COVID-19がどのように観光と小売業界を変えてしまうかについては多くのことが述べられている。しかし、不動産業界についてはあまり言及されていない。不動産業界は、事業を行うビジネスにとって業界が重要であるため、間違いなく経済成長に大きな影響を与えるだろう。結局のところ、多くの企業は、仕事をするためにオフィスが必要だ。

ナイトフランクの2019年不動産報告書によると、カンボジア王国のオフィススペースはプノンペンに集中しており、特にダウンペン地区、チャムカモン地区、ボンケンコン地区そして7マカラ地区に集中している。2019年の同時期、利用可能なオフィススペースの供給の増加により、賃貸の相場は一定を維持した。 2021年以降、供給量は更に増加し、利用可能なオフィススペースは40万平方メートルから100万平方メートルを超えると予測される。

この予測は、新しいオフィススペース増加の急速な到来を経た後、年間を通じてオフィススペースの賃貸市場が軟化するというCBREのFearless Forecast 2020(不動産専門家向けの年次フォーラム)の予想とも一致する。

2020年4月の初めにCBREによって発表された最新のレポートによると、オフィススペースの供給の増加が賃貸相場の伸びを妨げていたが、COVID-19の発生により市場は限界を超えている。すでに満室になりづらい状態のオフィススペースは、コロナウイルス感染のリスクが多くの企業の信頼に悪影響を与えるため、なおいっそう埋めることが難しくなって行くだろう

カンボジア王国の多くの企業は従業員のリスクを制限しながら事業を運営し続けるための策として、在宅勤務を選択した。COVID-19が発生する前は、勤務形態の1つとして在宅勤務制度があるくらいだったが、パンデミックが長く続くほど、在宅勤務が主流になる可能性が高く、世界中のオフィスデベロッパーにとって、大きな課題になると予想される。

しかし、カンボジアのオフィススペース市場は、COVID-19が発生する前から別の課題に直面していた。供給過剰の要因の1つとして、プノンペンにあるスタラタタイトルのオフィスが挙げられる。この新しいオフィス賃貸スキームの特徴は、各ユニットまたは各フロアに異なるオーナーがいることだ。このスキームはまだ初期段階ではあるが、より柔軟性を求めるテナントの代わりになるだろうと思われている。

西欧諸国で人気のあるコワーキングスペースはプノンペンにも根付いている。若い起業家などは、厳格かつ長期的に契約を結ぶ従来のオフィスとは対照的に、小規模ビジネスに必要な柔軟性を満たす場としてコワーキングスペースにますます魅了されている。

賃貸料の増加は、グローバルなオフィス市場全体の雇用の増加と相関している。少なくとも短期的には、オフィス市場では賃貸料の増加は見られないだろう。 COVID-19は、働き方のの概念を変えた。もしオフィスデベロッパーが、縮小する市場で競争していくのであれば、従来の賃貸スキームを修正する必要があるかもしれない。


参照:https://www.khmertimeskh.com/50715705/covid-19-heightens-competition-for-office-tenants-in-phnom-penh/


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セカイプロパティ編集部
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