2020-08-06

【タイの永住権】取得によって得られるメリットや取得条件を紹介!

  • 海外不動産コラム

日本から直行便で約6時間というアクセスの良さや物価の安さ、気候が温暖で食事が美味しい上に仏教国で親日。日本人にとって理想的な環境が整っているタイへ移住したい人は年々増えていると言われています。現在、タイに住んでいる約8万人の日本人のうち、ほとんどの人はビジネスビザ(Bビザ)やリタイヤメントビザ(Oビザ、O-Aビザ、O-Xビザ)を取得して滞在していますが、条件さえ揃えばタイの永住権を取得できることをご存知でしょうか? この記事ではタイの永住権の取得条件や取得によって得られるメリット、デメリットなどについてご紹介していきます。

1 他国に比べて取得難度が低いタイの永住権

タイの永住権は他国と比較して取得しやすい状況にあると言えますが、ビザの取得のようにスムーズに進むわけではありません。さまざまな条件や申請手続き、信用度に関する審査などもあるので時間を掛けて準備しておく必要があります。

1-2 タイの永住権には100人の年間枠がある

タイへの移住、永住権の取得を希望する外国人が増えていることもあり、タイ政府は永住権の取得を一国あたり年間100名までと定めています。日本人の取得希望者が年間で100名を超えた場合には、一人ひとりの信用度を審査し、信用度の高い人から優先して発給されますが、現在のところ日本人の取得希望者が100名を超えることはないようです。また、タイの国内情勢によっては永住権が発給されない年もあるため、取得までに数年かかってしまう可能性もあります。

1-3 タイの永住権の申請期間は非常に短い

タイの永住権は年に1回申請することができますが、申請期間が決まっています。申請可能な期間は毎年12月前後、2週間から1カ月程度しかありません。この期間以外は申請ができないため、事前に情報を集めておくことをお勧めします。また、申請に必要な書類の数も多いので注意が必要です。申請書類のミスで差し戻しを受けないよう、しっかり準備しておきましょう。

2 タイの永住権を取得することで得られるメリットとは?

ビジネスビザ(Bビザ)やリタイヤメントビザ(Oビザ、O-Aビザ、O-Xビザ)を取得し、継続して延長手続きを行うことでもタイへの実質的な移住は可能ですが、永住権を取得することで得られるメリットは少なくありません。現地に住む期間が長くなるほど、永住権による多様な恩恵を受けることができます。

2-1 ビザの申請・更新手続きが不要になる

タイのビザには滞在可能日数に制限があるため、期間内に更新手続きを行う必要があります。たとえばビジネスビザは1年間有効ですが、滞在日数を延長するためには毎年更新手続きを行う必要があります。永住権を取得していればこうした面倒な手続きが不要になります。

2-2 ワークパーミットの更新が簡単になる

タイで就労をするためには、ビジネスビザの他にも「ワークパーミット(就労許可証)」が必要になります。ビザと同じように1年ごとの更新が必要となるほか、ビザとは別の書類申請や申請料を用意しなければなりません。永住権を取得してもワークパーミット自体は必要になりますが、必要な申請書類が少なくなり、受理されやすくなるなど、更新手続きが簡単になります。

2-3 90日レポートが不要になる

タイに長期滞在する際には、ビザの種類に関わらず90日ごとにイミグレーションにレポート(パスポートのコピーや申請書)を提出する義務が発生します。90日ごとにイミグレーションに行く手間がかかるため非常に面倒ですが、90日を超えると罰金が科せられてしまいます。永住権を取得していれば、この90日レポートの提出が不要になります。

2-4 コンドミニアムの購入がしやすくなる

外国人がタイでコンドミニアム(自宅)を購入する際、通常であれば物件購入の契約後に外貨送金に関する証明書を提出する必要があります。ただし、永住権を取得していれば証明書の提出が不要になるため、コンドミニアムの購入もしやすくなります。

3 タイの永住権を取得するデメリットは?

タイでは永住権を取得することでさまざまなメリットが得られますが、多少のデメリットやハードルの高さもあります。これらを把握した上で取得を検討しましょう。

3-1 永住権取得にかかる時間とコストについて

他国の条件を考えると比較的取得しやすいタイの永住権ですが、それなりの時間とコストがかかります。申請時における追加書類の提出、申請後のインタビュー、それらを元にした審査などもあるため、発給・受領までに短くて1年、長ければ5年程度の時間がかかるケースもあります。

また、条件によって異なりますが、永住権の取得には以下の費用を支払う必要があります。

タイ国内の勤務者の場合/合計23万バーツ(日本円で約80万5000円)
タイ人配偶者がいる場合/合計13万バーツ(日本円で約45万5000円)
※ 1バーツ=3.5円で計算

3-2 永住権を取得しても日本国籍者として扱われる

タイの永住権を取得したとしても外国人・日本国籍者として扱われるため、選挙権は与えられません。また、個人名義で会社を設立することも不可能です。これらの権利を得たい場合は、タイに帰化してタイ国籍を取得する必要があります。なお、永住権はタイに帰化するための条件の一つになっています。

4 タイの永住権の取得条件について

タイの永住権は誰でも取得できるわけではありません。タイで永住権を申請・取得できるのは以下のようなカテゴリの人たちです。

  • タイの国内で就労をしている人
  • タイ人の配偶者もしくは家族がいる人
  • タイに投資をしている人
  • 特殊技能を持った人

また、以下の条件はすべてのカテゴリの人たちに共通して問われます。

●タイ語に関する日常会話レベルの語学力
●ノンイミグラントビザを保有し、1年間の滞在許可を3年以上得ている
●過去に犯罪歴がない

基本的にはBビザ、Oビザ(配偶者ビザ)を取得している人しか申請・取得できません。Oビザ(年金ビザ)やO-Aビザ、O-Xビザといったリタイヤメントビザでは永住権の申請・取得ができないことに注意しましょう。

以下では各カテゴリの諸条件について解説します。

4-1 「タイ国内で就労している人」の諸条件

タイ国内で就労している人は、以下のような条件を満たす必要があります。

<一般社員の場合>
●同じ企業で就労している(直近1年以上)
●ワークパーミットを保有している(直近3年以上)
●月収平均8万バーツ以上もしくは年収10万バーツ以上(直近2年間)

<取締役の場合>
●登録資本金が1000万バーツ以上の会社
●月収平均が5万バーツ以上(直近2年間)

4-2 「タイ人の配偶者もしくは家族がいる人」の諸条件

タイ人の配偶者もしくは家族がいる人は、以下のような条件を満たす必要があります。

●下記のいずれかに該当する人であること
・タイ国籍保有者の父母、配偶者、子ども
・タイ永住権保有者の父母、配偶者、子ども
●タイ人の配偶者がいる場合は、子どもがいれば結婚後2年以上、
子供がいなければ結婚後5年以上が経過している
●月収平均が3万バーツ以上(直近2年間)

4-3 「タイに投資をしている人」の諸条件

 タイに投資をしている人は、以下のような条件を満たす必要があります。

●1000万バーツ以上の投資を行っている
●下記いずれかの方法で投資を行っている
・株式市場への投資
・国債もしくは国営企業債への投資
・株式市場・公開株式会社への投資・出資

4-4 「特殊技能を持った人」の諸条件

特殊技能を持った人は、以下のような条件を満たす必要があります。
●タイ国内で就労している(直近3年以上)
●学士号以上の学歴を有している
●業務内容に見合った能力やタイにとって有益な能力を有している

5 まとめ

どのような国であっても永住権の取得は難しいものですが、タイの永住権取得は他国に比べればハードルが低いと言えるでしょう。タイ語の日常会話力があり、タイで就労している方、配偶者がタイ人であるといった条件を満たしている方は、申請や取得にかかるコストや時間、得られるメリット・デメリットについて十分に納得できるようであれば取得を検討してみてはいかがでしょうか。また、取得の際は個々人の条件によって必要な申請書類、申請方法が異なるため、タイの入国管理局や大使館などで正確な情報を集めておきましょう。