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2022-06-20

ベトナム不動産の所有権とは?外国人がコンドミニアムを購入する際のルール

  • 海外不動産コラム

ベトナム不動産を購入する際には、不動産の所有権に注意しなければなりません。また、不動産の所有権とは別に、土地の使用権も存在するため、両者の違いを明確にしておくことが大切です。

今回の記事では、ベトナム不動産における所有権や、土地の使用権の概要を紹介します。そのほかの注意点についてもまとめているので、最後まで御覧ください。

ベトナム不動産の「所有権」とは

外国人がベトナム不動産への投資を始める前に、「所有権」について確認する必要があります。所有権にはどのような規制が設けられているのかを解説します。

外国人のベトナム不動産所有権は「50年」

ベトナムでは、現地のベトナム人と外国人に対して、不動産の所有が認められています。不動産所有権の期間は50年で、1回限り追加で50年間の延長(最大100年間)が可能です(※1)。また、外資系企業であれば、投資証明書の有効期限に基づいて、不動産を所有できます。

コンドミニアム総戸数の30%まで所有可能

2015年7月1日に改正した住宅法によると、外国人はコンドミニアム総戸数の30%まで所有可能です。外国人がコンドミニアム1棟まるごと購入するような買い占めを防ぐのが目的で、不動産プロジェクトごとに購入可能な戸数に制限があります。一戸建ての所有に関しても制限が設けられており、1街区につき、250戸が上限です(※2)。

外国人による土地の所有権は認められていない

外国人に対して、ベトナム国内の不動産所有権は認められている一方で、土地の所有権は認められていません。土地法に基づき、「土地は全人民の所有に属する公財産であり、国が所有者を代表して統一的に管理する」との規定があり、土地の所有に規制が設けられています。

不動産の所有権
50年間の所有権が与えられる。(条件を満たせば、追加で50年間の所有が可能)
土地の所有権
ベトナムの法律では認められていない。

ベトナム不動産の登記について

ベトナムの不動産は、外国人による登記も認められています。住宅法に基づいて、適法で住宅を所有している場合において、土地使用権、住宅及び土地に定着する財産所有権証明書が発行されます。

外資企業は土地の「使用権」にも注意が必要

外資企業の場合、不動産や土地の「所有権」とは別に、「土地の使用権」についても注意する必要があります。「所有権」と「使用権」に、どのような違いがあるのかを確認しておきましょう。

土地の使用権とは

土地の使用権とは、外資企業が土地を使用するための権利です。前述したとおり、ベトナムでは、「土地は全人民の所有に属する公財産であり、国が所有者を代表して統一的に管理する」と土地法に記載されており、土地を「所有」することはできません。そこで、ベトナム政府から土地の使用権が与えられることで、土地の使用が可能となります。

土地の使用権には、「割当」と「賃貸」のいずれかの方法が適用されます。

・土地使用権の割当

ベトナム国内で建設投資プロジェクトを実施する場合に、ベトナム政府から有償で土地の使用権が割り当てられます。なお、原則として、50年以下の範囲で割当期間が決まります(※3)。

割り当てられた土地に定着する資産については、譲渡、賃貸、転貸、抵当権の設定、現物出資が認められます。

・土地使用権の賃貸

次に、賃貸という形でも、ベトナム政府から土地使用権が与えられます。次の4つのパターンにおいて、土地使用権の賃貸が適用されます。

1:ベトナム政府から貸与を受ける

2:土地使用権を有するベトナム企業への出資

3:土地使用権による現物出資を受ける

4:工業団地、工業区、加工輸出区などにおいて、ベトナム政府か土地の使用権者から貸与される

1.のベトナム政府から貸与を受ける方法の場合、土地の使用目的が条件に該当することが必須です。具体的には、農業、林業生産、水産養殖、製塩の投資案件用地などです。また、事業や建設で土地を使用することになった場合でも、使用権の貸与が可能です。

「所有権」と「使用権」の違い

以上をまとめると、所有権と使用権の違いは、「不動産の所有」と「土地の使用」にあります。

所有権は、外国人や外資企業が不動産を所有する際の権利です。所有可能な期間や戸数に制限が設けられていますが、個人名での登記や賃貸運用も許可されています。

一方、使用権は、一時的にベトナム国内の土地を使用する権利です。ベトナム政府から貸与・貸与されるという形で、土地の使用が可能となります。

所有権
外国人、外資企業がベトナム不動産を所有する権利
使用権
外資企業がベトナムの土地を使用するために取得する権利

土地使用権は、不動産の所有権と同様に期間が定められています。割当、貸与いずれの形でも、土地の使用権は50年です。ただし、一定の条件を満たすことで、最大70年までの延長が可能です。

土地の使用権が期限を終えたあとの対応

土地使用権の期間が満了を迎え、使用権者が引き続き土地を利用する必要がある場合のみ、ベトナム政府から許可を得たあとに土地の使用権が延長されます。

外国人がベトナム不動産を所有する際に注意すること

ベトナムの不動産を購入する際には、所有権以外の部分でも注意することがあります。政治的なリスクや、外国人に対する不動産規制を詳しく紹介します。

政治的なリスクが存在する

ベトナムの不動産を所有するにあたって、政治的なリスクが存在することに注意が必要です。ベトナムでは、共産党の一党独裁制度を採用しており、政治家の一声で不動産に関する法律・制度が大きく変わる可能性があります。政治的なリスクを回避するためにも、ベトナムの政治・経済ニュースをチェックしたり、ベトナムの不動産業界に精通した会社・専門家に相談したりしましょう。

外国人による中古物件の購入が規制されている

ベトナムでは、外国人が中古物件を購入することが禁止されています。すでに外国人がベトナム国内で所有している物件であれば中古物件として購入可能ですが、不動産取得の申請手続きが必要です。

ただし、すでに外国人が保有している不動産を購入する場合、所有権の条件である50年間から、保有期間を差し引いた期間が新たな保有期間となります。たとえば、ほかの外国人が20年間保有したマンションを購入すると、上限の50年間から20年間を引いた「30年間」の保有権が与えられます。

法人名義での賃貸運用は禁止

法人名義でベトナムの不動産を登記した場合は、当該法人企業に勤務する従業員のみに貸し出せます。しかし、一般的な賃貸運用と異なり、誰にでも貸し出すことができない点に注意が必要です。個人名義であれば、賃貸物件として家賃収入を得られます。

個人名義で登記の場合
賃貸物件として家賃収入を得られる
法人名義で登記の場合
自社の従業員のみに貸し出せる

各種税金が発生する

ベトナム不動産の売買や家賃収入を得ることで、以下の税金が課せられます。日本とベトナムは租税条約を締結しており、外国税額控除が認められる場合があります。税金の取り扱いに関しては、税理士にもご相談ください。

付加価値税
ベトナム不動産を取得する際に課せられる税金。一般的に標準税率10%、軽減税率は5%及び0%です。
印紙税
移転価格の0.5%が課税。
個人所得税(キャピタルゲイン税)
不動産を譲渡する際に、「譲渡益の25%」、または「取引額の2%の個人所得税(キャピタルゲイン)」が課税されます。
土地税(非農地使用税)
所有者に対して、0.03~0.15%の累進課税が課せられます。5月31日と10月31日の毎年2回、納税義務が生じます。ただし、ベトナムでは、外国人個人による土地所有が認められていないため、支払う必要はありません。
固定資産税
地方政府管轄のため、ベトナム国内のエリアで異なります。
土地使用料
土地使用権の賃借料である土地使用料が課せられます。

国外への海外送金の手続きに手間がかかる

ベトナムでは、自国通貨のベトナム・ドンが採用されていますが、国外への送金手続きが難しい場合があります。これは、ベトナムの中央銀行が市場に直接介入し、「為替相場の安定化」、「インフレ率の抑制」、「外貨準備高の積み上げ」などを行っているためです。

不動産売買で得たキャピタルゲインや、家賃収入に関しても同様で、ベトナムドンの海外送金が困難となる可能性があります。このような状況から、ベトナム不動産への投資には慎重に検討することをおすすめします。

海外不動産の購入は専門家にご相談を

ベトナムに限らず、東南アジアの不動産には一定の規制が設けられています。「マレーシアでは最低購入価格が100万リンギット(約2,900万円)」、「カンボジアでは物件全体の所有が70%まで」といった外国人に対する規制があります。

また、東南アジアの不動産情報は入手しにくく、個人だけで売買すると予期せぬトラブルに直面しかねません。そこで、東南アジアを含む、海外不動産の購入を検討している方は、専門の不動産会社への相談をおすすめします。

まとめ

ベトナムの不動産は、外国人による所有権が認められています。ただし、最大100年間(50年間の追加が必要)の不動産所有が可能な一方で、総戸数に対する占有率や、ベトナムドンの海外送金などの規制に注意が必要です。

ほかの東南アジア諸国と比較すると、外国人への不動産規制が多く、投資先としては厳しいのが現状です。そこで、カンボジアやマレーシア、フィリピンといった外国人に対する規制が比較的緩い国への不動産購入も検討してみてください。当社では、カンボジアとマレーシアに現地法人を設置しており、お客様のご希望に応じて最適な提案をいたします。

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※1、※2、※3:国土交通省「海外建設・不動産市場データベース:ベトナム