オレゴン州は、豊かな自然と急成長するテクノロジー産業を併せ持つ魅力的な投資先です。特にポートランドを中心とするエリアでは住宅需要の増加が顕著で、投資機会も拡大しています。
本記事ではオレゴンの不動産市場の特徴や投資のメリット・デメリット、そしておすすめのエリアについて詳しく解説します。オレゴンでの不動産投資を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
オレゴンの概要
オレゴン州は太平洋に面した自然豊かな州で、アメリカ合衆国の北西部に位置しています。広大な森林や山岳地帯、美しい海岸線が広がっており、アウトドア好きにはたまらない場所です。特にクラター湖国立公園やコロンビア川渓谷などの観光名所は、世界中から訪れる人々を魅了しています。
中でも「シリコンフォレスト」と呼ばれるエリアにはテクノロジー産業が集まっており、インテルやHPといった大手企業が拠点を置いています。また農業や製造業、観光業も盛んで経済の幅が広いのも特徴です。
また、ポートランドではスタートアップ企業の増加などビジネス環境が活気付いています。オレゴン州は環境保護政策にも力を入れており、再生可能エネルギーや環境に配慮した都市開発も推進されています。
公共交通機関の整備も進んでいるため、生活の質が高いと言えるでしょう。以上のようにオレゴン州は不動産市場において注目されており、特に都市部では住宅需要の増加が続いています。
私の主人はオレゴン出身のため、年に一度は帰省するのですが、毎回自然の美しさに感動します。特に、もみの木に雪が積もってできる天然のクリスマスツリーは壮観です。ただ冬は雨が非常に多く、傘が手放せません。
オレゴンでは消費税がかからないので、物件の建築資材や家具、設備を購入する際は節約できます。これにより投資総額を効果的に抑えることができ、効率が高まります。
項目 | 概要 |
---|---|
人口 | 約430万人 |
言語 | 英語 |
宗教 | キリスト教 |
主要産業 | テクノロジー、製造業、農業、観光業 |
為替 | 1ドル=約150円(2025年3月時点) |
在留邦人数 | 約32,680人(2020年) |
オレゴン不動産投資のメリット
オレゴンの不動産投資には多くのメリットがあります。今回は、その中から3つのポイントをご紹介します。
経済成長と人口増加
オレゴン州はポートランドを中心に経済成長が著しく、特に「シリコンフォレスト」と呼ばれるエリアではテクノロジー産業が発展しています。インテルやマイクロン、テクトロニクスといった大手企業が拠点を構え、ハイテク産業は急成長中です。
経済成長に伴いポートランドなどの都市部では人口が増加し、不動産の需要も安定しています。またオレゴン州は全米の中でも住みやすい州として知られ、温暖な気候や豊かな自然環境に惹かれて移住する人が後を絶ちません。
特にテレワークの普及により、都市部から地方都市へと人口が流れ始めており、不動産市場の活性化に寄与しています。
オレゴン州には、ナイキやキーンといった有名ブランドから航空宇宙部品メーカーまで、世界的企業の本社が集まります。ポートランド周辺は医療技術イノベーションのハブとして成長中で、多くの医療機器関連企業が開発・製造の拠点を置いています。
このことから一つの分野に頼らない、バランスの取れた雇用が生まれています。住宅面ではカリフォルニアに比べて一軒家が半額以下で購入でき、豊かな自然環境は子育て世代にも適した環境と言えるでしょう。
住宅価格の上昇傾向
オレゴン州の主要都市、特にポートランドなどでは住宅価格が年々上昇しており、長期的な資産価値の向上と高い利回りが期待できます。土地の開発規制が厳しく新規供給が限られるため、不動産価格が上がりやすい環境にあるのです。
今後も不動産価格の上昇傾向は今後も続くでしょう。また住宅価格が上がることで家賃も上昇しやすく、賃貸不動産投資においても安定した収益が見込めますよ。特にポートランドやユージーン、ベンドなどのエリアでは賃貸需要が高く、空室リスクを抑えながら安定したキャッシュフローが見込めます。
環境と住みやすさ
オレゴン州は自然環境を守ることに力を入れているため、住みやすい都市環境が整っています。州政府は環境保護政策を積極的に推進し、再生可能エネルギーの利用拡大や、環境に優しい都市開発を進めています。
その結果清潔で快適な生活環境が整備され、居住者にとって非常に魅力的なエリアとなっています。またハイキングやスキー、キャンプ、フィッシングなどのアウトドア活動が豊富で、ライフスタイルの充実度が高い点も特徴です。
ポートランドをはじめとする都市ではカフェ文化が根付いており、住民の生活の質が高いことが伺えます。
オレゴン不動産投資のデメリット・リスク
オレゴン不動産投資には魅力的な面がある一方で、デメリットやリスクも存在します。以下で解説する3つのマイナス面に注意し、不動産投資を検討しましょう。
高い税金と規制の厳しさ
オレゴン州では、所得税の高さがデメリットです。消費税がない代わりに、所得税や固定資産税が他州と比べ高めに設定されています。
不動産に関しては賃貸市場を安定させるため、厳しい家賃統制や借地人を守る法律があり、家賃の大幅な値上げには制限が設けられています。収益性を高めるためには、購入前に税制や規制を十分に調べ、将来の税負担を見越した投資計画が必要です。
さらに都市計画の規制も厳しく、新築住宅や商業施設の開発には多くの許認可手続きが必要です。開発を視野に入れた投資家にとっては時間とコストがかかるでしょう。
自然災害リスクの高さ
オレゴン州は自然が豊かである一方、自然災害のリスクが高い地域でもあります。地震や山火事、洪水などが起こる可能性があるため、不動産投資を行う際にはリスク管理が重要です。
またオレゴン州は「カスカディア沈み込み帯」と呼ばれる地震多発地帯に位置しています。特にポートランド周辺は大地震が発生する可能性が高いため、建物の耐震性能や保険の加入が必要です。
夏には山火事が発生し、特に森林地帯や郊外の住宅エリアでは火災による不動産価値の低下や保険料の上昇が懸念されています。洪水リスクも無視できず、一部の低地エリアでは浸水被害の可能性があるため、立地選定の際には災害リスクを十分考慮しましょう。
住宅市場の競争の激しさ
ポートランドの不動産市場は競争が非常に激しく、物件価格が高騰しやすいという特徴があります。近年、州外や海外からの投資家増加により需要が供給を上回り、優良物件を適正価格で見つけることが困難です。
低金利政策が続いた影響で住宅価格が上昇し、多くの投資家が市場に参入したためキャッシュフローの確保が難しくなっています。特に都市部では住宅価格が上昇する一方で賃貸の利回りが下がっているため、収益性を確保するためには慎重に市場を分析しなければなりません。
また賃貸市場では賃貸市場の競争激化により、空室リスクも考慮する必要があります。適切な賃料の設定やターゲット層を明確にしたマーケティング戦略が求められるため、初心者投資家にとっては難易度が高くなるでしょう。
オレゴンのおすすめ投資エリア3選
オレゴンには、特色の異なるエリアが点在しています。今回はオレゴンでおすすめの不動産投資エリアを3つピックアップしてご紹介します。
1. ポートランド
ポートランドはオレゴン州最大の都市で、経済と文化の中心地です。テクノロジー企業が集まる「シリコンフォレスト」の一部として発展し、多くの若年層や専門職が移住しています。
整備された都市インフラと利便性の高い公共交通機関があるため、賃貸需要が安定しています。また充実したカフェ文化やアートシーンがあるため、住みやすい環境が整っています。
ポートランドの街並みを歩くと、都会と自然が調和したユニークな雰囲気があります。大都市ながらも緑豊かな公園がいくつもあり、自転車通勤が盛んで公共交通機関も発達しています。また個性的なカフェやアートのお店がたくさんあり、プライベートの時間を豊かに過ごせる街という印象があります。
2. ベンド
ベンドはオレゴン州の中央部に位置する、自然環境が豊かな都市です。ロッキー山脈のふもとにあり四季を通じてハイキングやスキー、釣りなどのアウトドア活動が楽しめるため、観光業が盛んです。
最近ではリモートワークが増えたことで、都市部からの移住者が増加し、住宅需要が高まっています。不動産市場も活発で、今後の成長が期待されています。
ベンドも自然豊かな街で、スキーやハイキング、カヌーなどアクティビティが充実しているため、Airbnbが多い印象を受けました。またコロナ渦以降、アウトドア愛好家やリモートワーカーの移住者が増えています。
3. ユージーン
ユージーンはオレゴン大学を中心とした、教育機関が集まる大学都市です。学生や大学関係者による賃貸の需要が非常に高く、安定した投資先と言えるでしょう。
またスポーツ文化も根付いており、全米でも有名な陸上競技大会が開催されることで知られています。住宅価格も比較的手頃なため、初めての投資先としておすすめです。
ユージーンの街中では、多くの学生を見かけました。自転車専用レーンが整備され、大学周辺ではバスも充実しているため、学生にとって住みやすい環境でしょう。またナイキの発祥の地でもあるこの街は、陸上競技の聖地として国際的に知られており、数多くのスポーツ施設を目にしました。
まとめ
オレゴン州は経済成長が著しく、特にポートランド周辺の不動産投資が注目されています。
不動産投資家にとって魅力と言えるメリットは以下の3つです。
- テクノロジー産業の発展による経済成長
- 需要増加に伴う住宅価格の上昇
- 住みやすい都市環境
一方で、次のような課題もあるため、慎重な検討も必要です。
- 高い税負担
- 地震や山火事、洪水などの自然災害
- 住宅価格の高騰
長期的な視点で安定した資産運用を目指す方には、魅力的な投資先となるでしょう。
アメリカ不動産の実際の購入方法について詳しく知りたい方はこちらも合わせてお読みください。
>>アメリカで外国人が不動産を購入する方法。購入条件やローンまで解説!