の種別としては、建物が集中する都心部なので集合住宅であるRC造のコンドミニアムが多くなっています。また、観光地という特色から、短期賃貸を繰り返すホテル運用も可能なホテルコンドミニアムも少なくありません。ハワイにおける交通の中心であるバス便も整備されており、交通利便性および生活利便性がとても高いのがホノルルの特徴です。
利便性や人口を考慮すると、ホノルルはハワイの中でも比較的空室リスクが低いエリアと言えます。なお、ハワイの中心地というだけあって、ホノルルでは物件価格も高めです。20㎡程度のスタジオタイプであっても2,000万円を超える物件が多くなっています。Redfinの統計によると、2021年4月の物件価格中央値は$535,000です。マーケットの動向を見ると、2019年以降の物件価格は上下動を繰り返しながらも、長期的には横ばいとなっています。
エワ・カポレイ
エワ・カポレイはホノルルの西側で、オアフ島の中でも南西部に位置するエリアです。ホノルルと違って街の雰囲気は都心と言えないものの、海側にゴルフ場が多いため、観光客も多く訪れます。ホノルルと比較すると、少し田舎のリゾート地といった印象が特徴的です。
また、エワ・カポレイの居住者としては、ホノルルで働く人やゴルフ場などで働く人なども多くなっています。なお、2021年時点ではまだ工事が完了していないものの、ホノルルの鉄道計画が完了すれば、ホノルルからのアクセスが良くなる見通しです。ただし、当初2020年に全面開通する予定であった鉄道計画は工事が大幅に遅れています。
2021年時点では、2022年中に路線の一部が開通し、全面開通は2031年の見通しです。エワ・カポレイでは3Bedなどの木造戸建てが多く、Redfinの統計によると2021年4月の物件価格中央値は$740,000となっています。マーケットの動向としては、2020年の秋から少しずつ値上がりが続いている状況です。コロナを原因とした経済対策による、低金利政策の影響が出ているものと考えられます。
カネオヘ
カネオヘはホノルルとは山を挟んで反対側の北東部に位置しています。ホノルルの海岸であるワイキキからは車で約40分です。きれいな海とサンゴ礁が有名な観光地となっています。ホノルルと比較すると、どちらかというと自然が多い印象も強いのがカネオヘの特徴です。
その一方で内陸部には住宅地が広がっており、カネオヘショッピングモールなど複数の商業施設も整っています。観光エリアのみならず、生活環境が整っている点もカネオヘの特徴です。不動産マーケットには、高級な木造戸建てや別荘用の住戸も多くなっています。Redfinの統計によると、2021年4月時点ではホノルルやエワ・カポレイよりも物件価格が高めです。
なお、価格動向を見ると、直近の3年間では約$650,000〜$850,000を行き来しています。$1,000,000を超える物件も多く、高級住宅街とも言える一面を持つのがカネオヘの特徴です。
ノースショア
ノースショアはオアフ島の北端に位置する、山や海など自然に囲まれたエリアです。ホノルルからは車で約40分の距離となっています。ノースショアはサーフィンやシュノーケリングなどマリンスポーツのメッカです。人が集まっているのはハレイワというエリアで、商業施設もハレイワに集中しています。
手付かずの自然も多く、カネオヘと同様に自然に囲まれたリゾート地といった雰囲気が漂っています。Redfinの統計によると、ノースショアはオアフ島の中でも物件価格が高く、2021年4月の住宅価格中央値は$1,510,000です。4Bedや5Bedなど広い間取りの物件も多く、富裕層が別荘地として物件を購入するニーズも強いエリアと言えます。
ハワイ不動産投資では物件の購入目的に沿ったエリア選定を
解説した4つのエリアの中でも、入居者のターゲットを絞りやすいのは、ホノルルもしくはエワ・カポレイです。カネオヘやノースショアも投資に向かないというわけではありませんが、別荘用の高級住宅も多い特徴があり、賃貸運用に適した物件は限られてくる点に注意を要します。
物件購入の目的が賃貸運用だけではなく、将来的には別荘として利用したいなど、自己利用の目的も含むのであれば、好みに応じてノースショア・カネオヘの物件を選ぶのも有効です。どちらもワイキキなど都心部と比較すると落ち着いた雰囲気を持ったエリアであり、自然豊かで静かなエリアに別荘地が欲しいという場合には特に適しています。
まとめ
ハワイ不動産投資で選べるエリアは複数ありますが、総じて純粋な投資に向いた物件が多いのはオアフ島南部のホノルルもしくはエワ・カポレイといったエリアです。北部のカネオヘやノースショアといったエリアも投資対象とはなりますが、高級な別荘なども多く、純粋な賃貸運用というよりも別荘地との兼ね合いに適した物件が多くなります。
ハワイは全体的に期待利回りが低いエリアであり、純粋な利回り狙いの投資にはあまり適していません。何に重きを置いた投資をするのか、投資目的に優先順位をつけてから物件を選ぶのが、ハワイ不動産投資で失敗しないためのポイントです。