東南アジアの中でも日本人観光客に人気のタイ。新型コロナウイルスが世界的に蔓延する前の2019年は、約3980万人もの外国人がタイを訪れ、日本人も約180万人がタイを訪れました(※1)。

そんなタイの中でも、特に観光地として有名なパタヤ(Pattaya)の不動産を購入する際のポイントをまとめてみました。

パタヤはどんなエリアなの?

パタヤとバンコクの不動産価格はどのくらい違う?

パタヤで不動産を購入する際のリスク。新築購入や賃貸付けの際の注意点は?

パタヤで不動産を購入するのにおすすめのエリアは?

そんな疑問に答えるため、今回はパタヤの特徴や、タイの首都バンコクと比較した際の物件価格、不動産を購入するのにおすすめのエリアを紹介します。

タイ・パタヤはどんなエリア?

観光地として名高いパタヤ。そのパタヤの地理的な位置や歴史、盛んな産業はどんなものがあるのでしょうか?

タイ・パタヤの位置

マレーシアやミャンマー、ラオス、カンボジアといった4か国と国境を接するタイ。そんなタイの中でも、パタヤはタイランド湾に面した場所に位置しています。

タイの首都バンコクからパタヤまでは、バスで約2時間です。日本人が多く住むバンコク・エカマイ地区にあるバスステーションから、パタヤまでバスが運行されています。

タイ・パタヤの歴史

パタヤは1950年頃まで、小さな漁村に過ぎませんでした。しかし、この地域がここまで観光地として発展した理由は、ベトナム戦争に端を発します。

1960年にベトナム戦争が勃発した際、パタヤはアメリカ軍人の保養所となりました。米軍の需要に応えて、レストランやホテルができるようになり、パタヤは発展していきます。

ベトナム戦争が終わると米軍は撤退しますが、パタヤは有数のリゾート観光地として、そのまま発展を続けました。今では、日本人を含むアジア人や、欧米人を中心に多くの観光客で賑わうタイの都市として人気を誇っています。

タイ随一のビーチリゾート地、パタヤ

特にビーチが有名で、リゾート観光地として栄えているパタヤは、観光業が最も盛んです。マリンスポーツを中心に年間900万人もの観光客を惹きつけている人気都市です。

タイ・パタヤで不動産投資を行うメリット

バンコクやチェンマイなどの都市があるなかで、パタヤを不動産投資先に選ぶことにどのようなメリットがあるのでしょうか。

リタイア後の居住用やセカンドハウスに適している

パタヤでの不動産投資は、リタイア後の居住用や、セカンドハウスとしても使えるのがメリットです。前述したとおり、パタヤはタイ国内でも有数の観光都市であることから、居住目的での購入も適しています。

たとえば、リタイア前にパタヤで購入した不動産で家賃収入を得て、リタイア後には自身の居住用やセカンドハウスに切り替えるといった形で運用できます。また、日本国内で仕事をしつつ、長期休暇でパタヤに訪れる際に滞在することも可能です。

外国人投資家への売却を検討できる

不動産を購入したあとに、キャピタルゲインを狙って、外国人投資家への売却も検討できます。パタヤは、タイ人だけでなく、世界中から観光客が訪れるリゾート地で、外国人による不動産投資が積極的に行われています。

仮に、日本人相手に売却先が見つからなかったとしても、外国人に対して売却を提案しやすいのがメリットです。現地には、多言語に対応した不動産仲介会社もあるので、日本語しかできない場合でも、スムーズに取引を進められます。

【2022年最新相場】タイ・バンコクとパタヤの不動産価格を比較

パタヤは、タイの首都バンコクに比べて物価が安く、バンコクの物価の5〜7割程度と言われています。不動産に投資するにあたって気になるポイントである不動産価格も、両地点の物価と同じくらいの価格差があり、パタヤの物件はバンコクと比較して割安です。

パタヤとバンコクの物件の不動産価格を比較するため、2つの都市における1㎡あたりの不動産価格を紹介します。

まず、バンコクの1㎡あたりの不動産価格は、181,769バーツ(日本円:約69万円)です。バンコク郊外でも88,291バーツ(日本円:約33万円)という価格となっています。(※2)

次に、パタヤの1㎡あたりの不動産価格は、67,222バーツ(日本円:約25万円)です。(※3)バンコク中心地の約3分の1の価格であることから、リゾート地でありながら購入しやすい価格といえます。

都市名不動産価格(1㎡あたり)
バンコク
中心地:181,769バーツ(日本円:約69万円)
郊外:88,291バーツ(日本円:約33万円)
パタヤ
中心地:67,222バーツ(日本円:約25万円)
郊外:37,731バーツ(日本円:約14万円)

タイ・パタヤにおける不動産投資の注意点

タイ・パタヤの不動産を購入する際には、いくつかの注意点に気をつける必要があります。規制による不動産開発の中止も起こりうるので、注意点を把握したうえで購入に進みましょう。

環境規制(EIA)によるコンドミニアムの建設許可が下りないことがある

1つ目の注意点は、環境規制によるコンドミニアムの開発中止の可能性があることです。タイには、EIA(Environmental Impact Assessment:環境への影響審査)が設けられており、大規模構造物が環境に与える影響に関する審査を行っています。

基本的には、EIAの審査に通過しないと、コンドミニアムやホテルといった不動産の建設許可が下りません。たとえば、プレビルド形式で販売しているコンドミニアムについて、EIAが取得できないと、開発自体が中止になる場合があります。

一方で、EIAの基準を満たした物件に関しては、基準を満たしたことが大々的に宣伝される他、不動産価格が急に上昇することがあります。

短期(30日未満)の賃貸運用に資格が必要

タイ国内で購入した不動産を短期(30日未満)で賃貸運用する場合には、資格の取得が必須となります。万が一、30日未満の短期賃貸運用を無資格で行うと、タイの法律に則って罰せられます。リゾート地であるメリットを活かしてホテル運用したい方は、タイで賃貸運用の資格を取得しましょう。

タイ・パタヤ不動産投資におすすめのエリア

最後に、タイ・パタヤにおける不動産投資におすすめのエリアを6つ紹介します。各エリアの特徴を踏まえたうえで、どのエリアの不動産を購入するのか検討してみましょう。

1.ノースパタヤ

ノースパタヤは、パタヤ北部のエリアです。2019年に開業した大手ショッピングモール「ターミナル21」や、2022年3月に開業した「コートヤード バイ マリオット ノース パタヤ(Court Yard By Marriott North Pattaya)」をはじめとするリゾートホテルがあります。サウスパタヤに続くビーチロードでは、食事から買い物、タイ伝統のマッサージを楽しめます。

2.セントラルパタヤ

セントラルパタヤは、パタヤの中心地です。タイ語で「ソイ」と呼ばれる小路には、ホテルやレストランが密集しています。また、パタヤのなかでも最大規模を誇るショッピングモール「セントラル・パタヤ」は、日系企業のレストラン、ファッションストアも入居しているので、長期滞在者にもおすすめのエリアです。

3.サウスパタヤ

サウスパタヤは、パタヤ随一の繁華街として知られています。ウォーキングストリートには、数え切れないほどのバーが営業しており、パタヤでのナイトライフを満喫できます。サンゴ礁に囲まれたラン島へのアクセス地でもあり、観光の拠点としても最適なエリアです。

4.プラタムナック

プラタムナックは、サウスパタヤの南に位置する海沿いのエリアです。近年、コンドミニアムの開発が進み、不動産投資家からも注目を集めています。パタヤ中心地までの交通アクセスが不便である点がデメリットであるものの、海が見える景色や、中心地と比較して静かな環境といったメリットもあります。

5.ジョムティエン

ジョムティエンは、「ジョムティエンビーチ」で有名なエリアです。パタヤのなかでもとくに不動産開発が進んでいるエリアで、ヨーロッパの滞在者に人気と言われています。セントラルパタヤのように大規模なショッピングモールはない一方で、個人営業のダイニングレストランが立ち並んでいるほか、ビーチではマリンスポーツをはじめとしたアクティビティを楽しめます。

6.ウォンガマット(ウォンアマット)

ウォンガマットは、ノースパタヤの北側に位置するエリアです。高級ホテルが立ち並んでおり、富裕層や現地駐在員から人気を集めています。

なお、ウォンガマットには、当社が取り扱っている地上36階建てのタワーコンドミニアム「ウィンダム グランドレジデンス ウォンガマット パタヤ(Wyndham Grand Residences Wongamat Pattaya)」があります。タイ大手デベロッパー「ハビタット・グループ」が運営しており、パタヤでも評価の高いコンドミニアムです。

ウィンダム グランドレジデンス ウォンガマット パタヤ(Wyndham Grand Residences Wongamat Pattaya)

まとめ

今回は、パタヤの不動産購入ポイントについて解説していきましたが、いかがでしたでしょうか。パタヤは、何といってもその美しい海によって多くの観光客だけでなく、タイの首都バンコクと比較した物価の安さによって多くの投資家を魅了します。

SEKAI PROPERTYでは、海外現地のデベロッパーや不動産エージェントと提携し、いち早く正確な情報を提供できます。パタヤを含め、タイの不動産投資を検討されている方はお気軽にお問い合わせください。

※1:19年の外国人旅行者、4%増の3980万人

※2:バンコク不動産価格(1㎡あたり)

※3:パタヤ不動産価格(1㎡あたり)