24日、DAMAC Propertiesは今年の第1四半期の純損失が日本円で約35億に上ったことを明らかにした。その結果を踏まえてDAMAC Propertiesの会長のフセイン・サジワニ氏はコロナウイルスによるパンデミックが不動産の価格と需要に影響を与えたとの考えを示した。
■DAMAC Propertiesの昨年と2020年の第1四半期の比較
・昨年の利益:AED3,100万(日本円で約90億)
・2020年の第1四半期の純損失:AED1億2,000万(日本円で約35億)
サジワニ氏は利益について、開発物件の減損引当金によりAED1億3千万(日本円で38億)、売上債権の減損引当金(AED5300万 - 日本円で約15億)、そして昨今の市況による金融投資の「公定価格の低下」(AED1,400万 - 日本円で4億)により打撃を受けたと述べた。
※減損引当金:資産の収益性が低下したことにより、投資額の回収が見込めなくなったと判断した際に、資産の価値を減少させること。また将来に発生する可能性のある費用や損失に備えるために準備をすること。
■コロナウイルスによる不動産事業の今後の影響
・不動産の価格の下落と需要の減少
・売掛金と契約資産からの貸倒れ
※貸倒れ:倒産などの理由で本来入るはずだった金額が回収できず損失となること。
・金融投資の公定価格の低下
DAMAC Propertiesの総資産は、昨年12月末のAED238億(日本円で約6,988億)と比較して、AED233億(日本円で6,773億(昨年12月末比:マイナス215億))であった。同社はまた、負債をAED3億6,200万(日本円で106億)削減。その総負債はAED35億(日本円で1,024億)と報告している。
サジワニ氏は2020年、今後の展望について「2020年は、すでに開発パイプラインにあるプロジェクトの引き渡しに注力する予定だ。私たちは、ドバイの不動産市場において需要と供給のバランスを上手くとれるようにしていく。」と述べている。