オーストラリアとニュージーランドの不動産を手掛けるCoreLogic社が行った最新の調査で、オーストラリアのほとんどの地域で、10年前より住宅購入がしやすくなっていることがわかった。
ここ10年のオーストラリアの住宅価格は、収入と同じペースで上昇している一方、住宅ローン金利は低下しており、バイヤーにとっては購入しやすい状況になっていると言える。
住宅価格は毎年3%ずつ上昇を続け、10年前382,650ドル(約2,840万円)であった中央値は、現在516,710ドル(約3,840万円)にまで上昇している。世帯収入についてもわずかながら上昇しており、10年前の約59,000ドル(約438万円)に対し、現在は79,900ドル(約594万円)にアップしている。一方の住宅ローン金利は、5.1%から4.1%へ低下している。
しかし、オーストラリア全域で住宅購入がしやすくなっているというわけではない。シドニー、メルボルン、ホバートなどの住宅は、決して手頃な価格だとは言えない。シドニー市民は、住宅に年収の8.2倍の額を支払っているというデータもある(10年前は6.6倍)。これは主に港湾都市における住宅価格が急騰したためで、2009年に453,238ドル(約3,360万円)であった中央値は、今年777,693ドル(約5,770万円)に跳ね上がっている。
また、メルボルン、ホバート、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州などにおいても住宅価格は高めで推移している。アデレード、キャンベラ、ノーザンテリトリー州については、比較的手頃な価格に落ち着いており、ブリスベン、パース、ダーウィン、クイーンズランド州、西オーストラリア州などは、10年前よりかなり手頃な価格となっている。
特にダーウィンについては、2009年当時より平均で50,000ドル(約370万円)ほど安くなっているという。西オーストラリア州は、2009年に金探鉱と採掘ブームを迎えて以来、下落傾向にある。
【参照】Buying a home in Australia easier now than 10 years ago: study
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