オハイオ州は手頃な不動産価格と安定した賃貸需要があり、投資家にとって魅力的な市場です。経済の多様化が進み、製造業のみならずヘルスケアやテクノロジー分野も発展しており、今後の成長が期待されています。

また、全米平均と比較して生活コストが低く、利回りの良い物件が多いことも投資家にとって大きな利点です。

本記事では、オハイオ州の不動産投資のメリットとデメリットを詳しく解説し、特に注目すべき投資エリアを3つ紹介します。不動産投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

オハイオの概要

オハイオ州はアメリカ中西部に位置し、経済的にも地理的にも重要な役割を果たす州です。五大湖の一つであるエリー湖に面しており、国内外の貿易拠点としての機能を持っています。

また、オハイオ州は全米の中でも交通インフラが整っており、鉄道、高速道路、空港などが発達しているため、物流や産業の中心地としての側面もあります。
オハイオ州の主要都市にはクリーブランド、コロンバス、シンシナティがあり、それぞれ異なる産業や文化を持っています。

クリーブランドはヘルスケアやバイオテクノロジー産業が盛んであり、コロンバスは州都として政治・経済の中心地であると同時に、オハイオ州立大学を擁する学術都市でもあります。シンシナティは大手企業の本社が多く、金融や物流業が発展している都市です。

オハイオ州の経済は製造業を中心としながらも、近年はテクノロジー、ヘルスケア、教育分野の成長が著しく、不動産市場にも影響を与えています。特に州内には多くの大学が存在し、教育機関の発展に伴う住宅需要が安定しているのも特徴の一つです。オハイオ州は生活コストが比較的低く、全米の中でも住みやすい州として評価されています。

また、大学が多く、教育レベルの高い人材を各分野で提供できることや、米国の中心に位置し交通インフラが整っていることなどから、オハイオ州は自動車メーカーのHondaを初めとする、多くの日系企業が進出していることでも知られています。

そのため日本人が住む環境も整っており、日本人駐在員が多いエリアも多数存在します。

項目概要
人口約1,170万人
言語英語
宗教キリスト教が主流
主要産業製造業、ヘルスケア、教育、テクノロジー
為替1ドル=約150円(2025年3月時点)
在留邦人数約10,000人(2023年10月時点)

 

オハイオ不動産投資のメリット

オハイオの不動産投資にはいくつものメリットがあります。今回はオハイオ不動産投資のメリットを3つご紹介します。

手頃な不動産価格

オハイオ州は全米平均と比較して不動産価格が低く、初期投資を抑えられる点が大きな魅力です。都市によっては10万ドル以下で購入できる物件もあり、初心者投資家にも適しています。

また、不動産価格の安さはキャッシュフローを生み出しやすく、賃貸運営による安定した収益が期待できます。さらに物件のリノベーションを行うことで資産価値を向上させ、将来的な売却益を狙うことも可能です。

安定した賃貸需要

オハイオ州には複数の大手企業や大学があり、雇用機会が豊富なため賃貸需要が安定しています。特に大学周辺では学生向けの賃貸需要が高く、長期的な投資にも適しています。

さらに医療機関やIT企業の進出が進んでおり、若年層の人口流入が見られます。賃貸市場の空室率も低く需要が高いため、投資家にとって安定した収益を見込むことができます。また、家賃の上昇傾向が続いているエリアもあり、将来的な収益増加の可能性があります。

経済の多様化と成長

製造業のイメージが強いオハイオ州ですが、近年はテクノロジーや医療分野の発展が目覚ましく、経済基盤が多様化しています。これにより、不動産市場も安定した成長を見せています。

特にコロンバスやクリーブランドではスタートアップ企業が増え、経済の活性化が進んでいます。また、インフラ整備も積極的に行われており、都市部では交通利便性の向上が不動産価格の上昇要因となっています。

さらに州政府や自治体による経済振興策が充実しており、不動産投資の環境が整っている点も魅力です。

オハイオ不動産投資のデメリット・リスク

オハイオ不動産投資のメリットを先にご紹介しましたが、デメリットやリスクがあることも事実です。以下に解説する3つのマイナス面に気をつけて不動産投資を検討することをおすすめします。

冬の寒冷な気候

オハイオ州の冬は寒冷で雪が多いため、住宅のメンテナンスコストが高くなる可能性があります。特に屋根や配管の凍結対策が必要です。

厳しい冬の影響で道路状況も悪化しやすく、アクセスの不便さが賃貸需要に影響を与える場合があります。また、暖房コストの増加も賃貸運営のコスト要因となるため、投資前に考慮が必要です。

一部エリアの経済停滞

都市によっては経済成長が遅れている地域もあり、特に製造業の衰退が影響を及ぼしているエリアでは、賃貸需要の低下や物件価値の下落リスクがあります。

過去に工業の中心地であった地域では人口流出が続いており、空き家問題が深刻化しているところもあります。こうした地域での投資は慎重な市場調査が求められます。

州の不動産税率

オハイオ州の不動産税率は全米平均よりも高めであり、固定資産税のコストが投資収益に影響を与える可能性があります。不動産を所有する際の年間コストが高くなるため、キャッシュフローの計算には慎重になる必要があります。

また、地域によって税率に差があるため、投資エリアを選定する際には事前の調査が重要です。

オハイオのおすすめ投資エリア3選

オハイオといっても、様々な特色のエリアが点在しています。今回はオハイオでおすすめの不動産投資エリアを3つピックアップしてご紹介します。

1. コロンバス

コロンバスはオハイオ州の州都であり、経済・教育・医療分野の発展が著しい都市です。オハイオ州立大学をはじめとする高等教育機関が多く、学生や研究者による賃貸需要が高いことが特徴です。また、IT企業やスタートアップの拠点としても注目されており、今後の経済成長が期待されています。

ダウンタウンエリアは再開発が進み、新しい商業施設や住宅が増加中です。さらに、生活環境が整っており、交通の便も良いため投資物件の価値が上昇しやすい傾向にあります。

特に大学周辺や医療施設近くの賃貸物件は高い稼働率を維持しやすく、安定した収益を見込むことができます。Hondaのアメリカ本部もコロンバスにあります。

気候は、夏は暑く、冬は乾燥して寒く雪も積もります。日本の北海道のような気候だとよく例えられています。

2. クリーブランド

クリーブランドはオハイオ州北部に位置し、五大湖の一つであるエリー湖に面した港湾都市です。ヘルスケア産業が盛んであり、クリーブランド・クリニックなどの世界的に有名な医療機関があるため、医療従事者向けの賃貸需要が安定しています。

また、ダウンタウンエリアでは近年大規模な都市再開発が進み、商業施設やオフィスビルが増加しています。

観光資源も豊富で、ロックの殿堂やプロスポーツチームの本拠地があるため、観光客向けの短期賃貸市場も注目されています。今後の都市開発による不動産価値の上昇が期待できるエリアです。

3. シンシナティ

オハイオ州南部に位置するシンシナティは、オハイオ川沿いに広がる都市であり、金融業や物流業が発展しています。

オハイオ州の中では、コロンバス、クリーブランドに次いで3番目に大きい都市です。
複数の大手企業の本社が集まり、安定した雇用を提供しているため、住宅需要が高いエリアです。
リバーフロント地区は近年急速に開発が進み、高級マンションや商業施設が増加しています。

都市の景観も美しく、若年層やファミリー層に人気のエリアとなっています。さらに、交通アクセスも優れており、州内外への移動がしやすい点も魅力となっています。

日本でも有名なP&Gの本社はシンシナティにあり、花王などの日系企業も多く進出しています。そのため日本人コミュニティが存在し、アジアンレストランやスーパーマーケットもたくさんあり、日本人にも人気のエリアです。

まとめ

オハイオ州の不動産市場は手頃な価格と安定した賃貸需要が魅力ですが、気候や税率、地域ごとの経済状況には注意が必要です。

コロンバス、クリーブランド、シンシナティなどの成長が期待されるエリアを中心に、慎重に投資先を選定することが重要です。

 

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