ケンタッキー州は、全米平均と比べて手頃な不動産価格と税制面での優遇措置もある魅力的な投資先の一つです。製造業や農業が盛んで、トヨタをはじめとする大手企業が進出しているため雇用が安定し、住宅需要も高まっています。
また、バーボンウイスキーやケンタッキーダービーといった観光資源も豊富で、州全体として経済が発展しています。


本記事ではケンタッキー州の不動産投資におけるメリットとデメリットを詳しく解説するとともに、特に注目すべき投資エリアをご紹介します。これから不動産投資を検討される方はぜひ参考にしてください。

ケンタッキーの概要

ケンタッキー州はアメリカ合衆国の南部に位置し、美しい自然環境と豊かな文化遺産を持つ州です。アパラチア山脈の一部が州東部に広がり、壮大な山々や森林が広がる風景はアウトドア愛好者にとって魅力的な要素となっています。世界遺産にも登録されている世界最長の洞窟マンモスケイブ国立公園は、一度は足を運んでみる価値があります。

ケンタッキー州は日本のように四季があり、アメリカの中心部に位置しているため年間を通して比較的温暖で過ごしやすい気候です。夏は湿度が高くて暑く、冬は雪も降りやや寒くなりますが、春と秋は適度な気候でアウトドアも楽しむことができます。

州内にはオハイオ川をはじめとする豊富な水源があり、農業や産業の発展を支えています。また、ケンタッキー州は、バーボンウイスキーの生産地として世界的に知られ、バーボントレイルと呼ばれる観光ルートには多くの蒸留所が点在しています。毎年多くの観光客が訪れ、州経済にも大きく貢献しています。

さらに競馬の名門「ケンタッキーダービー」がルイビルで開催されることでも有名であり、競馬ファンにとって憧れの地となっています。

また、ケンタッキー州は製造業が強い州の一つであり、自動車産業や航空宇宙産業の拠点が多く存在します。トヨタの大規模な工場がレキシントン近郊にあり、州経済の大きな柱となっています。これにより安定した雇用が創出され、州内の人口流入や住宅市場の活性化にも寄与しています。

このようにケンタッキー州は観光、農業、製造業と多様な経済基盤を持ち、比較的安定した投資環境が整っています。特に不動産市場においては、全米平均と比べて低価格の物件が多く、手軽に投資を始めることが可能です。

都市部と郊外で異なる投資戦略が求められますが、長期的な資産価値の向上を期待できる地域も多いため、慎重にエリア選定を行うことで成功の可能性が高まるでしょう。

項目概要
人口約450万人
言語英語
宗教キリスト教が多数派
主要産業農業、製造業、観光業
為替1ドル=約150円(2025年3月時点)

 

ケンタッキー不動産投資のメリット

ケンタッキーの不動産投資にはいくつものメリットがあります。今回はケンタッキー不動産投資のメリットを3つご紹介します。

住宅価格の安さ

ケンタッキー州は全米平均と比べて住宅価格が低く、手頃な価格で不動産を取得できる点が魅力です。アメリカの大手不動産サイトZillowによると、2024年第4四半期のアメリカの典型的な住宅販売価格について、全米全体では356,782ドルであったのに対しケンタッキー州は208,110ドルと低く、比較的安い値段で不動産が購入できます。

特にルイビルやレキシントンなどの都市部でも手頃な価格で投資が可能であり、初心者にも適した市場となっています。

都市部だけでなく郊外の住宅地でも広い敷地の物件を低価格で購入できるため、長期的な価値向上を狙う投資家にも向いています。

また、リノベーションが必要な物件を購入し、価値を上げて転売する「フリップ投資」も盛んに行われています。

賃貸需要の安定

州内には大学や企業が多く、特に学生や若手社会人向けの賃貸需要が安定しています。特にレキシントンにはケンタッキー大学があり、大学周辺のエリアでは常に賃貸ニーズがあります。

また、ルイビルには複数の医療施設や企業が集積しており、医療従事者や企業勤務者向けの賃貸需要も高まっています。さらにケンタッキー州は生活コストが比較的安いため、他州からの移住者も増えており、それに伴う住宅需要の増加も期待できます。

税制面での優遇

ケンタッキー州は固定資産税が比較的低めに設定されており、不動産投資家にとって魅力的な環境が整っています。州全体として生活費も安く、長期的な投資にも向いています。

また、ケンタッキー州では一部の地域で新規開発プロジェクトが進んでおり、不動産開発に対する税制優遇措置が設けられている場合があります。例えば特定のエリアでの不動産投資に対して税控除や補助金が受けられるケースがあるため、投資前に州や市の制度を確認することが重要です。

ケンタッキー不動産投資のデメリット・リスク

ケンタッキー不動産投資のメリットを先にご紹介しましたが、デメリットやリスクがあることも事実です。以下に解説する3つのマイナス面に気をつけて不動産投資を検討することをおすすめします。

経済の多様性の低さ

ケンタッキー州は農業や製造業に依存しており、経済の多様性が低い点がリスクとなります。

特に自動車産業や航空関連企業の業績に影響を受ける可能性があります。

また、州内の一部地域では雇用機会が限られており、景気が悪化した場合に不動産価格が大きく下落するリスクがあります。

天候リスク

ケンタッキー州は竜巻や洪水などの自然災害のリスクが比較的高い地域です。

特に洪水の影響を受けやすい地域では、保険料の増加や資産価値の低下につながる可能性があります。

過去には竜巻による甚大な被害が報告されており、不動産投資を行う際には保険加入や建物の耐災害性を考慮する必要があります。

地域による人口減少

都市部を除く一部の地域では人口減少が進んでおり、賃貸需要の低下や不動産価値の下落につながるリスクがあります。

特に農村部では若年層の流出が続いており、空き家の増加が問題となっています。

投資を検討する際は、経済成長が見込める地域や開発計画が進行中のエリアを選ぶことが重要です。

 

ケンタッキーのおすすめ投資エリア3選

ケンタッキーといっても、様々な特色のエリアが点在しています。今回はケンタッキーでおすすめの不動産投資エリアを3つピックアップしてご紹介します。

1. ルイビル

ルイビルはケンタッキー州最大の都市であり、州の経済と文化の中心地です。世界的に有名なケンタッキーダービーが開催されるチャーチルダウンズ競馬場があり、競馬産業が経済を支える一因となっています。

また、バーボンウイスキーの蒸留所や美術館、音楽フェスティバルなど観光業も盛んで、多くの訪問者を惹きつけています。

市内にはアメリカの有名な都市計画家、フレデリック・ロー・オルムステッドがデザインした18もの公園に加え、ルイビル・ウォーターフロント公園や、国内最大の市営都市林ジェファーソン・メモリアル・フォレストがあり、緑の多い都市として知られています。

経済面ではヘルスケア産業や物流業が発展しており、多くの企業が進出しています。特にアメリカの大手輸送会社UPSのハブ空港があることから物流関連の雇用が豊富で、労働者向けの住宅需要も高まっています。

ルイビルのダウンタウンや再開発が進むエリアでは住宅価格の上昇が続いており、長期的な資産価値向上を期待できる地域として注目されています。

2. レキシントン

レキシントンは「世界の馬の首都」として知られ、競走馬の生産・育成が盛んな地域です。ホースパークは多くの観光客に人気で、馬産業は州及び周辺地域に大きな経済的効果をもたらしています。

自然豊かで美しい牧場が広がる一方で、都市部は洗練された雰囲気を持ち、文化施設やショッピングモールも充実しています。

ケンタッキー大学を中心とした学術・研究都市としても知られており、学生や教育関係者向けの賃貸住宅市場が安定しています。大学周辺では学生向けのアパート需要が高く、投資用物件の空室リスクが低い点が魅力です。

また、医療・バイオテクノロジー産業が発展しており、医療従事者や研究者向けの住宅需要も高まっています。生活環境が整ったレキシントンは、安定した不動産投資先として非常に魅力的です。

3. ボーリンググリーン

ボーリンググリーンはケンタッキー州で急速に発展している都市の一つであり、自動車産業が地域経済の中心を担っています。特にGM(ゼネラルモーターズ)のコルベット工場があることで知られ、自動車関連の雇用が安定しているため住宅需要が高まっています。

また、ウェスタンケンタッキー大学があることから学生向けの賃貸市場も活発です。さらにボーリンググリーンは物価が比較的低いため若いファミリー層の移住が増えており、住宅市場の安定した成長が見込まれます。

都市のインフラ整備も進んでおり、新しい商業施設や住宅開発が進行中です。こうした背景からボーリンググリーンは手頃な価格での不動産投資が可能でありながら、今後の成長性も期待できるエリアとして注目されています。

まとめ

ケンタッキー州は不動産価格が手頃で賃貸需要も安定しているため、初心者にも投資しやすい市場です。

特にルイビルやレキシントンなどの都市部では安定した賃貸収益を期待できる一方で、経済の多様性の低さや自然災害のリスクも考慮する必要があります。

エリア選定を慎重に行い長期的な視点での投資を検討することで、安定した不動産運用が可能となるでしょう。

 

 

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