昨年12月に韓国のEugene Investmentが、ドイツ系Patrizia AGからワルシャワにあるFeniksビルを買収するなど、ポーランドは今魅力的な投資先として、特にアジア投資家(企業)からの注目を集めている。ワルシャワは今、様々な面で活気が見られ、かつての(発展を遂げた)ベルリンのようだとも形容されている。投資会社は今後のワルシャワに大きな可能性を見出している。

現在約260の韓国系企業がポーランドに進出を果たしており、ポーランドにおける海外投資(EUを除く)のトップを占めている。Eugene Investment関係者は、「ポーランドの経済成長はEUの中でもトップクラスであり、今後多くの多国籍企業が進出してくると考えている。特にヴォラ(Wola)地区については、近い将来ビジネス中心街として発展すると見ている。」と話す。

技術力を兼ね備えた労働力とコストの低さから注目度を高めているポーランドだが、利回りの良さも大きなポイントとなっている。ポーランド、特に首都ワルシャワについては、西欧都市とも十分競争できるほどの成長力を秘めていると見なされている。

2017年のポーランドの投資取引総額は、中東欧地域における最高額の56億ドル(約6,170億円)に達した。特に不動産市場が好調で、2018年1月には、倉庫スペース1,250㎡、オフィススペース950㎡、小売スペース1,380㎡の取引が行われた。

またポーランドには、法人所得税の免税などの優遇措置が受けられる特別経済区(PIZ:Polish Invesment Zone)も存在する。さらに2018年には新たな投資支援システムも導入されている。

中東欧地域に注目しているのは、韓国企業だけではいない。スウェーデン企業Skanskaの「中東欧地域投資レポート2019(CEE Investment Report 2019)」によると、アジア系投資企業の中東欧地域への進出は増えているという。背景には様々な要因が考えられるが、特に外国為替状況と高利回りが大きなポイントとなっているようだ。また中国の経済圏構想「一帯一路」も有利に働いており、中国系投資企業も絶好の機会と捉えている。

中東欧地域の成長と発展は大きな可能性を含んでいるとされ、特にポーランドはそのロケーションや経済・政治的安定などからその注目度も高い。近い将来ビジネスサービスの重要な中心地となると見ている関係者も多い。


【参照】Asian investors look to Poland for high real estate yields

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セカイプロパティ編集部
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