オーストラリア・南オーストラリア州の州都アデレード。「教会の街」として知られるが、外国人バイヤーに人気の投資先としてもその知名度が高まっている。

商業不動産サービス会社CBREによると、昨年のアデレードにおける総取引(10億4,000万ドル(約650億円))のうち、外国人バイヤーが占めた割合は50%以上に上ったという。10億ドルを超えたのは初めてのことで、2017年の4.68億ドル(約293億円)から2倍以上増えた形となる(ここ10年間の平均は4.5億ドル)。

アデレードについては、手頃な不動産価格や魅力的なリターン、安定した経済背景などから、今や国内外の投資家から注目を集める存在となっている。特に海外もしくは東部沿岸地域からのバイヤーの投資活動が目立つという。

またアデレードのオフィス市場は、海外バイヤーが過去5年間で倍増するなど人気の衰えはまったく感じられない。昨年のオフィス売上は8億ドル(約50億円)を超え、欧米やシンガポールからの投資家が多く見られた。

世界的にコロナウィルスの経済への影響が懸念される中ではあるが、アデレードのオフィス市場については、2022年までオーストラリアトップの利回りを維持し、キャピタル・インカムゲインなどの収益が見込めると予想されている。また今後5年間で129億ドル(約8,084億円)のインフラ支出が予定されていることもあり、アデレードの地域経済がさらに押し上げられることが期待されている。

南オーストラリア州は、航空宇宙関連など革新的な企業の誘致に力を入れており、オーストラリア宇宙機関(Australian Space Agency)の核となるハイテク・航空宇宙業向け施設「ロットフォーティーン(Lot Fourteen)」がアデレードの中央商業地区(CBD)に設立される予定となっている。新興ビジネスへの投資で、アデレードには今後5年間で4,000を超える新雇用が生まれることになる。

今年においては、91,500㎡相当のオフィスが市場に供給されると見られている。都市周辺部の供給は限られているため、今後もアデレードオフィス市場への需要は高い状態が続くと見られている。

【参照】Adelaide office market top choice for foreign buyers

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セカイプロパティ編集部
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