マレーシア政府は、現金取引について25,000RM(約66万円)までとする制限を来年にも設けることを検討していると明らかにした。高額取引を制限することで、マレーシア経済の健全性を高め、不法行為を抑止する狙いがあるという。

この措置については、物品、サービス、寄付金などの支払い、また個人、企業間における送金など、基本的にすべての取引に適応される。

高額商品を扱う販売店やメディカルツーリズム、ホテル、卸売り関係など多額の取引がある分野については、それなりの影響が出ると予想されるが、金融機関との取引や人道的支援などに関する取引については免除されるという。

一般家庭については、全体の20%を占める高所得世帯(T20)の平均支出額を見ても8,000RM /月(約21万円) と今回の制限値よりはるかに低く、(低・中所得世帯はさらに低いため)影響はほとんどないものと見られている。

今回の措置については2つの目的があるとされ、1つはマレーシアにおけるマネーロンダリングおよびテロ資金供与対策の取り組みを強化すること、もう1つは現金取引の裏に隠れている不正は見逃さないという強いメッセージを発信することである。違反が見つかった場合には、取引額の3倍以下の罰金が科されるという。

現金取引の制限については、マレーシアに限ったものではなく、フランスやイタリア、イギリスなどヨーロッパ諸国でも取り入れられている。

今回の措置については、7月の議会で第一次検討が行われ、12月に第二次検討に進む予定となっている。

Photo:thestar.com

【参照】Malaysia to impose cash transaction limit of RM25,000 next year

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セカイプロパティ編集部
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