出典:ForestCityCountryGarden.com.my
現在、マレーシアではジョホール海峡を埋め立てて、産業と自然が調和した未来都市フォレストシティを開発しています。総投資額は10兆円を超え、隣接するマレーシアを含め、様々な国と地域から人々が集まり始めています。そんな、世界にも類を見ないビッグプロジェクトが生み出した未来都市の魅力をお伝えします。
フォレストシティは、中国の不動産デベロッパーCountry Gardenとジョホール州政府が支援するEsplanade Danga 88 Sdn Bhd(EDSB)が共同で開発している都市です。建設期間は25〜30年※で、総投資額は10兆円以上の世界に類を見ないビッグプロジェクトです。4つの人工島(約20平方キロメートル)とIBSパーク(10平方キロメートル)、ゴルフリゾートを含めた総面積約30平方キロメートル(渋谷区と目黒区を合わせた程度の面積)を持つ、未来型の環境複合都市です。
1 マレーシア最大の都市開発が生み出す、フォレストシティ
1-1 フォレストシティとは
このフォレストシティは、2050年までに人口が70万人(江戸川区ほぼ同じ人口)に達する予定。少なくとも10万戸以上の住宅物件が供給されることになります。投資規模や開発規模を含めても、前例のない大きさとなります。※商業施設やホテル、ビーチパーク、プールなど島の一部は完成しています。本格稼働し始めるのは2026年とされ、全て完成するのは2036年頃を予定されています。
1-2 シンガポールから2kmほどの距離
マレーシアの南端にあたるイスカンダル・プテリ南方のジョホール海峡というエリアを埋め立てて、4つの人口島を造成。その上に巨大な環境複合都市を開発しています。この地はシンガポールまで約2kmという立地で、現在はシンガポールに最も近い都市開発となっています。
1-3 世界最高峰の未来都市
フォレストシティは、産業と自然が一体化した都市を目指して開発が行われています。観光・MICE、教育、外国企業の進出拠点、ニアショア・ファイナンス、Eコマース集積基地、最先端技術、グリーン・スマート産業の8つの主要産業が集まる場所であり、スマートかつグリーンな産業都市を実現するため、最先端テクノロジーによってそれらを統合しています。
1-4 フォレストシティが掲げるデザインコンセプト
【多層モビリティ】車のない庭園都市を実現。車道と駐車場はすべて地下になるように設計されています。
【垂直緑化】都市と自然の融合を目指し、建物のファサードを植物で覆うことで、まるで森にいるような環境を作り出します。
【スマートで安全な都市】最新テクノロジー駆使し、高品質の水質などにより健康的な生活を提供。そして、近隣にある世界第2位の面積を誇るマングローブ林も維持していきます。
【生きている楽園・豊富な設備】住む人に最高の居住環境や教育、医療、レジャーを提供し、すべてのニーズを満たします。
【教育とヘルスケア】高品質の教育と医療を提供するため、世界中の教育機関や企業などとコラボレーションを行っています。
【統合都市】都市と産業が一体化し、自然環境にも優しいスマートエコシティを実現します。
2 未来都市に相応しいテクノロジー
2-1 住まいにも最新テクノロジーが使われている
フォレストシティでは、顔認識・指紋認識技術を使用した、スマートドアやエレベーターが採用されています。さらに、住む人の安全を守るため、見えない電気フェンスなどの最新セキュリティシステムもあらゆる場所に設置しています。他にも、様々な最新テクノロジーをそこかしこで体験することが可能です。
2-2 交通アクセスや道路網をアップグレード
フォレストシティは、クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道に隣接しています。そのため、シンガポールのオーチャードロードまで39km、ジョホールのセナイ国際空港まで40kmの場所に位置しています。空港とのアクセス改善により、主要ASEANの国々へは4〜8時間のフライト時間で移動が可能となります。
道路網に関しては、地上に車道を作らず公共交通機関のみを設置して、街全体の往来をサポートしています。道路及び駐車スペースは地下に配置し、歩行者と車の往来を完全に分離することで、住民の安全を確保しています。
2-3 税制などを優遇し、国内外の企業を誘致
フォレストシティは免税区に指定されているため、関税が免除されています。また独自のCIQ※が許可されており、陸路と海路での出入国手続きが可能です。さらに、免税商業区域や進出企業への優遇税制により、国内外を問わず企業誘致が積極的に行われています。
※C.I.QとはC(Customs:税関)、I(Immigration:出入国管理)、Q(Quarantine:検疫)を意味し、これらをフォレストシティ内に設置することにより、シンガポールとの往来がより手軽になっています。
3 豊かな暮らしを約束する場所
3-1 高度な医療環境で、安心して暮らせる
政府が主導で医療を発展させてきたことで、優れた医療体制がマレーシアの特徴になっています。医療費は欧米諸国に比べると75%以上も安くなっており、国内の私立病院・クリニックの数は8000以上です。
フォレストシティでは、アジア最高峰のヘルスケア機構台湾MJグループと提携し、ヘルススクリーニングセンターを開業。また、都市周辺にはグレンイーグルス病院、KPIジョホールスペシャリスト病院、リージェンシースペシャリスト病院といった医療施設があるため、いつでも最先端医療を受けることができるのです。
3-2 質の高い教育が受けられる
アメリカ中西部で160年以上の伝統がある、シャタック・セント・メリーズ・スクールと提携。2018年にシャタック・セントメリーズ・フォレストシティ・インターナショナルスクールを開校しました。生徒数は100人ほどで、中国、マレーシア、韓国、カナダ、日本などの子どもたちが学んでいます。3歳から6歳までを早期幼児教育、6歳から11歳を低学年、11歳から18歳を高学年とし、高学年ではAPコース(アドバンスト・プレイスメント)の取得を目指します。
他にも海外の国際学院や国際研究開発センター、職業専門学校などの誘致を目指しています。また、近隣には教育ハブ地区があり、ニューキャッスル大学・レディング大学・サウサンプトン大学などのマレーシア校やシンガポール国立大学、シンガポール南洋理工大学といった有名大学が多数集まっています。
3-3 住民の心にも気を配る
30以上の国と地域から人々が集まり、フォレストシティで暮らしています。彼らが円滑に生活を送り、それぞれの文化を尊重できるように、文化交流を積極的に行っています。コミュニティではこれまでに、各国の祝日などを住民たちでお祝いするようなイベントを開催。また、海外の代表的な手工芸品を使ったワークショップを開くなどして、住民同士の交流を促進させています。
4 まとめ
東南アジアの不動産が注目されている中で、フォレストシティ近くのシンガポールでは、不動産が高騰しています。そんなマーケット状況でも今の段階であれば、シンガポールの不動よりも安くフォレストシティの不動産を手に入れることができます。ただし、近隣からの移住も増えてきていますので、いつ価格が高騰するか分かりません。フォレストシティへの不動産投資を考えている方は、早めに情報を収集しながら検討することをオススメします。