バーモント州は豊かな自然環境と高い生活の質が魅力のエリアです。治安の良さや教育水準の高さに加え、観光業の発展やIT産業の成長により、不動産市場も安定した動きを見せています。
特に大学が集まる都市部やスキーリゾート地では賃貸需要が高く、不動産投資のチャンスが広がっています。


本記事ではバーモント州の不動産市場の特徴を解説し、投資のメリットやリスクを詳しく紹介します。また、おすすめの投資エリアについても詳しく解説し、どの地域がどのような投資に適しているのかを明確にします。


バーモント州での不動産投資を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

バーモントの概要

バーモント州はアメリカ北東部のニューイングランド地方に位置し、自然の美しさと落ち着いた生活環境が魅力の州です。

州名はフランス語で「緑の山」という意味で、Green Mountain Stateという愛称でも親しまれています。その名の通り州の多くを山岳と森林が占め、緑豊かな自然が美しい州です。シーズンごとに自然の移り変わりを楽しむことができ、一年を通じて観光客を魅了しています。

バーモント州から車で5時間ほどの距離に住む筆者自身も、自然豊かなバーモント州に魅せられ、夏、秋、冬とシーズンごとに旅行へ行った経験もあるほどです。

特に秋の紅葉シーズンには全米各地から観光客が訪れ、州全体が鮮やかな赤や黄色に染まる絶景を楽しむことができます。また、スキーリゾートが充実しており、ウィンタースポーツを楽しむ人々にとっても魅力的な場所です。

経済的には農業が盛んで、特に乳製品やメープルシロップの生産が有名です。観光業も主要産業の一つであり、自然を活かしたエコツーリズムやアウトドアアクティビティが人気を集めています。

また、近年ではIT関連企業の誘致も進んでおり、リモートワークを希望する移住者にとって魅力的な選択肢となっています。

州の人口は約64万人と比較的小規模ですが、治安が良く教育水準が高いことから、家族連れにも人気のある地域です。州全体の住宅市場は安定しており、大都市圏と比べると手頃な価格で物件を購入することが可能です。そのため投資家にとっても魅力的な市場となっています。

 

項目概要
人口約64万人
言語英語
宗教キリスト教が多数派
主要産業農業、観光業、製造業、IT関連
為替1ドル=約150円(2025年3月時点)
在留邦人数約460人(2023年時点)

 

バーモント不動産投資のメリット

バーモントの不動産投資にはいくつものメリットがあります。今回はバーモント不動産投資のメリットを3つご紹介します。

安定した住宅市場

バーモント州の不動産市場は比較的安定しており、急激な価格変動が少ないのが特徴です。州全体の住宅価格は大都市に比べて手頃であり、長期的に安定した投資先として注目されています。

さらに州政府が住宅市場の安定化を支援しており、住宅ローン金利の優遇措置なども充実しています。このため不動産価値の大幅な下落リスクが低く、安定した賃貸収益を期待する投資家にとって魅力的な市場となっています。

観光需要による収益性

バーモント州はスキーリゾートや紅葉観光が盛んなため、観光シーズンには短期賃貸物件の需要が高まります。特にエアビーアンドビーなどの短期賃貸ビジネスに適した物件が多く、収益性が期待できます。

さらに観光客向けの宿泊施設が不足している地域もあるため、適切な立地の物件を確保できれば高い稼働率を維持しながら利益を得ることが可能です。州内には多くの観光関連の補助金制度もあり、投資家にとって有利な環境が整っています

生活環境の良さと移住者の増加

自然環境が豊かで犯罪率が低いため、リモートワークを希望する人々や定年退職後の移住者が増えています。こうした人口流入が不動産市場の安定に寄与しています。特に新型コロナウイルスの影響で都市部から地方へ移住する人々が増加し、バーモント州の不動産需要も上昇しています。

教育水準の高さや医療機関の充実も魅力的な要素であり、ファミリー層にとって理想的な居住地となっています。

 

バーモント不動産投資のデメリット・リスク

バーモント不動産投資のメリットを先にご紹介しましたが、デメリットやリスクがあることも事実です。以下に解説する3つのマイナス面に気をつけて不動産投資を検討することをおすすめします。

冬季の厳しい気候

バーモント州は冬の寒さが厳しく積雪量も多いため、住宅の維持管理が大変です。特に古い物件では断熱対策や暖房設備の整備が必要となります。厳しい寒さのため建物の老朽化が進みやすく、定期的な修繕やメンテナンスが必須となります。

さらに冬季の除雪費用や暖房コストも高額になるため、ランニングコストをしっかり計算することが重要です。

地方特有の市場規模の小ささ

バーモント州は人口が少なく不動産市場も限られているため、流動性が低い点がデメリットです。投資物件の売却が難しい場合もあるため、長期的な視点が求められます。

また、賃貸市場の規模も小さいため、テナントの入居者が決まるまでに時間がかかることがあります。このため投資物件を選ぶ際には、住宅需要が安定しているエリアを慎重に選定することが求められます。

高い不動産税率

バーモント州は全米でも不動産税が高い州の一つです。物件を長期保有する場合は税金負担を考慮する必要があります。特に商業用物件や賃貸物件は税率が高く設定されているため、投資収益に影響を与える可能性があります。

さらに不動産評価額が上昇した場合税金も比例して増加するため、所有コストが予想以上に膨らむことも考慮すべき点です。

 

バーモントのおすすめ投資エリア3選

バーモントといっても、様々な特色のエリアが点在しています。今回はバーモントでおすすめの不動産投資エリアを3つピックアップしてご紹介します。

1. バーリントン

バーモント州最大の都市であり、州内経済の中心地でもあるバーリントンは不動産投資において有望なエリアの一つです。カナダにあるケベック州の最大都市、モントリオールにも近く、バーリントンから車で2時間弱ほどの距離です。

バーリントンにはバーモント大学をはじめとする教育機関があり、学生や教職員向けの賃貸需要が安定しています。また、医療機関やIT関連企業も多く専門職層が多く住んでいるため、賃貸市場も活発です。

さらにバーリントンは観光地としても魅力的であり、シャンプレーン湖沿いの美しい風景やアートギャラリー、レストラン、カフェが豊富に揃っています。都市部の利便性と自然の美しさを兼ね備えたこのエリアは、長期的な賃貸運用や住宅価値の向上を狙う投資家に適しています。

2. ストウ

ストウはバーモント州を代表するスキーリゾート地として知られており、特に冬季には全米からスキーヤーが訪れる人気エリアです。観光業が主要産業であるためホテルやバケーションレンタルの需要が高く、短期賃貸物件の運用に適しています。

また、ストウは四季を通じて魅力があり、夏場はハイキングやマウンテンバイク、秋は紅葉観光、冬はスキーと年間を通して観光客が絶えません。そのためシーズンごとに安定した収益を得ることができる可能性が高いです。

筆者も夏、秋、冬と各シーズンにストウを訪れたことがあり、夏は避暑地のような爽やかな気候のなか、森林散策を楽しむことができます。秋の紅葉の時期は全米から観光客が殺到するほど人気があります。また、冬のスキー場では、ストウの雪の質の良さを求めて来訪するヨーロッパからのスキーヤーにも多数出会い、国内だけでなく海外からの利用客も多いと感じました。ホテル滞在だけでなく、コテージなどに泊まる長期滞在者も多く、短期賃貸物件の需要がかなりあることを実際の訪問で感じました。

不動産市場は比較的安定しており、リゾート地特有の高級物件も多いため高所得層をターゲットにした投資も可能です。特にスキーリフト近くの物件やリゾート施設に隣接したエリアは資産価値が高く、長期的に高いリターンが見込めます。

3. モントピリア

モントピリアはバーモント州の州都であり、アメリカで最も人口が少ない州都としても知られています。しかしその小規模ながらも安定した経済基盤が魅力のエリアです。州政府関連の雇用が多く公務員や関係者の住宅需要が安定しているため、不動産市場は比較的堅実です。

また、モントピリアは歴史的な建築物や文化施設が多く、落ち着いた街並みが特徴です。カフェや地元のショップも充実しており、コミュニティの結束が強いことも魅力です。こうした特徴からリタイア層やアーティストなどが多く移住してきており、静かで質の高い生活を求める層に人気のエリアとなっています。

不動産市場は急激な値上がりこそ少ないものの安定した価値を維持しており、長期的な不動産投資に適したエリアといえるでしょう。

 

まとめ

バーモント州の不動産投資は、安定した市場と観光需要による収益性が魅力です。一方で、冬の厳しい気候や市場の小規模さ、不動産税の高さなどの課題もあります。

特にバーリントンやストウなどの地域は投資先として有望であり、慎重に物件選定を行うことで長期的なリターンを見込めるでしょう。

 

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