日本人の人気旅行先ランキングでも第1位を獲得するなど、世界各国の富裕層が保養に訪れるベトナム・ダナン。世界の魅力的なビーチとして米誌「フォーブス」にも選出された、ベトナム屈指のビーチリゾート地です。ここ数年でインフラ整備が進み近代都市としても成長を続けており、不動産投資先としても注目を集めています。今回はそんなダナンにフォーカスし、不動産に関する情報を紹介していきます。

ベトナム第3の都市「ダナン」

近代都市として成長を続ける

ベトナム・ダナン市は、ハン川の河口に位置する同国の主要な港湾都市の1つ。首都ハノイ市から南に759km、ホーチミン市からは977kmの距離に位置しています。人口約100万人を擁するベトナム中部地方最大の経済都市であり、「ベトナム第3の都市」とも呼ばれています。

小さな漁村だったダノンですが、18世紀に港湾都市として開発後は歴史的にも名を遺す街に。ナポレオン3世の遠征軍がダナンから上陸し、インドシナ半島をフランス植民地(フランス領インドシナ植民地)としたほか、ベトナム戦争時には米軍の基地となった過去もあります。

そんなダナンも、現在は近代都市としてダイナミックな経済成長が続いています。国際空港や大型の深水港を備え、南北鉄道沿線や国道1A号線上に位置するなど、交易・交通のアクセスの良さが強みとなっています。

ベトナム有数の観光地

世界でもっとも美しい海岸道路のひとつがある「ハイヴァン峠」から、ノンヌオックビーチまで約70kmにわたって美しい砂浜が続く「ダナン海岸」。

ほかにも中世フランスをイメージしたテーマパークが広がる「バーナーヒルズ」、自然の洞窟を利用した仏像や寺社があり、信仰の対象ともなっている「五行山 」、エコツーリズムにも最適な「ソンチャー島」など、自然豊かな景勝地も多数あるのが魅力です。

ダナンの魅力とは

観光地としてだけではなく、住みやすいのもダナンの魅力です。物価が安くビールは1缶50円、交通費も片道30分~1時間かかる場所へ1500円ほどで行けます。

人件費も安いため、起業などビジネスをスタートさせる場所としても最適です。海からも近く、精神的に落ち着くといった意見もよく聞かれます。

ダナンには地下鉄がなくコンパクトな街のため、どこに行くにも15分圏内の場所に密集する傾向にあります。

昔に比べ道路整備も進み、バスも走っているため移動もしやすくなっています。現地の人の移動手段としては、クラブやタクシー、バイが多く利用されています。

都市化とともに市のインフラも目覚ましく発展しつつある今、外国人が住みやすい環境も整ってきています。ビジネスの面でもベトナム全省市別競争力比較において、2008年、2010年、2013年と第1位にランクされるほど。情報通信技術の対応もトップクラスとなっています。

市内では工業団地やハイテクパーク、ITパークなどの開発が進められる一方、街として環境都市宣言を行うなど、自然に配慮した観光業や産業を行いバランスのとれた開発を目指しています。


日本人に合う街

ダナンへの投資が増加し出し たのは2013年頃から。2014年には成田からの直行便も就航しています。現在のダ ナンへの投資は、今までのベトナムへの投資とはスタイルが異なり、製造業よりもサービス業の方が多くなっているのが特徴です。

さらにダナンの特徴として特筆すべき点は、ダナンの人々が素朴で温かく、街としても治安がよいところ。街中も清潔で、日本人にとっては過ごしやすい環境と言えるでしょう。

物件の特長は

ベトナムの不動産市場は地価上昇が続いており、なかでもダナンは地価が急上昇している地域の1つとなっています。

その理由に、不動産開発事業の増加や国内各地の巨大インフラ開発事業が挙げられています。

2017年アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の開催地となったダナンでは、インフラ整備やホテル・リゾート開発事業が重点的に行われたため、リエンチュウ地区を中心に不動産価格が急騰しました。今でも同地区では港湾施設やトンネル、高速道路など大規模インフラ開発事業が続いています。

物件の規模は52~56㎡程度がベーシックで、価格は1500万円前後となります。利回りは6~7%を見込めると言われています。

日本人の購入層は40~50代が多く、自身の別荘として購入するケースもあります。

最近では20~30代の若年層が移住目的で購入する場合もあり、人気物件は1000万円程度。はじめに500万円ほど支払い、残りを分割という方法を選択する人もいます。

ダナンでは新規プロジェクトが少ないため、中古物件に目を向ける人も多くなっています。

ダナンのおすすめエリア

3つのエリアの物件が人気

2015年11月に外国人の不動産購入が解禁されたばかりのベトナム。第3の都市であるダナンはリゾート地としてだけでなく、2017年のAPEC開催など世界中から注目度の高い街です。

また、ベトナムの中でも日本人の投資先として人気が高く、不動産が約600万円程度から購入が可能。ベトナムの他都市であるハノイ、ホーチミンよりも比較的リーズナブルな物件価格となっています。

ダノンの不動産エリアは、世界遺産の町ホイアンとの間に位置する「リゾートエリア」、都心部から近い「ビーチエリア」、最も都心部にあたる「市街地エリア」という3つのエリアの物件が人気です。

市街地エリア

ハン川沿いに四方に広がるダナン。その中でもハン川北西岸エリアは、ダウンタウンから北へ伸びる商業地域となっています。庶民的なドンダー市場周辺とは異なり、川沿いエリアは道路も広く高層コンドミニアム・レストランが多いエリアです。

一方、ソンハン橋の東側に位置するハン川東岸エリアは近年整備が進んでおり、川沿いに小規模店、広々とした道路沿いに大型店が並び、高層コンドミニアムや大型ショッピング センターの姿も目立ちます。

ダナンに住む60%以上のコンドミニアム購入者が中心地を選択するのに対して、ハノイやホーチミンなどの他の市に住む人々は、海岸沿いにあるコンドミニアムを購入する傾向にあります。

ビーチエリア

ハン川を挟んで西側に広がるビーチエリアのなかでもミーケービーチは、外国人が多く住むお洒落なエリア。ヤシの木が歩道沿いに並ぶ「ボーグエンヤップ通り」は、欧米資本のリゾートホテルやレストランが軒を連ねています。市街地エリアからはタクシーで約15分程の距離となっています。

ビーチリゾートエリア

ミーケビーチ南からホイアンにかけたビーチ沿いに林立するの大型ビーチリゾート。これから開発される空地や建設中のホ テルも目につくエリアです。

2017年のAPECのために、マリオットやヒルトン、シェラトンなどの高級ホテルの建設が行われ、2016年〜2018年の3年間で16件、ラグシュアリーホテルだけでも3000室が供給され、そのほとんどにあたる90%がビーチ側に位置しています。

このようなビーチ周辺の建設発展に伴い、今後のダナンは海外沿いのコンドミニアムの購入率が増加する傾向になっていくでしょう。

注目のプロジェクト

ホイアンから車で10~15分ほどの場所にあるシャンティラリゾートダナンは、タイで有名なデュシタニというリゾートホテルが運営するプロジェクトです。

プライベートビーチがあり、ホテルコンドミニアムとヴィラが販売される予定です。

ダナンの不動産投資のメリット

不動産価格が上昇傾向にある

ベトナムの不動産マーケットは、ベトナム人マーケットと外国人マーケットに分かれています。法律の規制によりベトナム人同士の取引しかできないため、こちらがベトナム人マーケットとなります。

このマーケットでは、価格が年間10%ほど高騰しています。逆に外国人マーケットは外国人同士の取引しかできませんが、こちらの価格も上昇しています。

ダナンの不動産購入者の約90%はベトナム人で、外国人の購入は10%しかいません。2019年までは観光客が増えており、韓国人マーケットが好調でしたが、売りに出ている物件数が少ない状態です。

新築物件も少ないため、ここを押さえることができるとメリットが大きくなるでしょう。

キャピタルゲインを狙える

ダナンの不動産としてのメリットは、ハノイとホーチミンに比べてキャピタルゲインが狙えるところです。

日本や韓国、中国の駐在員も増えていますし、海外の工場が進出し始めていますので、外貨が入ってくる下地が出来上がっています。

また、不動産が乱立しないように、建設許可が下りにくい状況ですので、物件が大幅に増えないという部分も注目すべき点となります。

ダナンの不動産投資のデメリット

賃貸メリットが少ない

デメリットとしては、ハノイやホーチミンに比べると賃貸で購入する場合(リゾートやホテル運用でない物件)に関しては、賃貸のメリットが少ないのが現状です。

賃貸料はコロナ前では毎年5~10%ほど上昇していましたが、それでもやはりハノイやホーチミンに比べると低い金額となります。

建物権利書がすぐ発行されない

建物権利書(ピンクブック)が、すぐに発行されないという部分もデメリットになります。

権利書がないからといって、物件を売却できないわけではありませんが、なるべく権利書が手に入るプロジェクトを優先した方が不安も減るでしょう。

デベロッパーの判断が難しい

情報があまり多くないため、デベロッパーの判断が難しいでしょう。そのため、信頼できる人に調査を依頼することが大切です。

また、契約書に関しても日本のように読み合わせをすることがありませんので、そういった部分の対応力も必要となります。

外国人への規制について

パスポートが必要

ベトナムの不動産購入の条件として、入国許可を得ていれば所有が可能となっています。個人であれば誰でも購入が可能となりましたが、ベトナムの不動産購入の際には現地での手続きが必要なため有効なパスポートが必要です。

外国人の所有制限

外国人による所有制限はコンドミニアム1棟につき全戸数の30%まで。所有期間は50年間限定となっています。ただし、1回に限り更新できるため、さらに50年間の延長が可能。最大100年間の所有できることになります。

その他外国人の制限

外国人でも賃貸物件として家賃収入を得ることができるほか、外国人所有の物件であれば、所有期間を引き継ぐという方法で中古物件の購入も可能です。

ただし、ダナンにある「エフフォーム」という物件は元々外国人も使用権がありましが、完成後に不可となってしまいました。そういったケースが発生する場合もあります。

まとめ

観光地としても住む場所としても魅力的な、ダナンについてご紹介しました。海外からの工場進出などにより、これからさらに発展が見込めますので、良い物件は積極的にリサーチしておくことをおすすめします。

SEKAI PROPERTYでは、現地のデベロッパーや不動産エージェントと提携し、いち早く正確な情報を提供できるほか、現地日系企業とも複数提携しており常に新しい情報を入手することができます。ベトナム・ダノンの不動産投資を検討している方はお気軽にお問い合わせください。