メルボルンはオーストラリア南東部に位置するビクトリア州の州都であり、シドニーに次ぐ同国第2の都市です。芸術・文化・スポーツ・教育の中心地として知られ、世界の「住みやすい都市ランキング」でも常に上位に名を連ねる、国際都市です。中心部のCBD(中心業務地区)を核に、サウスバンク、ドックランズ、サウスヤラといった都心エリアが広がり、高層レジデンスやオフィス、商業施設が集積しています。 人口はグレーター・メルボルンで約544万人に達し、2024〜25年度には約10万5,000人増(年率2%)と、主要都市の中で最も速いペースで成長しています。人口増加が続けば、メルボルンはシドニーと並ぶ、または上回る最大級の都市圏になると見込まれます。増加の主因は海外移民と自然増(出生)であり、世界中から働き盛りの世代や留学生が流入し続けている点が特徴です。

メルボルンの不動産価格は、近年は主要都市の中でやや出遅れた展開が続いてきました。2025年の上昇率は約4.8%と全国の州都で最も緩やかでした。住宅価格指数(Cotality)によると、2025年11月時点の全住宅の中央値は約82万豪ドルです。物件タイプ別では戸建てが約84万豪ドル、ユニット(集合住宅)が約58万豪ドルと、エリアや種別によって幅があります。(出典:Cotality「Home Value Index」) 今後の見通しとして、KPMGは2026年のメルボルンの価格上昇率を戸建て約6.8%・ユニット約7.3%と予測しています。一方で、金利や融資環境、税制変更の影響を背景に、短期的には小幅な下落を見込む慎重な予測もあり、専門家の見方には開きがあります。ただし、慢性的な住宅供給不足とオーストラリアトップクラスの人口増加数という構造要因は揺らいでおらず、中長期では着実な資産価値の上昇が期待されます。
オーストラリアでは、外国人でも土地・建物の完全所有権(フリーホールド)を取得できます。所有権は「トレンス・システム」と呼ばれる政府管理の登記制度で保護されており、権利関係が明確で透明性が高いことが大きな特徴です。契約も英語で交わされ、弁護士やコンベイヤンサー(権利移転の専門家)を介して手続きを進めるため、欧米圏に準じた安心感のある取引が可能です。 ただし、外国人が購入する際には、オーストラリア外国投資審査委員会(FIRB)の事前許可が必要です。さらに現在は、2025年4月から2029年6月までの間、外国人による中古(既存)住宅の購入が原則として禁止されており、対象となるのは新築・オフプラン物件などに限られます。メルボルンの新築アパート供給はここ数年大きく縮小し、2025年には完成戸数が10年ぶりの低水準まで落ち込みました(ピーク時の約半分)。もっとも2026年にかけては都心部で新規プロジェクトのローンチが再び増え始めており、外国人投資家にとっては中古住宅が購入できない以上、こうした新築・オフザプラン物件が事実上唯一かつ主要な投資対象となります。
ドックランズは、メルボルンCBDの西側に隣接するウォーターフロントの再開発地区です。ビクトリア・ハーバーに面した約200ヘクタールのエリアに近代的な高層レジデンスやオフィス、商業施設が立ち並び、マーベル・スタジアムや主要ターミナルのサザンクロス駅にも近接しています。トラムが域内を走り、CBDへのアクセスも良い抜群の利便性を誇ります。 居住者の約半数が賃貸層で、単身者や若い専門職、学生を中心とした賃貸需要が安定しているのが特徴です。ただし高層アパートが集中するため管理費(Body Corporate)がやや高めで、同種の投資物件との競合がある点には留意が必要です。値上がり益(キャピタルゲイン)よりも、安定した賃料収入(インカムゲイン)を重視する投資に適したエリアといえます。

サウスバンクは、ヤラ川を挟んでCBDの対岸に位置する、メルボルンを代表する文化・芸術の街です。CBDの南約1kmに位置し、文化施設が集まるエリアで、1990年代以降の都市再生によって高層アパート群へと発展しました。アーツセンターやビクトリア国立美術館(NGV)などが集まり、川沿いにレストランやカフェが連なる活気あるエリアです。 年齢の中央値は31歳と若く、都心で働く専門職や学生からの賃貸需要が強い点が特徴です。ユニットの中央値は約54万豪ドル前後と都心としては手頃ながら、賃料は週700豪ドル前後と高く、ユニットのグロス利回りは約6.9%とメルボルン平均を大きく上回ります。利回り重視のキャッシュフロー投資に向く一方、ドックランズ同様に高層物件の供給が多いため、立地・物件の選別が重要です。

サウスヤラは、CBDの南東に位置する高級住宅街で、おしゃれなショップやカフェが集まる「チャペル・ストリート」を擁する人気エリアです。都心へのアクセスの良さから、専門職や富裕層、学生まで幅広い層に支持されています。 戸建ての中央値は約188万豪ドルと高水準ですが、ユニットは約55万豪ドル前後と比較的取得しやすいです。ユニットの利回りもメルボルン平均を上回り、安定した賃料収入と中長期的な資産価値の伸びの両方が期待できる、バランスの取れた投資エリアです。

| 項目 | オーストラリアドル | 日本円 |
|---|---|---|
| 物件価格 | 720,000 | 80,265,725 |
| 契約関係諸費用 | 114,970 | 12,816,875 |
| 合計 | 833,070 | 92,870,788 |
| 項目 | お支払い目安 | オーストラリアドル | 日本円 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 申込金 | 契約前 | 5,000 | 557,401 | 物件確保。契約時に頭金へ充当 |
| FIRB申請手数料 | 契約前 | 15,100 | 1,683,351 | 新築・100万豪ドル未満の場合 |
| 契約時頭金(10%) | 契約月 | 72,000 | 8,026,572 | 信託口座にて保管 |
| 残代金 | 引き渡し時 | 648,000 | 72,239,152 | 物件価格残金 |
| 印紙税+外国人追加取得税 | 決済時 | 95,870 | 10,687,604 | 下記諸費用明細を参照 |
| 弁護士・登記費用 | 決済時 | 4,000 | 445,921 | 専門家により変動 |
①購入時諸費用内訳
| 項目 | オーストラリアドル | 日本円 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 印紙税(Transfer Duty) | 38,270 | 4,266,346 | 州の累進税率(〜100万豪ドルは最高4.5%) |
| 外国人追加取得税 | 57,600 | 6,421,258 | 外国人が住宅取得時に物件価格の8%が加算 |
| FIRB申請手数料 | 15,100 | 1,683,351 | 新築・100万豪ドル未満はAUD15,100 |
| 弁護士費用 | 2,500 | 弁護士によって変動あり | |
| 登記・その他諸費用 | 1,500 | 内容により変動 | |
| 購入サポート料金 | 要見積 | エージェントにより変動 |
②運用時諸費用内訳(年額)
| 項目 | オーストラリアドル | 日本円 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 賃貸管理費(PM) | 2,800 | 312,144 | 賃貸管理業者 によって変動 |
| 建物管理費 | 7,000 | 780,361 | 物件・設備により変動 |
| 市税 | 1,500 | 167,220 | 自治体により変動 |
| 火災・建物保険 | 500 | 物件によって変動 | |
| 土地税 | 2,500 | 土地評価額により変動。非居住者は追加課税の可能性あり |