高い経済成長率を維持しているカンボジアでは、住宅開発プロジェクトも年々増加傾向にある。今後もしばらくは高需要が続くと見られている。

カンボジア住宅協会(HDAC:Housing Development Association of Cambodia)も、不動産部門の開発促進のため、政府と協力体制を整えてきており、今後さらにコンドミニアムや商業地、高級ビル等に焦点を当てた開発を行っていく考えを示している。

不動産部門は、カンボジアの経済成長において非常に重要な役割を担っている。2019年の不動産部門における投資額は110億ドル(約1兆1,388億円)に上り、2018年(55億ドル(約5,694億円))の約2倍に増加した。

2015~2030年における新規住宅への需要は150万件に上ると予測されており、首都プノンペンだけで80万件に達すると見られている。需要を満たすためには、年間5万ユニットのペースで新規住宅開発を進めていく必要がある。2019年末までに供給された新規住宅は、一般住宅38,488件、手頃な価格の住宅8,331件であった。

また当局は、現在世界中で流行している新型コロナウィルス(COVID-19)が今後市場に与える影響について注視していくという。コロナウィルスの影響については、カンボジアに限らず全世界で懸念されることではあるが、すでに影響が出ている部分も見られ、今後3~6ヵ月は影響を受けるものと考えられている。

政府はこの厳しい状況に対応するため、来年1月まで70,000ドル(約720万円)以下の物件にかかる4%の印紙税の免除などの対応に踏み切っている。

中央銀行に当たるカンボジア国立銀行(NBC)もまた、2019年の経済成長において建設部門(7.1%)が非常に重要な役割を果たしたと見なしている。2019年の経済動向と2020年の見通しをまとめたレポート(Macroeconomic and Banking for 2019 Report and 2020 Outlook)によると、2019年の建設資材等輸入は、2018年の6億ドル(約6,190億円)から10億ドル(約1,030億円)近くに増加したという。建築資材の輸入の増加、また新規プロジェクト認可の増加により、今後しばらくは堅調な市況が続くであろう。

【参照】Residential properties remain in high demand, developers say

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セカイプロパティ編集部
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