近年タイは、不動産投資の対象として注目されていますが、そこで気になるのが利回りです。今回はタイの中でも人気のバンコク不動産の利回りと、好利回りを得るための方法について紹介します。
アジア諸国と比較したタイの利回り
図:アジア不動産の利回り比較
出典:Global Property Guide
まず、アジア諸国と比べたタイの利回りを見てみましょう。アジア9か国の平均利回りに対し、タイは第4位に位置しています。
日本や香港などの先進国では、物件そのものの価格が高騰している為にどうしても利回りが低くなっています。それに対しタイでは、物件の価格は先進国ほど高騰はしておらず、日本の相場と比較して安く感じる物件が多くあります。
特にバンコク中心部では近年、先進国にも劣らない生活環境の整備が進んでいることから、投資対象として魅力的なマーケットと言えます。
バンコク不動産マーケットの状況
バンコクの不動産投資の主役となるのが、コンドミニアムという高級マンションです。プールやジム等の共有設備を備え、コンシェルジュサービスがついている物件もあります。
現在、バンコク市内における新築コンドミニアムは増加し続けています。
2015年からのデータによると毎年4万個程のコンドミニアムが建設されています。
コンドミニアムに住むのはバンコクで働く外国人駐在員がメインですが、近年ではタイ人の居住率も上がってきています。総じて、コンドミニアムに住みたいという需要が右肩上がりの状況の為、コンドミニアムは投資の面で魅力的なのです。
実際バンコクの利回りはどのくらい?
それでは実際にバンコクの利回りを具体的に見てみます。
バンコク全体の利回りは条件により、5~8%の間で変動しています。
いくつか具体例を見てみましょう。
- Keyne by Sansiri エリア:トンロー1 ベッドルーム
- Villa Asoke エリア:アソーク・ペチャブリー
- The Trendy Condominium エリア:ナナ
- Rhythm Sathorn エリア:サトーン
36 ㎡販売価格: 8,000,000バーツ
想定賃料: 約30,000~35,000バーツ/月
想定利回り: 4.5~ 5.25 %
1 ベッドルーム 41 ㎡
販売価格: 5,500,000 バーツ
想定賃料: 約20,000~25,000バーツ/月
想定利回り: 4.3~ 5.45 %
スタジオルーム 36 ㎡
販売価格: 4,500,000 バーツ
想定賃料: 約18,000~23,000バーツ/月
想定利回り: 4.8~ 6.1 %
1ベッドルーム 35㎡
販売価格:5,300,000バーツ
想定賃料:約22,000~26,000バーツ
想定利回り:4.9~5.8%
これらのコンドミニアムは、比較的コンパクトな間取りの為、価格もハイエンド~中間帯に位置します。さらに公共交通機関へのアクセスが良い点は、単身者や若い夫婦などの層に人気があるため、賃貸需要も上がります。
これらの条件を満たしてる物件だからこそ、利回りが期待できるのです。
好利回りを得るためのポイント
公共交通機関からのアクセスを考慮する
バンコクでは現在あらゆる場所で慢性的な渋滞が見られ、一方で公共交通機関の整備を進めていることから、今後は駅からのアクセスの便利さが賃貸需要を握る鍵となってきます。
主要な駅近辺は賃貸需要が高いのと同時に、既に販売価格も高騰している為、利回りとのバランスをよく考える必要があります。
未開通路線の沿線上は、未だ販売価格が抑え気味であり、将来的な需要が見込まれるため、投資対象の一つになるでしょう。
高層階にこだわらない
上記のアクセスの好条件を満たせば、部屋の人気度は階数に左右されません。もちろん一般的にはプライバシーの保てる高層階の方が人気ではありますが、それに比例して賃料も上がります。需要と賃料のバランスを考えると、必ずしも高層階にこだわる必要はありません。
優良ディベロッパーの物件を狙う
昨今のバンコクのコンドミニアムマーケットは、各社のブランド化が進んでいます。建物のの名前を聞けばどこのディベロッパーの開発物件かすぐわかるほど、名の通ったデベロッパーも数社あります。
実績のあるディベロッパーならば、プリセール物件の建築中止リスクも少なく、何かと安心感があります。
賃貸需要を考えたときにも、やはり名の通るブランドの物件である方が、人気が高い傾向にあります。
中古物件も視野に入れる
ついつい新築コンドミニアムのセールスオフィスに足を運ぶと、美しくデザインされたショールームに目が釘付けになり、中古物件が霞んで見えてしまいます。
しかし中古物件の場合、賃貸付けがすぐにできたり、持ち主が急いで売りに出したい場合などディスカウントが効くケースもあります。
まとめ
バンコクのマーケットが盛況すると同時に、利回り事情も複雑になってきます。今回紹介したものは一部の例であり、実際に購入を検討する際には、個別の検討が必要です。
まだまだ成長していくバンコクの不動産事情は、利回りの点で見ても魅力的であると言えます。
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