完璧とも言える美しさ、のんびりとしたライフスタイル、フレンドリーな人々などに惹かれてイタリア移住を考える人も多いだろう。しかしそこでネックとなり得るのが、物件を購入する際の諸手続きである。

EU諸国の中で現在も不動産価格がわずかながらも下落しているのはイタリアだけであり、住宅ローン金利も他の地域より比較的低く抑えられている。世界金融危機を経て、現在不動産の売り上げは上昇し、銀行は再び融資を行っている。不動産購入のタイミング的には、今もしくは来年あたりが最適と言えるだろう。

デメリットとしては、不動産購入のプロセスはイタリアと母国では異なるため、トラブルとなるケースもあるという。しかしネットや現地の情報などしっかりとリサーチすることで、問題を最小限にすることは可能であろう。

最初に問題となるのが、適切な物件の検索、確認、資金面の調整、諸手続きの整理などにかかる時間である。イタリアでは銀行や法律関係の手続きにかなりの時間がかかるため、この期間用の賃貸物件を手配しておくことも検討してほしい。

またイタリアでは、7月中旬から9月中旬までの暑い時期に営業を停止してしまうところも多いため、この時期を避けて物件探しを行う方が時間の節約になるであろう。

さらに税金の問題もある。リーズナブルな物件を手に入れることができても、そこへ付加価値税や登記税等が加わるため、当初の予想より費用がかさむことを頭に入れておかなければならない。非居住外国人や2軒目以降の購入の場合は、さらに税率が上乗せされる。

現時点ではイタリアの住宅ローンの利率は低くなっているが、融資額の2%程度の税金がかかる。またほとんどの銀行で、生命保険や損害保険、抵当保険など様々な保険をすすめてくるだろう。欧米では20~30年ローンが標準だが、イタリアでは10~15年と期間が短いのも特徴である。つまり月々の支払額は多くなることを意味する。

イタリアで不動産を購入する際には、これらのことを頭に入れてじっくりと検討してほしい。


【参照】Pros and cons expat house purchase in Italy

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セカイプロパティ編集部
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