他のアジア諸国に比べて、外国人でも比較的不動産の購入がしやすいともいわれるのがスリランカです。
長く続いた内戦により世界の発展から遅れを取ったスリランカでは、現在急ピッチで都市開発が進められています。特に首都コロンボでは新型都市交通の建設が進み、富裕層向けのコンドミニアム開発のプロジェクトも着々と進められています。
キャピタルゲインのような先行者メリットもあり、これからの不動産投資先としておすすめのスリランカのコンドミニアム投資について、その方法やおすすめエリアまでを解説いたします。
スリランカのコンドミニアムを購入するメリット
経済成長が著しく、他のアジア諸国よりも規制が厳しくないと言われるスリランカの不動産投資ですが、コンドミニアムを購入した場合、どのようなメリットが見込めるのかを調査してみました。
経済成長が著しく今後は移住者の増大が見込まれる
首都コロンボでは中国資本やパキスタン資本などのコンドミニアム建設が進んでいて、今後続々と完成が予定されています。
スリランカのGDPは3800ドルとフィリピンと同程度ですが、人口はフィリピンの1/6ほどですので、発展の勢いが感じられます。スリランカ中央銀行の試算では、潜在経済成長率は5.75%ともいわています。
スリランカでは2015~16年にかけてインフレがおこり、経済成長率が4%を下回ってしまいました。これを教訓に、2018年の予算では財政改革を発表。輸入関税も削減され、自由貿易協定も調印中。今後の発展に期待が寄せられています。
観光の側面から見ると、現在スリランカを訪れる外国人観光客は200万人程度ですが、滑走路の増設なども行なわれており、今後外国からの観光客や移住者の増大も見込まれています。
高金利政策で国内の富裕層が購買をひかえている
2016年にスリランカ中央銀行が金利を引き上げたことにより高金利時代に突入したため、ローンを利用して不動産購入を検討していた国内の富裕層が、不動産の購買を控えているという現状があり、人気エリアの物件購入の競争率が低下しているといわれています。
もとより、外国人はローンが組みにくいことから現金での購入を検討する人がほとんどですので、注目のコンドミニアムを購入するには今がチャンスだと言えそうです。
物件がまだ少ないので希少性がある
2017年のコロンボ近郊のゴミ山崩落事故の影響などもあり、首都コロンボへの人口流入は止まる気配がありません。現在スリランカでは住宅の供給が不足しており、コンドミニアムについても同じ状況が見られます。購入希望者に対しての絶対的戸数が足りていない状況なので、特に富裕層向けの高級コンドミニアムは希少価値が高まっています。
スリランカのコンドミニアムを購入するデメリット
これからの経済発展が期待されるスリランカですが、まだまだ国のシステムには未成熟な場面も。そんなスリランカでコンドミニアムを購入する際に考えておきたいデメリットについても調べてみました。
国が未成熟で不動産データが不透明
スリランカでの不動産購入で気を付けなくてはいけないのが、権利証所の改ざんです。悪質な不動産業者が横行していて、国のシステム自体も未成熟なため土地の登記情報が改ざんされているというケースがあります。購入を検討する場合は、正確な情報を自ら収集することが必要となります。
外国人はローンが組みにくい
スリランカでは外国人のローンが通りづらいと言われています。また、金利も7~9%とかなり高いため、ローンを組むメリットはあまりありません。そのため、外国人は現金でのコンドミニアム購入を検討することが必要となります。
物件が少ないため価格が割高
スリランカでは26年にも渡り内戦が続いたため、あらゆる分野での開発が遅れています。中でも不動産開発の遅れは深刻で、現在200万個以上の住宅が不足しているといわれています。
コンドミニアムに関しても同じで、ある程度以上のランクの物件は需要に供給が追い付いていないというのが現状で希少価値も高く、物件の平米単価を見ても割安感は薄れてきています。ただし、現段階では供給側が有利な状況でもあるため、利回りが出せないということはないでしょう。長い目でみて今後も利回りが出せるかという点をしっかり見極めていくことが大事だと言えそうです。
資金繰りをプリセールに頼っているところが多い
スリランカのコンドミニアムは、物件が完成する前に販売を開始し、そこで得た資金を元に建築を進めていく「プリセール」というシステムが多く採用されています。完成後の価格より安い価格で購入できるのですが、資金が集まらず計画自体がとん挫、不動産会社が破綻するというケースも少なくありません。購入を検討する場合は慎重に行なうことをおすすめします。
スリランカのコンドミニアムを選ぶのにおすすめのエリア
スリランカでコンドミニアムを購入する際におすすめのエリアについて調べてみました。
スリランカ最大の都市コロンボは経済成長が著しく、人口も急激に流入しています。現在都市整備はもちろん、コンドミニアムの建設も急ピッチで進められています。スリランカでコンドミニアムを購入する際には、コロンボは最有力の選択肢です。
開発が盛んな2区
コロンボの中でも開発が最も進んでいます。住居地としてはコロンボで最高層ともいわれる、2017年完成のインド資本のデベロッパーによるツインタワーのコンドミニアム「アルタイル」もこの地区にあります。
富裕層が多い5区
シンハラとよばれる富裕層が多く住む地区で、急速に開発が進んでいます。日本人も多く居住している「ハブロックタウン」という大規模なコンドミニアムはこの地区にあります。
大型コンドミニアム建設中の7区
こちらもシンハラという富裕層が多く住む地区です。イギリス統治下時代に権力者が建てた大きな邸宅がたくさんあります。注目を集めている大型コンドミニアム「アストリア」はこの地区にあります。
スリランカのコンドミニアムを購入する場合の注意点
スリランカでコンドミニアムを購入する際に気を付けるべき注意点についてまとめました。情報収集のきっかけに活用してください。
制度が突然変更されるので動向に注意が必要
長い内戦を経て現在はその遅れを取り戻すべく開発が進んでいるスリランカですが、まだまだ国の制度には未成熟な部分が多々あります。金融政策や不動産に関する政策においても突然変更されるというケースがありますので、国政の動向を見守っていくことが必要です。
不動産会社を十分に確認する必要がある
国のシステムが脆弱なため、悪質な不動産業者による不動産登記に関する改ざんが行われているケースが発生しています。取引を行なう際は、不動産会社に関しても入念な情報収集を行なうことをおすすめします。
部屋の階数によって税金が違ってくる
スリランカで外国人がコンドミニアムを購入する際、5階以下の部屋には100%の税金がかかってきます。しかしながら、5階以上の部屋であれば現地の人と同様の税金で購入することが可能です。
まとめ
いかがでしたか。他のアジアに比べて規制が緩いスリランカは、コンドミニアム投資を検討する際に有力な選択肢のひとつとなりそうです。ただし規制が厳しくないということは、一方でリスクも少なくないということ。あらゆる観点から情報を収集して、コンドミニアム購入を検討することが重要だと言えそうです。
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