マレーシア政府は、コロナウイルスに対する対応を迅速に変更させています。3月18日から「活動制限令」MCOを発表をし、これまで世界情勢や国内での感染状況次第で制限令を変更させて来ました。情報は常に変動していることから、最新情報は、マレーシア大使館の情報も含めてご確認ください。
3月16日 新型コロナウイルス対策<MCOを発表>
3月18日から3月31日までの「活動制限令」MCOを発表。
・「観光客及び外国人渡航者の入国は全て禁止する。」とされていますが,外国人の出国についての言及はありません
・外国人は出国できます
・入国管理局によれば、活動制限令下において、就労ビザ、学生ビザ、MM2Hの査証では、マレーシアへの入国は「不可」
3月25日 活動制限令を延長<4月14日まで>
3月31日まで発令中の活動制限令(Movement Control Order)を4月14日まで延長することを決定。
4月10日 活動制限令を延長<4月28日まで>
活動制限令(Movement Control Order)によって、新型コロナウイルスの感染者はある程度抑えられているとしつつも、感染拡大防止に向けた努力は継続される必要があるとして、4月28日まで活動制限令を延長することを決定した旨発表しました。特に、学校を引き続き休校とすること、国境警備を強化すること、活動を再開できる経済セクターを段階的に見直すことなどについて言及があり、一部において、今後、規制が強化または緩和される見込みです。この時点で、経済的な活動は再開されるだろうと報道がありました。
4月23日 活動制限令を延長 <5月12日までの活動制限令を延長>
5月12日まで活動制限令を延長することを決定した旨発表しました。
5月1日 5/4日よりMCOからCMCOへと移行 <経済的活動と社会的活動を許可>
5月4日から多くの経済活動・社会活動が許可されることを発表しました。5月4日より条件付き活動制限令(Conditional Movement Control Order:CMCO)が施行され、大部分の経済活動及び社会活動が許可されました。
<活動ごとの具体的な取扱いの例>
1.企業活動
SOPを遵守することを条件に、ほぼ全ての経済セクターの営業が認められる。ただし、映画館、カラオケ、娯楽施設、リフレクソロジー施設、テーマパーク、ラマダンバザールや展示会は認められない。
2.スポーツ
屋内外を問わず、サッカー、ラグビー、水泳等の、身体への接触や感染のリスクを負うスポーツは、認められない。テニスやバドミントンは屋外で無観客に限り、またジョギング(10人以下の小集団でのジョギングを含む)、サイクリング、ゴルフは社会的距離を遵守すれば許可される。
3.宗教活動
モスク等宗教施設での集団によるお祈り、オープンハウス等の宗教活動は認められない。
4.州をまたぐ移動
ハリラヤアイディルフィトリのお祝いを含め、州をまたぐ国内旅行は認められない。仕事への移動の場合及び実家に取り残され自宅に戻れていない人のみ、州をまたぐ移動が認められる(当館注:引き続き、こうした事情の下で、州をまたぐ移動の必要が生じた際には、もよりの警察署に事前に相談されることを強くおすすめします。)。
5.学校
全ての学校は、大学等の高等教育機関を含め、閉鎖を継続する。
6.レストラン
レストランでは、経営者は、テーブルを少なくとも2メートル離すこと、顧客の社会的距離の確保,支払いカウンター前の社会的距離確保(1メール以上),手指消毒液の準備、テーブルの確実な清掃、従業員のマスク着用の義務づけ、入店時の顧客の検温、顧客の氏名・電話番号や来店日時の記録等の諸作業をすべて実施しなければならない。
7.公共交通機関の利用
公共交通機関の利用者に対しては、鼻と口が隠れるマスクの着用、手指消毒液の携行を推奨する(当館注:これらは、義務ではありませんが、今後、人出の増加が見込まれるところ、感染予防の観点から、可能な限り遵守されることをおすすめします。)。
8.企業活動
雇用主は、時差出勤を奨励し、混雑緩和対策をとること。毎日雇用者の検温を実施すること。営業を再開したとしても可能な限り、自宅から仕事をするように促すこと。感染の症状が疑われる場合は早期に受診をさせること。職場の清潔を保ち、一人一人が感染防止策を徹底すること。
9.保育所
保育所も営業が許可されるが、子供への感染防止の観点から、家庭での保育が可能なように、各企業の雇用主は、家族が交代でテレワークできるような環境作りに努めること。
10.公共セクター
公共セクターも5月4日から営業が再開される。会議は可能な限りオンラインで実施すること。
5月10日 MCOからCMCOへ変更<6月9日まで>
条件付き活動制限令(Conditional Movement Control Order: CMCO)の6月9日までの延長を発表しました。
5月16日 MM2Hビザ取得者の入国許可
マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)パス保有者のマレーシアへの再入国を5月17日から許可すると発表しました。再入国したMM2Hパス保有者は、クアラルンプール国際空港(KLIA)での健康検査、隔離施設での14日間の隔離、各隔離施設での滞在費用の負担を含む、活動制限令(MCO)(注:現行の制限付き活動制限令(CMCO)を指すと考えられます。)の全ての規定を遵守しなければなりません。
6月1日 入国条件緩和 ※6月1日時点でマレーシアに入国できる条件
現在の「回復のための活動制限令」下においても、外国人の入国は原則として認められていません。ただし、例外として下記のみ入国が認められています。
・マレーシア国民の配偶者及び子女
・永住者
・外交官
・マレーシアにおいて必要不可欠なサービスに従事する駐在者パス保有者
・主要職又は技術職と認められた駐在者,技能労働者及び知識労働者並びにその扶養家族及び外国人メイド
・マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)パス保有者
これらによって一部のマレーシア駐在者などはマレーシアへと入国できるようになりました。
6月7日 CMCOから回復のための活動制限令(RMCO)へ
活動制限令(MCO)に関する特別声明を行い、条件付き活動制限令(CMCO)が終了する6月9日以降は、6月10日から8月31日まで「回復のための活動制限令(Perintah Kawalan Pergerakan Pemulihan: PKPP,Recovery Movement Control Order:RMCO)」を施行することを発表しました。
RMCOは以下7つの戦略に基づいて実施されます。
・公衆衛生の強化
・法とその執行
・国境管理の強化(徹底)
・経済セクターの完全な再開
・新しい生活規範(ニュー・ノーマル)
・コミュニティの責任強化
・高リスク層(当館注:高齢者等)の保護
7月18日 外国人学生の入国等に関する規制(SOP)を発表
現在有効な学生パスの保有者はマレーシア入国管理局長に承認を受けマレーシアへ入国できるようになりました。※新規の留学生及び扶養家族の入国については保留中
7月24日 自宅隔離ではなく、14日間の強制隔離となることが発表
自宅隔離者の中から、強制隔離を守らずにクラスターを発生させたとして7月24日からの入国者は一律で政府指定施設での隔離施設対応となりました。強制隔離先は、マレーシア政府が指定しホテル等の施設になります。強制隔離対象者が隔離先の施設を自分で選ぶことは不可であり、実費での負担です。負担金額は、非マレーシア国籍者は1人あたり1日最大150リンギットが自己負担となります。
8月9日 マレーシア・シンガポール間の限定的な人の往来に関する新たな枠組み
8月9日、マレーシア入国管理局が、マレーシア・シンガポール間の限定的な人の往来に関する新たな枠組み(「相互グリーン・レーン」(RGL)及び「定期的通勤アレンジメント」(PCA))に関する情報を更新しました。
8月28日 RMCOを8月31日から12月31日までの延長を発表
条件付き活動制限令(Recovery Movement Control Order:RMCO、PKPP)の12月31日までの延長を発表しました。
関連ニュース:マレーシア、活動制限を年末まで延長
まとめ
2020年末まで、RMCOが継続となっているような状態ですが段階的にはマレーシアの経済活動を再開させています。最新情報は、マレーシア大使館の情報なども併せてご確認ください。
参考:マレーシア大使館