海外不動産投資を始める際は、日本と異なる不動産の税制の仕組みや、納税方法、節税の仕方について知っておく必要があります。しかし税制は国ごとで違う上、内容も複雑なため、個人で調べるには多くの時間と労力を割くことになります。

不動産会社が主催するセミナーでは、海外不動産投資を始める方法から各国の税金の仕組みについてわかりやすく教えてくれます。今回は、海外不動産を活用した節税の仕組みや税金について詳しく知ることができる無料セミナーをご紹介しますので、参考にしてください。

1 節税対策に役立つアメリカ不動産について学べるセミナー

人気の東南アジアとアメリカの不動産投資を検討している方には、株式会社ビヨンドボーダーズが主催する「【厳選】5カ国プレミアム物件セミナー」が参考になるでしょう。

マレーシア、タイ、カンボジア、ベトナムの東南アジア4カ国とアメリカの不動産を活用した節税と税金対策について学べるセミナーです。

1-1 アジアとアメリカの不動産投資の特徴

現在アジアの不動産は経済成長を背景に、値上がりによる売却時のキャピタルゲインが期待できます。一方、アメリカ不動産は、値上がりも期待できますが、節税効果が高いことから家賃収入によるインカムゲインを得るスタイルが高所得者層を中心に人気です。

日本における不動産投資は、どちらかといえばアジア不動産投資よりもアメリカ不動産投資に近い形になります。事業用ローンを組んで賃貸経営を行い、インカムゲインと節税効果を得ながら運用するスタイルです。

しかし、アメリカ不動産が日本の不動産と違うのは、減価償却の対象となる「建物の価値が高い」という点です。そのため所得が高く節税を必要とする方に向いているセミナーといえます。

1-2 アメリカ不動産投資の節税効果とは

不動産は購入金額を土地と建物とに分けて計算します。そして土地の価格に対して建物価格の比率が高いほどに、節税効果も高くなります。アメリカ不動産は建物の土地に対する価格比率が高いため、節税効果も高いというわけです。

また、節税効果が高い理由には、購入した不動産で賃貸経営を行い、賃貸収入を得るための経費が認められることが関係しています。不動産の建物部分は、経年劣化により資産価値が低下することから、建物取得額を減価償却費として数年に按分して経費計上できます。つまり土地に対して建物の価格比率が高いほど減価償却費も多くなるということです。

セミナーではこのような日本と海外不動産との節税効果における違いについても詳しい説明を受けることができます。

なお、節税効果が高いからといって投資効率の良し悪しを判断できるわけではない点に注意が必要です。

物件を売却した場合、売却益を計算するときには購入価格から経費として計上した減価償却費を差し引きます。つまり税額計算上の購入価格を引き下げることになるため、売却時の価格がそれほど高くなくても、売却時の譲渡益が増える可能性があります。実質的な値上がり益がなくても、計算上の譲渡益が大きいと譲渡所得税を多く支払うことになります。

海外不動産の運用で得た利益に対しては、日本と海外とでそれぞれ課税されます。そして日本とアメリカでは、減価償却に関する制度も異なります。アメリカでは物件の築年数にかかわらず、建物の償却期間は27.5年となります。これは建物の構造がどのようなタイプであっても同じです。日本では建物の構造によって償却期間が変わります。アメリカと日本の税制が異なっている点には留意しましょう。

もっともアメリカで納めた税金は日本での確定申告時に控除できますが、その点もセミナーで詳しく勉強できるでしょう。たとえば木造の一戸建てを購入して賃貸運用した場合、アメリカの税制のほうが一年あたりの減価償却による経費は少なくなります。このとき、日本で納付する税額よりも高くなった場合はどうなるのかなどの疑問も、セミナーの講習を受けることで解消しておくと良いでしょう。

2 アメリカ・メンフィスでの高利回り不動産投資に関するセミナー

高利回りで比較的手頃なアメリカの物件を探している方には株式会社ウィン・ウィン・プロパティが主催するセミナー「利回り10%以上、1,500万円前後、米ドル資産の“アメリカメンフィス不動産投資”」への参加を検討してみると良いでしょう。

2-1 節税効果の高い木造住宅を利用した不動産投資

このセミナーで紹介しているのは、節税効果の高い木造住宅での不動産投資です。建物の償却期間が短い木造住宅での不動産投資は、節税効果が高いと人気があります。

中古住宅市場が大きなアメリカやイギリスは、家を長持ちさせることを重視してメンテナンスにお金をかけています。その結果、日本の木造家屋の倍以上の平均寿命となり、建物の価値が落ちにくいわけです。

セミナーではアメリカ・テネシー州南西部に位置するメンフィスの物件が紹介されます。物件は比較的安く、また家賃相場が高めなことから高い利回りが期待できるうえ、節税効果も期待できます。

2-2 アメリカ木造住宅の節税効果が高い理由

日本で新築を購入した場合、構造によって定められた法定耐用年数の期間分が減価償却期間になります。これは海外で購入した不動産に対しても適用されます(2019年4月時点)。そして毎年の確定申告の際に減価償却費を経費として計上して不動産所得を下げることができます。

償却期間は長いほど、長い期間をかけて少しずつ建物部分を減価償却することになります。そのため一年あたりに経費計上できる減価償却費は少なくなります。

日本では木造住宅の法定耐用年数は22年であり、アメリカの戸建て住宅を購入した場合も同じです。つまり、減価償却期間は22(年)×0.2=4.4(年)※となり、端数を切り捨てると4年になります。

日本の住宅であれば、築22年以上経過した木造家屋の価値はほぼ無くなります。しかしアメリカの戸建て住宅では建物の価値が日本に比べて落ちにくく、また土地代に対して建物代の比率が高いため多くの減価償却費を計上することができます。そのため大きな節税効果が見込めるだけでなく、資産価値の維持にも繋がるのです。

セミナーでは具体的にいくら節税できるのか、さらに売却時に今まで経費計上した減価償却費をどのように損益計算に反映させるのかを確認することができます。また個別相談も受け付けています。

※日本の税制では、中古物件を購入した場合の減価償却期間は、「(新築時の耐用年数−経過年数)+(経過年数×0.2)」で求めますが、経過年数が新築時の耐用年数を超えている場合には、「新築時の耐用年数×0.2」で求めます(2019年4月時点)。

3 固定資産税対策にも役立つセミナー

海外不動産の固定資産税について詳しく知りたい方には、「【アメリカ不動産】固定資産税も低く気候も温暖で自然災害も少ない「ラスベガス」&抜群の安定性、手頃な価格、豊かな将来性の「テキサス」不動産セミナー」(株式会社ウィン・ウィン・プロパティ主催)というセミナーが参考になります。

3-1 アメリカの税制は州によって異なる

日本ではどこの不動産を購入しても賃貸運用や売却に関わる税制は変わりませんが、アメリカの場合は州によって税制が異なります。例えばセミナーで紹介されているラスベガスがあるネバダ州では個人所得税がありません。

前述したとおり、海外で納税した税金は日本国内の確定申告時に控除可能ですが、全額控除できるとは限りません。どの程度控除できるかは、国内の所得と海外における所得の割合によって決まるので、その点もセミナーの講習で確認できます。

3-2 海外の固定資産税について

ネバダ州の固定資産税率は0.75%となるため、日本(1.4%)と比べると低いことがわかります。なおネバダ州の固定資産税率はアメリカの中でも低いほうです。海外不動産を所有する場合、現地の税法に従って固定資産税を支払う必要があります。

固定資産税は経費として計上できますが、そのまま還付されるわけではありません。そのため、少しでも税率が低いほうが、不動産投資のコストとしては少なく抑えることができます。

海外不動産投資を行う際には、コスト負担がいくらかかるのかについてあらゆる面から検討することが大切です。インカムゲインやキャピタルゲインが見込めるとしても、税金などのコストがあまりに高いと利益率が低下します。固定資産税は毎年負担するものとなるため、投資国やエリア選びの際には重要なポイントになるでしょう。

セミナーでは、ネバダ州とテキサス州の税制に関する詳しい情報が得られます。アメリカ不動産投資に役立つ情報の中でも、固定資産税に関する知識を身につけることができます。

4 まとめ

今回は節税効果の高いアメリカ不動産のセミナー紹介が中心となりましたが、海外不動産投資にあたっては、日本と海外の国それぞれの税の仕組みについて理解する必要があります。減価償却そのものができない国などもあるため、事前にきちんと学んでおくことが大切です。

セカイプロパティでは、アメリカだけでなくヨーロッパや東南アジアなど様々な国を対象にした不動産セミナー情報を豊富に掲載しています。各セミナーでは海外不動産投資の始め方から節税の仕組み、コストとなる税金についても詳しく学ぶことができます。興味のある方はセミナーを検索してみてください。

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※当記事は2019年4月17日に公開されたものです。実際のセミナーの内容は記載されたものから変更される可能性がございます。