日本人にも人気のタイ不動産ですが、外国人が現地で不動産を購入するためには、知っておかなければいけない法律や税制がいくつかあります。

今回は、タイで外国人が不動産を購入する際、知っておくべき「規制」と「税金」について解説していきます。

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タイで外国人が不動産を購入する時に知っておくべき5つの規制

外国人は原則土地を購入することはできない

タイでは外国人(タイ国籍を保有しない者)が土地を購入することはできません。しかし、例外的に、4,000万バーツ以上を投資資金として保有している人は、1ライまでの土地を購入することができます。

コンドミニアムであれば所有ができる

タイでは「コンドミニアム法」という法律により、外国人でも区分所有の物件を購入・所有することが認められています。ただし、外国人が所有できるのは、一棟のコンドミニアムのユニットの総床面積あたり49%となっています。

コンドミニアム購入のためには資金源証明が必要

タイでコンドミニアムを購入する際には、購入資金に関する証明を出す必要があります。そのためには以下の手順で申請を行う必要があります。

  • 物件の購入価格を上回る「外貨」を海外の口座からタイの口座へと送金する
  • 送金した先の銀行で「外貨送金証明書」を取得する
  • 「外貨送金証明書」を土地局で証明する

現地人名義を利用すると罰則が課される

これまで述べた通り、タイでは外国人が土地を所有することができません。そのため、「現地人の名義を借りて土地の取得ができるのではないか?」と考える外国人は多いでしょう。

しかし、タイでは現地人名義で土地を取得することが「土地法」で禁止されています。東南アジアでも一部の法律が緩い国では、「現地人の名義貸し」は暗黙の了解となっていますが、タイの場合は違法となるため注意が必要です。

タイで不動産を購入する時に知っておくべき税金体系

ここでは、タイの不動産の購入・売却時にかかる主な税金について解説します。

消費税
0%(対個人取引)
登記費用
物件評価額2%(パタヤでは購入時価格の2%)
印紙税
物件評価額または売買価格の高いほうの0.5%(パタヤでは購入時価格の0.5%)
固定資産税(土地家屋税)
物件評価額によって税率が変わる累進課税方式※2020年8月変更
相続税
子孫の相続する場合は5% 
その外は10%
キャピタルゲイン税
100万バーツまでなら15% 
源泉徴収税:物件評価額または売買価格の高いほうの5~35% 
特別事業税:5年以内の売却で3.3%
家賃税
賃料収入には非課税

タイの不動産は他の国の不動産と比較して、控除額が大きいため、購入時の税金が比較的安く抑えらえることが魅力です。

また、タイ居住者の場合、タイにおける所得には以下のような税率で税金が発生します。

課税所得
税率
最大課税額
最大累計税額
0~15万バーツ
免税(2008年以降)


15万超~30万バーツ
5%
7,500バーツ
7,500バーツ
30万超~50万バーツ
10%
2万バーツ
2万7500バーツ
50万超~75万バーツ
15%
3万7,500バーツ
6万5千バーツ
75万超~100万バーツ
20%
5万バーツ
11万5千バーツ
100万超~200万バーツ
25%
25万バーツ
36万5千バーツ
200万超~500万バーツ
30%
90万バーツ
126万5千バーツ
5000000超バーツ
35%


タイ政府、2020年度の固定資産税(土地家屋税)を90%引き下げ

2019年3月に新土地家屋法が施行され、2020年1月1日から不動産の評価額に応じて固定資産税(土地家屋税)が課税されましたが、タイ政府は2020年6月2日の閣議で、2020年度の徴収税率を90%引き下げることを柱とした財務省提案を了承ました。

※参照:JETRO

まとめ

タイの不動産に関する法規制や税制は、東南アジアの他の国と比較すると整備されていますが、新型コロナウイルス感染症の流行で打撃を受けた国民の負担を減らすために、税率を引き下げるなど、以前と税率が変わっているので、タイ不動産の税制や規制に関する最新情報が必要な場合は、現地に詳しい関係者に相談するのが良いでしょう。

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