2020-10-19

<最新>就労ビザキャンセル、日本へ本帰国までの流れを解説!

  • 海外不動産コラム

私は、現地採用で約1年半マレーシアに仕事で滞在していましたが、2020年10月7日、マレーシアから日本に帰国しました。その時は、マレーシアがRMCO(回復のための活動制限)期間中だったので、もしかしたら現在と状況が違うかもしれませんが、少しでも帰国の流れに関しての情報がお役に立てればと思います。

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1. 2020年10月7日までのマレーシアの様子について

RMCO(回復のための活動制限)期間中は、国内旅行も可能だったので、久々に国内旅行に行かれる方や通勤している方も多かったです。ショッピングモールや露店にも人が戻りつつありました。一部ですが、映画館もオープンしていました。

ただ、以前と違うことは、公共の場でのソーシャルディスタンス、マスク着用の義務化、入店時の検温、携帯アプリでの個人情報の登録が必須な点です。違反した場合はRM1,000(約2500円)※1 の罰金が科せられる可能性があります。

※1リンキッド、25円(2020年10月現在)

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2. 日本に帰国しようと決めた理由

私は、日系のBPO企業で、カスタマーサポート兼翻訳担当として約1年半マレーシアに滞在していましたが、コロナの影響で在宅業務になり、MCO(全ての経済活動をストップ)で自由に動けませんでした。いつまでこの状況が続くのかと不安な気持ちになったと同時に自分と向き合う時間も自然と増えたので、様々な事を改めて考えました。

マレーシアは、他国と比較してもコロナ対策の強制力が強く、もし今後MCO(全ての経済活動をストップ)でも感染者が増えてしまった場合、完全に国境が遮断され、帰国さえ出来なくなってしまうのではないかと考え、不安になったので今回帰国を決意しました。

また、他国の友人が、航空券の価格が爆発的に上がり、帰国したくても帰国できないと言っていたのを聞き、それも不安になった理由です。

 

3. 2020年10月7日マレーシアの空港の様子と出国手続きについて

その時は、RMCO(回復のための活動制限)でしたので交通制限や時間の縛りもなく、スムーズに空港に到着できました。交通量が減っているため、渋滞もありませんでした。最初に購入した羽田着の便がキャンセルされた為、成田着の朝7時発の便に搭乗しました。早朝のKLIA空港に到着すると、空港のお店は全て閉まっており、閑散としていました。

搭乗者も比較的少なく、すぐに預け荷物の手続きを済ませることができました。(チェックインは、事前にオンラインですることができます)出国審査では、色々質問されるとネットの情報に書いてあったので不安でしたが、特に何も質問などされることはなく、すぐに通過できました。

ただ、就労ビザの場合は、出国前にTax clearance(納税処理)やEPF(積立年金)、ビザキャンセルといった手続きをしておくことが必要となります。Tax clearance(納税処理)とは、簡単に言うと払いすぎた税金や未納の税金等を計算し、清算する手続きの事です。基本的に、勤めていた会社が用意する書類をLHDN(税務署)に持っていけばいいのですが、会社に任せきりにせず、自分で確認しながら余裕を持って手続きを進める事をお勧めします。手続き終了後、郵送または直接LHDN(税務署)で封筒に入った書類を受け取ります。その書類に金額が記入されていますが、正しくないことが多いそうなので、もしその金額を支払うよう請求された場合は、理由を聞くことをお勧めします。書類はマレー語ですので、内容が分からない方はLHDN(税務署)のスタッフに聞くと答えてくれると思います。EPF(積立年金)は、任意ではありますが、マレーシアで働く人は加入することが多いようです。

出金可能な条件については、様々ありますが、本帰国する際にはビザキャンセル後に出金可能となります。私の場合は、約1週間後くらいに口座に入金されていました。詳細はお近くのEPF(積立年金)オフィスに聞きに行けば、何が必要か丁寧に教えてもらえます。これらの手続きが終わっていないと、出国できないこともありますのでご注意ください。

またRMCO(回復のための活動制限)中は不要でしたが、マレーシアのロックダウンの状況によっては、PCR検査の書類や航空券等を領事館に提出する必要があるので、出国前に領事館へ確認しましょう。

4. 日本に着いてからの様子

飛行機は、到着時刻より約20分程早く成田に着陸しました。着陸後は最初に乗り継ぎの方から降りますので、30分から45分程機内で待ちました。機内では引き続き映画や音楽を聴くことができ、お手洗いの利用も可能で、お菓子やお水を客室乗務員が配って下さったので、そこで不満を感じることはありませんでした。
次に係員の方の指示に従い、PCR検査用の唾液を採取する場所へ移動します。その場所までは少し遠かったですが、移動中の通路には係員の方が所々で案内してくださるので迷う事なくその場所へ移動できました。

到着すると、そこで始めに機内で記入した書類を提出します。書類は KLIA空港を離陸後すぐに、機内で配られますのでそちらを先に記入しておきましょう。書類提出後、番号と試験管を渡され、唾液を採取する場所へ移動します。番号は最後結果を聞く際に必要ですのでなくさないようにお気をつけください。採取場所はパネルで仕切られ個室のようになっているので、周りの目を気にする心配はありません。その個室の中で立ったまま試験管に唾液を入れました。

試験管を提出後、検査結果を聞く場所へさらに移動し、待機します。そこでは14日間の自粛場所や、移動手段についての質問があります。待機場所は総合病院の待合室のような感じで椅子が並び、ソーシャルディスタンスの為一席ずつ空けて座って待つといった形でした。私が帰国した日は他の便からの帰国者が多かったのか、想像以上に待つ人が多かったので少し驚きました。

そこで約2時間待ち、無事、陰性となれば終了です。

5. 空港からは公共交通機関を利用できないので予め手配が必要

検査結果を聞いた後は通常と変わらず、入国審査や荷物の受け取り場所へ向かいます。入国審査の際に、住民票を除票した人の場合は、そこで入国スタンプを押してもらうことを覚えておくと良いかと思います。※2

また、コロナの影響により、空港から公共交通機関の利用が出来ないため、迎えの車等の手段がない場合は、ハイヤー等を手配するか、ホテルでの14日間待機になるかと思います。私の場合は家族が車で迎えに来てくれましたので、特に手配する必要はなく家へ帰宅できました。結果的には飛行機着陸後、約3時間後に空港を出ることができました。

※2 出国する際に日本の住民票を除票した人の場合は、帰国後に転入届を出す必要があります。この手続きをしないと帰国したことにならず、住民票を復活できません。その手続きに、帰国した日がわかる入国スタンプが必要になります。

6. まとめ

現在、14日間の自宅隔離中ですが、携帯のSIMの手続きをオンラインで申請したり、お家の片づけ等で、意外と時が経つのは早いなと感じています。久しぶりの家族との再会や日本食の美味しさに感動し、改めて普通の日々の大切さに気付く事ができました。

また、日本とマレーシアのコロナ対策について、若干の違いを感じました。日本国内ではコンビニやスーパーに入る際、体温の確認もなく、地域ごとの封鎖や交通制限等もありません。マスクを着用していなくても罰金を科せられることや警察官から注意を受けることもありません。

ただ、日本の方がアルコール除菌やマスク等の種類が多く、レジには飛沫感染防止用の透明の仕切り板がほとんどのお店にあるので、そういった対策が感染を抑えているのではないかと思いました。それぞれの国がそれぞれの方法できちんとコロナに対して対策を努めているのであれば、あとは1人1人が意識を持って行動していくことが大切なのではないかなと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 <プロフィール>現地採用として約1年半マレーシアに滞在。20代。日本ではできない様々な経験をしてマレーシアで過ごしていたが、今回コロナで帰国を決意。ローカル寄りの情報記事を得意とする。趣味は食べ歩きと散歩。

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