バージニア州はアメリカ東部に位置し、安定した経済基盤と多様な産業を持つ魅力的な不動産投資先の一つです。政府機関や軍事施設、IT関連企業が集積するエリアとして長期的な住宅需要が見込まれています。


また、ワシントンD.C.近郊の高級住宅市場から州南部の手頃な価格帯の不動産まで、さまざまな投資オプションが揃っているのも特徴です。


本記事ではバージニア州の不動産市場の概要を解説するとともに、投資のメリットやリスクを詳しくご紹介します。さらに具体的なおすすめエリアとしてアーリントン、リッチモンド、ノーフォークの3つの地域をピックアップし、それぞれの特色や魅力を掘り下げます。


バージニア州での不動産投資を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

 

バージニアの概要

バージニア州はアメリカ東部に位置し、歴史的な背景や経済的な安定性から不動産投資の選択肢として注目されています。東海岸の主要都市であるワシントンD.C.に隣接し、政府関連機関や軍事施設、IT企業の本拠地としても知られています。

「ペンタゴン」の通称で知られるアメリカ国防総省の本部はバージニア州アーリントンにあり、CIA(アメリカ中央情報局)はバージニア州マクレーンにあります。
州北部には、そのほかにも防衛関係や安全保障関係で政府と関係がある企業も多く、そこで働く技術者や専門職に就く人の数が多いことでも知られています。この地域はワシントンDCと地下鉄で結ばれているエリアが多く、首都のベッドタウンにもなっています。

アメリカ建国の歴史と深く結びついており、歴史的建造物や観光名所が多いことも特徴です。アメリカ独立戦争や南北戦争の中心となった土地であり、アメリカの歴史上最も重要な州で、州内には史跡が数多くあります。バージニア州は初代大統領のジョージ・ワシントンをはじめ歴代8人の大統領の出身州で、他のどの州よりも多くの大統領を輩出していることから“Mother of Presidents”(「大統領の母」)とも呼ばれています。

また、バージニア州は日本のように四季があり、温暖な気候で暮らしやすい州です。自然環境にも恵まれ、ブルーリッジ山脈やシェナンドー国立公園など美しい景観を楽しめるエリアが広がっています。そのため観光業も盛んであり、短期レンタル物件への投資も魅力的な選択肢となります。

経済面ではITや防衛産業が強く、特に北部のフェアファックス郡やアーリントン郡はハイテク企業の集積地として発展しています。高所得者層が多く住むため住宅市場も安定しており、長期的な投資先として有望です。

一方で州南部では農業や製造業が中心となり、比較的手頃な価格で不動産を購入できる地域も存在します。

 

項目概要
人口約880万人
言語英語
宗教キリスト教が多数
主要産業IT、防衛、政府関連、観光、農業
為替1ドル=約150円(2025年3月時点)

 

バージニア不動産投資のメリット

バージニアの不動産投資にはいくつものメリットがあります。今回はバージニア不動産投資のメリットを3つご紹介します。

経済の安定性と雇用の強さ

バージニア州は政府機関や軍事関連施設が多く、雇用の安定性が高いことが特徴です。特に北部のフェアファックス郡やアーリントン郡ではIT企業が集まり、高所得層が多く居住しています。

政府関連の雇用は景気変動の影響を受けにくく安定した収入を持つ住民が多いため、不動産市場も堅調に推移しています。さらにバージニア州は全米トップクラスの大学や研究機関を有し、高度な教育を受けた人材が多いため、長期的な成長が期待できる市場です。

住宅市場の安定性

バージニア州の住宅市場は長期的に安定しており、大幅な価格下落が少ないのが特徴です。特にワシントンD.C.近郊では住宅需要が高く、賃貸需要も安定しています。

また、過去の住宅価格の推移を見ても、バブル崩壊後も緩やかに回復し、安定した資産価値を維持していることが分かります。さらに州内の主要都市では都市開発プロジェクトが進行中であり、新築やリノベーション物件への投資も増えています。

低い固定資産税

アメリカ国内の他州と比較してバージニア州は固定資産税が低めに設定されており、不動産投資家にとってコスト面で有利な環境です。例えばカリフォルニア州やニューヨーク州と比べると年間の固定資産税負担が大幅に抑えられるため、長期的な運用にも適しています。

固定資産税の低さはキャッシュフローを維持しやすくする要因となり、特に賃貸経営を考える投資家にとっては大きなメリットです。

 

バージニア不動産投資のデメリット・リスク

バージニア不動産投資のメリットを先にご紹介しましたが、デメリットやリスクがあることも事実です。以下に解説する3つのマイナス面に気をつけて不動産投資を検討することをおすすめします。

物件価格の高さ

ワシントンD.C.近郊の地域は不動産価格が高めに設定されており、初期投資のコストが高い点がデメリットです。特にアーリントンやアレクサンドリアなどの人気エリアでは物件価格が年々上昇しており、新規参入が難しくなっています。

そのため投資を考える際には、価格の上昇トレンドや市場の変動リスクを十分に考慮し、適切なエリアを選ぶ必要があります。

競争率の高さ

人気のエリアでは物件の競争率が高く、良い条件の物件を獲得するには迅速な意思決定が求められます。特に投資用物件は市場に出るとすぐに売れてしまうケースが多いため、事前に資金計画を立てて迅速に購入の意思決定を行うことが重要です。

また、現地の不動産エージェントと連携し最新の市場動向を把握することで、競争に勝ち抜くことができます。

特定地域での自然災害リスク

沿岸部の地域ではハリケーンのリスクがあるため、保険コストが高くなる場合があります。特にノーフォークやバージニアビーチなどのエリアでは、高潮や洪水のリスクも考慮する必要があります。

そのため不動産を購入する際には、耐災害性能の高い物件を選ぶことや、適切な保険に加入することが重要です。また、今後の気候変動の影響を考慮し、防災対策が進んでいるエリアを選定することも賢明な投資判断となるでしょう。

 

バージニアのおすすめ投資エリア3選

バージニアといっても、様々な特色のエリアが点在しています。今回はバージニアでおすすめの不動産投資エリアを3つピックアップしてご紹介します。

1. アーリントン

アーリントンはワシントンD.C.の対岸に位置し、アメリカ連邦政府の主要機関や防衛関連企業が集中している地域です。「ペンタゴン」の通称で知られるアメリカ国防総省の本部はアーリントンにあります。

政府職員や軍関係者、IT企業勤務者が多く住んでおり、高所得層が集まるため不動産市場は非常に安定しています。また、地下鉄メトロの路線が充実しており、ワシントンD.C.までのアクセスが良好です。

このエリアは近年再開発が進んでおり、高層マンションや商業施設が次々と建設されています。飲食店やショッピングモールも豊富で、生活利便性が高いことも魅力の一つです。住宅価格は高めですがその分賃貸需要も旺盛で、長期的に安定した投資が見込めます。

2. リッチモンド

リッチモンドはバージニア州の州都であり、歴史的な建造物が多く残る文化的な都市です。奴隷制度を存続するかどうかをめぐって北と南の地域で分かれ戦われた南北戦争では、南部側の首都が置かれた地としても有名です。

州内の商業や工業の中心地でもあり、近年は全米有数のバイオテクノロジー研究基地としても発展しています。

比較的手頃な価格の不動産が多く、初めて不動産投資を行う方にも適したエリアです。また、リッチモンドは金融や医療、教育機関が発展しており、雇用の安定性も高いのが特徴です。

近年、若年層やクリエイティブな職種の人々が増えており、アートギャラリーやカフェ、スタートアップ企業が多く集まる地域へと変貌を遂げています。そのため賃貸市場も活発で、特に単身者向けの物件やリノベーション済みの住宅が人気です。

今後さらなる発展が期待できるエリアであり、長期的な投資先としても魅力的です。

3. ノーフォーク

ノーフォークはバージニア州の南東部に位置し、アメリカ海軍の基地があることで有名です。軍事都市として発展してきた歴史があり、軍艦を建造する造船業でも有名です。軍事関連施設が多いため、安定した賃貸需要が見込まれる地域です。特に軍関係者向けの賃貸物件は高い稼働率を誇り、投資物件として魅力的です。

また、ノーフォークは海沿いの都市であり、観光地としても人気があります。ウォーターフロント開発が進み高級コンドミニアムや商業施設が増えているため、居住環境も向上しています。

比較的手頃な価格の物件も多く、将来的な不動産価値の上昇が期待されるエリアです。新しい開発プロジェクトも進行中であり、今後の成長が見込まれます。

 

まとめ

バージニア州は経済の安定性や住宅市場の堅調さから、不動産投資に適した州の一つです。

特にワシントンD.C.近郊のエリアでは高い賃貸需要が見込まれる一方で、物件価格が高く競争率が高い点に注意が必要です。

投資を検討する際はエリアの特性を十分に把握し、リスク管理を行うことが成功の鍵となるでしょう。

 

 

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