日本に近い韓国は、税金システムや不動産に関する法律も日本に似ており、海外の不動産投資を初めて行う人にも魅力的な国と言えるでしょう。

しかし、そんな韓国での不動産購入を検討する際、現状の不動産動向をはじめ、不動産価格はどれくらいなのか?

今後、どのように価格が推移しているのか?などということが気になるのではないでしょうか?

今回は、そんな韓国不動産の価格に関する疑問に答えていきたいと思います。

韓国不動産市場の状況と価格推移は?


はじめに韓国の不動産市場の動向を把握するために、不動産価格賃料指数を見てみたいと思います。

一般財団法人日本不動産研究所が第10 回「国際不動産価格賃料指数」(2018 年 4 月現在)の調査結果を公表していますので参考にしてみましょう。

この調査では、東京、大阪、ソウル、北京、上海、香港、台北、 シンガポール、クアラルンプール、バンコク、ジャカルタ、ホーチミン、 ニューヨーク、ロンドンのという14 都市におけるオフィスとマンションを対象に、1平方メートルあたりの価格・賃料を評価、且つ指数化しています。

下記のグラフは、「マンション価格指数の各都市・対前回変動率」で、これを見てもわかる通り、対前回変動率が香港に次いで高かったのがソウル。前年比でプラス5.6%という結果になっています。

前年から続く住宅価格の高騰が社会問題化しつつあり、文在寅政権は課税強化などで住宅価格の上昇を抑制する取り組みを行っており、その施策の行方が気になるところです。

図:各国マンション価格指数・対前回変動率の比較

出典:国際不動産価格賃料指数 | 一般財団法人 日本不動産研究所

次に、2010年10月を「100.0」とした場合の、ソウルのマンション価格指数・賃料指数を見てみましょう。

図:各都市のマンション価格指数・賃料指数

出典:国際不動産価格賃料指数 | 一般財団法人 日本不動産研究所

上記のグラフではマンション価格指数が赤、マンション賃料指数を青の折れ線で表しています。

これによると、2013年以降マンション賃料指数は減少傾向にありましたが、2016年からはマンション価格指数とほぼ同じ値を示しています。

しかしながら2017年以降はマンション賃料指数が減少傾向にある一方、マンション価格指数は上昇傾向を示すという逆転現象を見せていることがわかります。

各国マンション・高級住宅(ハイエンドクラス)における価格水準の比較

出典:国際不動産価格賃料指数 | 一般財団法人 日本不動産研究所

アジアで7位。他国と比較したときの韓国の不動産価格は?


続いて、韓国の不動産価格を世界の国々と比較してみましょう。

一般財団法人日本不動産研究所の「国際不動産価格賃料指数」(2018 年 4 月現在)一によると、東京港区元麻布所在における高級住宅(ハイエンドクラス)のマンション価格を「100.0」とした場合、韓国・ソウルの指数は67.7でアジアの中では7位の価格水準となっていることがわかります。

大阪より若干高いものの、同じ首都である東京やアジアトップの香港と比較した場合は、まだ割安感があると言えるでしょう。

ソウルと釜山の不動産価格比較


続いて韓国の代表的な街、ソウルと釜山の不動産価格を比較してみたいと思います。

韓国の不動産情報会社「不動産114」が行った調査によると、ソウル江南区が坪当たり3292万ウォン(約300万円)で全国一の高さを示す一方、韓国第2の都市である釜山では坪当たり851万ウォン(約85万円)で、ソウルの3分の1以下となっています。韓国では、ソウルにおける不動産価格の高さが浮きたっています(2016年6月)。

また、KB国民銀行が発表した「月刊住宅価格動向」では、韓国の超高級マンションの価格が公表されています(2015年10月)。

投資家はもちろん観光客にも人気の高いリゾート地である釜山・海雲台(ヘウンデ)では、専用面積320平米で最上層(85階)にあるペントハウスの分譲価格が67億6000万ウォン(約6億7000万円)、坪当たり7002万ウォン(約700万円)です。

それに対し、ソウルで最も高い城東(ソンドン)区聖水(ソンス)洞1街のマンションは、専用面積377平米で分譲価格は52億5200万ウォン(約5億2500万円)、坪当たり4605万ウォン(約460万円)と、超高級価格帯のマンションでは釜山の物件が大きく上回っていることがわかります。

まとめ


以上、韓国不動産の価格に関する事柄にスポットをあて、価格推移から価格比較などを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

韓国は東京からわずか2時間足らずと手軽に往復できるので、ご自身が長期滞在するのも良し、不動産投資の対象としても十分に検討する価値があり見逃すべき国ではないでしょう。

SEKAI PROPERTYでは、現地のデベロッパーや不動産エージェントと提携し、いち早く正確な情報を提供できるほか、現地日系企業とも複数提携しており常に新しい情報を入手することができます。

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