不動産市場がコロナウイルスによる操業停止から、急速な回復を続けており、中国の住宅価格は先月5月に過去7カ月の間で最も速いペースで上昇した。

国営住宅を除く主要70都市の新築住宅価格は先月、0.49%上昇したことが、月曜日(6月15日)に発表された国家統計局のデータで明らかになった。
それは4月の0.42%上昇から、さらに上昇している。

政府の介入がほとんどない流通市場の価値は0.24%上昇した。これは7か月で最も速いペースである。

中国が通常通りの市場に戻ったことで、不動産への関心が再燃しており、小・中・大都市で価格が上昇している。
また、中央銀行が経済を支えるために信用供与を開始したことで、住宅は再び資産を蓄えるための安全な場所だと見なされているようだ。

また、値引きや自治体からの支援の増加、ウイルス対策後の供給急増なども、需要を押し上げている要因だ。

先月の住宅販売数は、中国不動産情報公社が監視している28都市のほぼ半数でコロナウイルス前の水準を超え、
上海や杭州などの都市では2年ぶりの高水準を記録した。

しかしそれでもアナリストの間では、今後の見通しについては賛否が分かれている。

UBSグループAGの中国不動産リサーチ責任者であるジョン・ラム氏は、デベロッパーの資金調達環境が改善され、
キャッシュフローを高めるために価格を引き下げる必要性が減るため、価格は概ね安定的に推移すると予想している。

マッコーリー・セキュリティーズ・リミテッドのラリー・フー氏は、「不動産は今年のワイルドカード」と述べた。
また「大都市では価格が上昇している一方で、小規模都市の市場は、価格の値上がりは、今のところあまり見込めず、圧迫傾向にある」とも述べている。


参照元:China new home prices rise most in six months as economy reopens