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2021-02-23

事前に要確認!ベトナム不動産購入の規制:購入と売却の手順も

  • 海外不動産コラム

ベトナムは、コロナ禍においてもGDP成長率をプラスに保つなど、東南アジアに位置する新興国の中でも有望な投資先です。また、ベトナムでは、2015年に外国人に対する不動産購入の規制が緩和されました。経済成長著しいベトナムでは、規制の緩和に伴い、不動産市場の拡大が今まで以上に加速しています。しかし、緩和されたとはいえ、まだ注意すべき規制が複数あることも事実です。この記事では、外国人がベトナム不動産を購入するうえで事前に確認しておくべき規制の内容や、ベトナム不動産の購入・売却手順について解説します。

1 注意すべき外国人不動産購入規制

ベトナムで外国人が不動産を購入する場合、個人か企業かなどによって規制の内容が異なります。以下の3つに分類して解説します。

1-1 外国人個人

購入に関して:ベトナムの住宅法には「ベトナムへの入国が可能な外国人は住宅を購入できる」と規定されています。日本国籍者はビザ無しでの15日間の入国が認められているので、日本人は日本国籍のパスポートがあれば、ベトナム不動産を購入可能です。その他の国籍の方に関しては、ビザが必要な場合があります。
購入目的:外国人個人は、居住目的、賃貸、転売目的での購入が可能です。
ただし、賃貸、転売など収益目的の購入は、小規模かつ不定期なものに限られます。短期間で多数の住宅を購入すると、居住目的ではなく事業目的とみなされて、規制の対象になる可能性があるため要注意です。
所有期間:外国人個人による住宅の所有は、原則50年までとされています。50年後に建物の躯体や状況を政府が判断し、許可が下りれば更に最大で50年の更新が可能です

1-2 ベトナムで設立された外国企業

購入・購入目的:ベトナム国内の一般的な外国企業は、社宅目的であれば住宅を購入できます。しかし、賃貸収入など事業目的で購入する場合は、資本金200憶ドン(日本円で約1億円)を出資して、不動産事業免許を取得しなくてはなりません。
所有期間:ベトナム国内の外国企業は、投資登録証明書(日本でいう会社登記簿のような書類)に記載される会社の登記有効期間内であれば、不動産を保有できます。投資登録証明書が更新された場合、更新された投資登録証明書に記載する登記有効期間内は継続して不動産を保有可能です。しかし、保有期間を延長できるのは1回のみとなります。

1-3 海外の企業

海外の企業は原則としてベトナム不動産の購入を認められていません。なお、個人の外国人およびベトナムで設立された外国企業に対する規制はすでに解説した通りですが、プロジェクトによっては、政府が外国人による購入を一切認めないものもあります。

2 外国人が全体で所有できる戸数制限

コンドミニアム(マンション)の場合:建物1棟(または開発規模によりブロック毎の場合あり)あたり、外国人が所有する戸数は全体戸数の30%を超えてはならないと規定されています。別荘・ビラ・一軒家の場合:外国人が所有する戸数は、プロジェクトの区画内、または行政区画内における総戸数の10%または250戸のどちらか少ない戸数までと規定されています。

3 売却先・中古物件購入の規制

外国人が購入したベトナム不動産は、外国人およびベトナム人に転売できます。但し、外国人がベトナムの中古物件を購入する場合は、外国人の売主からしか購入できません。その場合、元所有者に対して定められた「所有年数制限」が次の外国人所有者にも引き継がれます。

4 ベトナム不動産の購入手順(新築の場合)

ベトナムで新築物件を購入する際、建物竣工前に支払いを行うケースがほとんどです。支払い方法は売買契約書の内容によって異なりますが、多くの場合は分割払いとなります。以下は、ベトナムで新築物件を購入する際の一般的な手順です。

①物件の予約・予約金支払い・予約同意書のサイン
物件の購入希望者は、購入物件を決定したら予約金を支払うことで物件を抑えられます。予約金の支払いに際しては、予約同意書という書類にサインが必要です。予約同意書を提出すると、物件購入の意思表示をするとともに、資金の支払い方法に同意したとみなされます。なお、原則として予約金の払い戻しは認められません。また、ベトナム不動産の購入に際しては、正式販売開始時に抽選会(販売会)が行われることも多いものです。なお、抽選会では物件の正式価格が発表されます。

物件の購入希望者は、抽選会の前に予約金を支払い、抽選会で当選した順に物件を選ぶ権利を獲得します。抽選会で希望の物件を抑えられなかった場合は、予約金は返金されます。予約金の額は、プロジェクトにより異なりますが、一般的なプロジェクトでは日本円で約20万円などです。しかし、高級物件では100万円など、物件のグレードによって幅があります。

②第1期支払い 売買代金の30%まで支払い
物件を予約してから数日~1週間後に分割支払いが開始されます。第1期の支払いは、売買代金の30%が限度です。この第1期の支払いとともに、売買契約書のサインを行います。売買契約書には専有面積、権利の規定、共有エリアの規定、支払い方法、日程、住宅保証、価格に含まれる内装、使用される資材などが規定されています。契約書の枚数が多いため、全部細かく目を通すのに時間がかかります。ディベロッパーによっては、支払い期日、売買契約書のサインの日程を遅らせることも可能なので、交渉してみるのも1つの方法です。

③物件完成まで分割支払い(ディベロッパーにより日程、額は異なる)
建物の完成までに、建物の建設状況に伴って支払いが進められます。また、不動産事業法第57条によると、ディベロッパーは上物の完成前に70%を超える支払いを受けてはいけないと規定されています。

④物件完成・最終支払い (引渡までに売買代金の95%の支払いが完了)
物件完成時に物件の引渡が行われます。購入者が実際にベトナムに来て引渡に立ち会うか、ベトナムの信頼できる第三者に委任すれば、代わりに引渡を受けることも可能です。売買契約書に規定される品質基準や内装の標準を満たしているか確認したら、引渡完了書のサインを経て、引渡を完了します。

⑤ピンクブック(土地使用権・資産所有権証明書)発行時
ピンクブックと呼ばれる権利書の発行に伴い、残金を支払ったら決済完了です。ベトナムでは、2015年に外国人に対する不動産規制が緩和されたばかりなので、外国人に対するピンクブックの発行には時間が必要です。物件が完成してからしばらく時間がかかることもあります。

ピンクブック未交付でも、名義変更という形で物件を転売可能です。しかし、プロジェクトによっては、ピンクブックが交付されないと転売できないケースもあるので、事前に確認する必要があります。

5 ベトナム不動産の売却手順

中古のベトナム不動産を売買する場合、支払い方法は売主と買主との交渉によって決定されます。以下は、一般的な売却手続きの流れです。
①買主を見つける・価格交渉
ベトナム不動産を売却する場合は、ベトナム人と外国人のどちらにも売却できます。
②買主から5~10%の手付金を受け取り
売主は買主から手付金を受け取ることで、物件を抑えます。
③公証役場で所有者変更手続き
ベトナムの公証役場へ所有者変更届の提出が必要です。届出の提出にあたっては、売主と買主の両者ともベトナムの公証役場に行く必要があります。
④売買代金の受け取り
所有者変更手続きが終了したら、売買価格の90~95%を買主から受け取ります。
⑤売却額の2%を政府に納税
買主から売却額の2%を政府に納税します。
⑥ディベロッパーで所有者の名義変更手続き
新築物件を転売する場合、ディベロッパーにより所有者の名義変更手続きを行います。
⑦残金決済
ディベロッパーによる所有者名義変更手続き完了後、残金である売買価格の5~10%を買主より受け取ります。
⑧ピンクブック発行
ピンクブックが発行されたら、売却手続きは完了です。


6 まとめ

今回は、ベトナムにおける外国人の不動産購入規制についてまとめました。ベトナム不動産市場では物件購入者のほとんどがベトナム人でしたが、2015年の外国人不動産購入規制緩和により、外国人の物件購入者も増加しています。しかし、外国の個人や海外の企業など、買主によって所有年数などの規制が異なるため、物件を検討するときには規制の内容を把握することが重要です。ベトナム不動産の購入を検討している方は、現地に精通した日系のエージェントに相談することをおすすめします。SEKAI PROPERTYでも、ベトナム不動産に関する相談を受け付けていますので、お気軽にご相談下さい。

<ライター:川又 愛子>青森県出身。営業マネージャー。前職では東京マンションの香港、台湾、シンガポール向けへの営業、海外不動産の日本人向け営業を担当。その後ベトナムのクオーターである夫との結婚を機に、ベトナム・ダナンへ移住し、今年は移住して4年目になる。現在はDANANG JAPAN CONSULTINGで不動産売買仲介、日系企業の進出支援を行い、YouTubeチャンネルではダナン不動産のリアルな情報を発信している。
DANANG JAPAN CONSULTING LTD :ベトナムで急成長を続けるダナンで、ダナンに特化した唯一の日系進出支援・不動産コンサルティング会社。 ネットでは出ないダナン現地の情報をお客様へリアルタイムにご提供。 ダナンに特化した、別荘用、移住用、投資用の物件の売買仲介、店舗・オフィス物件賃貸仲介、ホテル買収案件などを扱う。代表矢澤の理念である「ダナンをアジアのハワイへ」のもと、不動産に限らず、ダナン発展と日本進出企業を加速させるため、リゾート地としてのコンテンツ強化やそれに合わせた企業誘致、日本人観光者及び、ダナン移住者向けプロモーションにも尽力している。