自己資金を使うだけでなく、ローンによって金融機関から融資を受けて不動産投資を行う人は多くいます。しかし、これから不動産投資を始めようとしている人。不動産投資はしていても、自己資金だけで行っていた人。にとっては、不動産投資ローンに関して、色々と疑問点があるのではないでしょうか。そこで今回は、まずは押さえておくべき、不動産投資ローンに関する基本知識をご紹介します。

1 不動産投資ローンとは

1-1 不動産投資ローンの基本

不動産投資ローンとは、第三者に物件を貸出するなど自己居住以外のために、不動産を購入する資金を借りることです。金融機関が行う融資審査についても、物件の収益性などの事業内容によって判断されます。さらに、金利は1.5〜8%と幅が広く、組むローンの種類によって変わっていきます。ローン返済は、投資した不動産の収益(インカムゲイン・キャピタルゲイン)によって行うのが基本です。

<住宅ローンと不動産投資ローンのちがい>

 

不動産投資ローン

住宅ローン

借りる目的

不動産投資

自分が住むため

審査内容

事業性など多岐に渡る

個人の返済能力

金利

1.5〜8%

0.4〜1%

返済の原資

不動産投資の収益

給与


1-2 なぜ不動産投資ローンを組むのか

年収500万円の人の場合、不動産投資ローンの限度額は年収の7〜10倍だとされています。年収の10倍のローンを組めば、5000万円の融資を受けられるのです。しかし、なぜ年収の数倍もするローンを組んでまで、不動産投資を行う人がいるのでしょうか。それは、レバレッジを効かせた不動産投資に理由があります。

1-3 レバレッジを効かせた不動産投資とは

例えば、年間100万円の収益が出る1000万円の不動産を、ローンを組まずに自己資金で購入するとします。その場合の利回りは、10%になります。しかし、同じ10%の利回りでも、6000万円の不動産であれば、600万円の収益になります。つまり、1000万円の自己資金に5000万円の不動産投資ローンを組んで6000万円の不動産を購入すれば、同じ10%の利回りでも収益が6倍になるのです。これがレバレッジを効かせた不動産投資です。このような投資を行うために、不動産投資ローンが必要なのです。

2 リスクを検討し、計画的なローンを組む

2-1 最も避けなければならないこと

不動産投資ローンを組むにあたり、様々なリスクが考えられますが、最も避けたいのが“ローン返済ができなくなる”ことです。ローン返済ができないと、最悪の場合は自己破産という可能性があります。そこで、どのような場合にローン返済ができなくなるのか、代表的なケースをご紹介します。

2-2 物件の空室によってローンの返済ができなくなる

家賃収入によってローンを返済している場合、その物件の空室が多くなり、家賃収入よりも支出が上回ってしまう。つまり、赤字に陥ってしまうと、ローン返済ができなくなります。仮に物件を売却したとしても、その物件の売値がローン残高より低ければ、赤字しか残りません。さらに、物件を売却した上で、ローン返済を他の部分からも補填できなければ、自己破産ということも考えられます。

その他のローン返済ができなくなる場合

 【不動産の諸経費によって赤字が出る】
ローン返済だけでなく、管理手数料や修繕積立金なども不動産を所有していると支払う必要があります。そういった支払いが不動産収入を上回ると赤字が増えてしまい、ローン返済が難しくなります。

 【不測の事態によって不動産が使えなくなる】
台風や地震、火災などによって、その物件が使えなくなってしまうと不動産収入が途絶えてしまいます。そうなるとローン返済が滞っていきます。

 【金利の上昇によって返済できなくなる】
変動金利でローンを組んでいたために、金利の上昇によって不動産の収入よりも返済額が上回ってしまうと、結局は赤字に陥ってしまいます。


2-3 ローン返済を無事に終わらすためには

金融機関から融資を受けられたからといって、それで不動産投資が上手くいくという保証はありません。基本的ではありますが、収益を上げながらローン返済ができるのか。不動産投資する額とそこから得られる収益とのバランスはもちろん、その物件の空室率など様々な要素を検討しましょう。それらを見極めた上で、不動産投資ローンを計画してください。

2-4 不動産投資ローンの金利の種類

<変動金利>
金利が経済状況などによって変動する方式です。固定金利に比べて、金利が低い傾向にあります。しかし、金利が上昇してしまうと低い金利で計算していたローン返済額よりも、金額が大幅に増えてしまうリスクがあります。

<固定金利>
金利が固定されているため、返済額はローンを組んだ時から変わることがありません。金融機関によって、様々な固定金利の種類があります。5年、10年、20年など、金利が固定される期間が設定されており、基本的には固定期間が短いほど金利が低くなります。

<選択型固定金利>
固定金利の一つになります。設定した期間は固定金利でローンの返済を行い、設定した期間がくると変動金利に変えるか、そのまま選択型固定金利にしておくか選べます。設定する期間についても、金融機関によってそれぞれ年数がちがいます。

3 まとめ

不動産投資ローンに関する、基本的な知識をご紹介しました。不動産投資によって、現在の収入以上のお金を手に入れることは夢ではありません。そして、手にする金額を大きくするには、レバレッジを効かせた不動産投資が重要です。その中で、ローンで融資を受けた不動産投資は、王道とも言える方法となっています。しかし、年収の数倍の融資を受けるということは、それだけのリスクを抱えることも頭に入れておく必要があります。そして何より、“不動産投資ローンで、どれだけの融資を受けられるか”ではなく、“収益を見込める不動産を、どれだけ見つけることができるか”が重要。インターネットはもちろん、セミナーなども積極的に活用して、物件をチェックしていきましょう。

 【無料】海外不動産セミナーはこちら

海外不動産の全てがわかる!海外不動産購入ガイド

・海外不動産を購入するまでの流れがわかる ・海外不動産がおすすめな理由は? ・海外不動産のメリット・デメリットは?