世界最大の経済大国でありながら開拓・開発の余地が残るアメリカは、移民による人口増加などを背景に不動産投資先としても注目されるエリアです。アメリカ不動産に関する情報は比較的入手しやすく、先進国ということもあって不動産投資の初心者にも向いている国の一つです。

そこで、この記事では投資初心者の方向けに、メジャーな海外不動産会社が主催するアメリカ不動産投資のセミナーをご紹介しますので、参考にしてみてください。

(※2019年10月調査時点の情報となります。時期によっては記事内でご紹介しているセミナーが実施されていない可能性もございますので、詳細は主催者のウェブサイトなどで最新情報をご確認下さい)

1 オウチーノ主催のセミナー

住宅情報ポータルサイト「オウチーノ」を提供する株式会社オウチーノは、2014年から海外不動産投資についてもサポートしています。

オウチーノ主催のセミナーは、外部との専門講師と協力して質の高い内容になっているのが特徴です。国内不動産で培ったノウハウから、物件の紹介だけではなく契約や資金調達などのサポートが行き届いており、海外不動産投資が初めての方にも向いています。

1-1 「カリフォルニア」「テキサス」 アメリカ不動産投資セミナー

カリフォルニアやテキサスは、州面積も広く経済規模も大きいことに加え、日本からの行き来も比較的しやすいなどの利点があり、日本人にとってはメリットが多い地域といえます。そのため、この地域への投資や移住を考えている方に人気があります。

アメリカの州はひとつの国に相当するほどに広く、また日本の都道府県以上の権限が与えられています。地域によってその成長性や人口動態の様子は全く異なるという事情があるため、一口にアメリカ不動産投資と言ってもどのエリアに物件を購入するかが問題になります。

その点、同セミナーではカリフォルニアやテキサスがなぜ注目されるのかについて、現地事情や統計的な根拠に基づいた解説をしてもらえます。また、税制面をはじめとして不動産に関する日米の制度面の違いから、どのようなビジョンで投資から収益を出していくかについても具体的な説明が行われます。地域性や不動産の特徴を生かしたメリットを知ることができるため初心者の方にも向いています。

このほか、アメリカ不動産を実際に購入するために必要なローンの手続き、税務対策、相続対策などの方法についても知見を得ることができます。セミナー後に個別相談を行うこともできるため、情報収集や勉強のために参加を検討するのも良いでしょう。

2 オープンハウス主催のセミナー

株式会社オープンハウスは、アメリカ不動産の販売・管理・売却などを得意とする東証1部上場の不動産会社です。20年以上にわたりアメリカの不動産市場に深く入り込んでいる企業として知られています。

不動産投資や物件の販売・管理、契約に関連する専門家の紹介などをワンストップで提供し、オーナーからの満足度が高いのも特徴です。

2-1 国税OB税理士が語る!アメリカ不動産投資のメリットとリスク

国税庁のOBである税理士を外部講師として招いて行われる人気セミナーです。講師の税理士は、全国各地で税理士協会や税務学校などを対象に税務セミナーを行っており、豊富な知識をわかりやすく伝えることに長けているため、「税金の話はとにかく苦手」という方でも理解しやすいでしょう。

不動産会社の多くが、アメリカ不動産のメリットとして節税効果をアピールしています。しかし昨今、不動産投資に限らず、さまざまな節税商品に対して国税庁から税務調査のメスが入ることは少なくありません。

その点、このセミナーでは税務OBの視点でアメリカ不動産投資におけるメリットやリスクを詳細に解説してくれます。税法上の正しい考え方を知ることは、セールストークに騙されず、本当に価値ある投資案件を見つけるためにも有用です。

また、同社セミナーではセミナー後すぐにスタッフと相談や面会予約などができるため、投資を始める足がかりを掴むことができるのも大きなメリットです。投資初心者から上級者まで幅広い層に人気があるため、席が埋まるのも早く、申し込みが競争になる場合もあります。

2-2 アメリカ不動産投資セミナー

アメリカ不動産の基礎知識から、市場の状況、日本との相違点などをわかりやすく丁寧に説明してくれる人気セミナーです。オープンハウスが定期的に行っているもので、講師や時期によって内容が多少異なります。アメリカは国土も広く、人口の分布状況や市場環境もさまざまです。その中で、投資に適切なエリアや物件を選ぶためには専門的な視点が欠かせません。

木造築古を使ったスピード償却による節税方法や分散投資といった考え方、インカムゲイン・キャピタルゲインをどのように狙っていくか、また投資のスパンとしてどのくらいの期間を見込むべきかなど、詳しく解説してもらえます。

また、海外不動産投資においてハードルになることが多いのが資金調達です。国内不動産投資でローンを利用する場合と違い、海外不動産を取得する場合は融資先を見つけるのに苦労します。

しかし、オープンハウスのアメリカ不動産投資セミナーでは、グループ企業のアイビーネット社で提供している融資プランの紹介も行ってもらえます(利用には条件がありますので、詳しくはアイビーネット社にご確認下さい)。

アメリカ不動産はエリアにもよりますが、新興国と比べればその価格は高めです。特に資金調達手段に悩んでいる方は検討してみると良いでしょう。

3 ビヨンドボーダーズ主催のセミナー

株式会社ビヨンドボーダーズは国内外に拠点を持ち、外国人スタッフを多く抱え、各国現地のエージェントと綿密にコミュニケーションを取りながら海外不動産投資のあっせんや情報提供を行っている企業です。ビヨンドボーダーズが運営するセカイプロパティには6万件超の物件情報(2019年10月時点)があり、その膨大な情報量から導かれる投資戦略やセミナーも好評です。

3-1 【厳選】5カ国プレミアム物件セミナー

ビヨンドボーダーズのセミナーの中でも特に人気が高いセミナーのひとつで、不動産投資や移住を後押しします。マレーシア、タイ、カンボジア、ベトナム、アメリカといった新興国から、先進国の不動産を取得するメリットについてわかりやすく解説するのが大きな特徴です。

セミナーでは東南アジアの国々やアメリカの基本的な情報や市況、推奨される投資戦略などを紹介し、各国の違いを比較しながら自分の投資スタイルに合うエリアを考えることができるようになっています。

利回りやキャピタルゲインを狙うなら東南アジア、節税も加味した投資戦略を考えるならアメリカというように、個人の状況に合わせた具体的な方法を知ることができるため、投資初心者の方にも向いています。

また、このセミナーで注目されるメリットは「プレミアム物件の紹介」です。過去には最高級ホテルとして知られるリッツ・カールトンの手掛ける高級マンションの情報が話題となりました。

各国の不動産事情を熟知するスタッフが優良な案件を提供しており、初心者から上級者までさまざまな投資家が注目しています。海外不動産投資では、国内では手を出しにくい高級物件なども投資対象にできる場合もあるため、資金調達の方法から投資スキームなどの話を聞くだけでも考え方が広がります。

3-2 5ヶ国の物件比較セミナー~東南アジアからアメリカの不動産を紹介~

このセミナーでは、ビヨンドボーダーズの持つ広域な情報網を活かし、さまざまな国の優良物件の情報を知ることができます。対象となるマレーシア、タイ、カンボジア、ベトナム、アメリカの5カ国は、共通して高い経済成長率を維持しています。そういった環境における不動産投資戦略を明示し、有望な物件を強力な現地ネットワークから紹介する人気セミナーです。

講師は世界各国を実際に訪問し、さまざまな国・地域の不動産事情を知るスタッフが担当します。セミナー中にスタッフが厳選した物件も紹介しています。

東南アジア諸国の不動産投資とアメリカ不動産投資では様々な違いがありますが、その違いをどう考えるのかも具体的にレクチャーするため、自分に合った投資戦略を考える上で役に立つでしょう。また、国内不動産投資と比較した各国の商慣習の違いや、狙い目エリアの見極め方、海外不動産独自のリスクや税金制度などについても、プロの目線で解説します。

セミナー後には個別相談も開催しているため、ワンストップで不動産投資を始めることができるのもメリットです。特に海外不動産投資が初めての場合は、投資対象国の選定やエリア絞りで悩む方は少なくありません。複数の国・エリアの特性を比較したい方や現地の最新情報が知りたいという方にはおすすめのセミナーです。

4 セミナー選びのポイント

複数ある海外不動産投資セミナーから、自身に最も合ったセミナーを選ぶために大切なポイントは次の通りです。

4-1 実績と信頼のある企業が主催している

セミナーの主催企業に実績があり、信頼できる企業が主催していることが大切です。中には悪質な会社が詐欺目的で海外不動産投資のセミナーを運営している場合もあるため、主催者情報は必ずチェックするようにしましょう。

例えば、企業サイト上での情報発信に積極的で良い点も悪い点も伝えるように努めている、代表者や役員などの顔が公開されている、経営が長く続いている、購入後にオーナーがきちんと投資収益を出せている、リピート購入が多い、証券取引所に上場している、といった特徴がある企業なら、一定程度の信頼性や実力が見込めると言えるでしょう。

また、セミナーに関しては開催の実績が豊富、セミナーの評判が良好であるかどうかといった点を見ておきたいところです。

4-2 セミナー内容との相性を検討する

海外不動産投資では、自分がどのようなスタイル・目的で投資したいのかも重要です。不動産会社の考える戦略に素直に同意できない場合、どちらかが間違っているのではなく、スタイルが合わないだけというケースも少なくありません。

キャピタルゲイン目的なのか、節税目的なのか、分散投資目的なのか、または検討したいエリアや物件について、欲しい情報を提供してくれるセミナーを選ぶことが大切です。

セミナーは、参加者の属性や求める経験や知識を絞り込んで企画されています。自分と合わないセミナーに参加しても、得られる情報は少ない可能性があります。なお、主催企業は大抵ターゲットを明示していますので、セミナーの概要と条件を自己と照らし合わせて、参加を検討するようにしましょう。

4-3 メリットだけでなくリスクも教えてくれる

海外不動産投資セミナーでは、参加者に対してメリットだけでなくリスクを教えてくれるかどうかも良いセミナーかどうかの判断基準になります。

海外不動産投資はキャピタルゲインが狙えたり、節税対策にもなったりするメリットはあるものの、リスクも伴います。例えば、為替市場の動きによっては円高により為替差損が発生したり、デベロッパーの資金状況によっては物件の完成が遅れ未完成に終わったりするリスクなどがあります。

顧客目線で考える企業が開催するセミナーでは、このような海外不動産投資のリスクや危険性についても説明が行われます。物件購入を勧めてくるだけでなく、投資家の立場で一緒になって考えてくれる不動産会社を選ぶようにしましょう。

5 まとめ

アメリカは先進国の中でも随一の成長性を誇り、今後も高い不動産需要が見込まれるエリアのため、投資先としても注目を集めることが予想されます。しかし一方で、中国との貿易摩擦問題や関係国との政治的対立などが不動産投資に影響する可能性もゼロではありません。

そのため事前の情報収集は欠かせず、購入後も管理や売却でサポートしてくれる不動産会社は重要なビジネスパートナーになります。

この記事を参考にアメリカ不動産投資に興味が湧いた方は、参加してみたいセミナーを検討してみてください。