イギリス発の国際情報誌「Monocle」が「2020年度版中小都市インデックス」を発表した。調査では、約20万人以下の中小都市に的を絞り、平均余命、犯罪率など、さらにはコーヒーショップの営業時間や自然の美しさなどといった様々な観点からも統計をとりまとめている。今後注目必至の都市のリストは下記のとおり。

<アイスランド・レイキャビク>
アイスランドの首都レイキャビクは、空気がきれいな都市として知られる。アイスランド全体の人口が約36万人と少ないこともあり、交通渋滞とも無縁である。アメリカやヨーロッパからは直行便も出ており、アクセスにも問題ない。イベントや音楽好きな国民性もあり、「Iceland Airwaves」などの音楽祭も有名である。また温泉や滝など自然も楽しめる。マイナス要素としては、観光客がかなり多い点と生活費の高騰が挙げられる。

<ドイツ・アーヘン>
世界遺産のアーヘン大聖堂が有名なアーヘンは、ベルギーやオランダとの国境付近に位置する。温泉も多く、医師の処方箋が必要な温泉から気軽に立ち寄れる温泉まで様々楽しめる。大学があることからパブなども多く、若々しい活気が感じられる街でもある。最近は住宅費の高騰が見られる。

<ポルトガル・ポルト>
首都リスボンに次ぐ第二の都市ポルトは、「ポルト歴史地区」など美しい世界遺産が並ぶ。羊毛や織物などの歴史が古いこともあり、若手ファッションデザイナーも多く輩出するなど、ヨーロッパを代表するファッションの街でもある。また良心的な価格でおいしいグルメも楽しめる。

<オーストリア・インスブルック>
風光明媚な観光地として有名なインスブルックは、夏はハイキング、冬はスキーなど1年を通してアウトドアが楽しめる街である。ドイツ・ミュンヘンやイタリア・ボルツァーノなどには2時間ほどのドライブで行くことができる。移住している外国人の数はまだそれほど多くはないという。

<フランス・ボルドー>
ワインの大産地として知られるボルドーだが、重厚な建築物が多く、歴史的に重要な街でもある。首都パリよりも費用がかからず、リラックスした生活を送ることができる。街中に芸術や文化があふれており、最近では新しい文化中心地としても注目を集めている。バスや路面電車など公共交通機関も整備されているが、自転車にも優しい街である。

<イタリア・ボルツァーノ>
ワインの生産地としても有名なボルツァーノは、企業への交付金制度を利用したテクノロジー系の新興企業が多い。自然との調和を大切にしており、多くの遊歩道や自転車道が整備されている。

<オーストラリア・ホバート>
タスマニア州の州都ホバートは、ウェリントン山の丘陵地帯に位置する。四季がある温暖な気候で、街にはリラックスした雰囲気が漂う。タスマニア州の経済は、オーストラリアで2番目に堅調とされており、仕事のためタスマニア州へ移ってくるオーストラリア国民も多いという。主な公共交通機関はバスのみであり、今後の更なる整備が期待される(特に駐輪場など)。

<ノルウェー・ベルゲン>
フィヨルド観光の入り口として知られるベルゲンは、海水プール、ハイキング、スキーなど1年を通して様々なアクティビティが楽しめる。ホテルやレストランも新しく建設されている。文化的にも成熟しており、博物館や美術館などの施設も豊富である。天気が変わりやすく雨が多いのが難点であろうか。

<アメリカ・ボルダー>
コロラド州ボルダーには、ロッキー山脈の麓に位置し、1年を通して太陽の光が降り注ぐ街である。大自然に恵まれていることもあり、ハイキングコースが豊富など、全米一健康志向な街としても知られる。大学や研究所も多く、コミュニティとしてのつながりもしっかりしている。

<スイス・ローザンヌ>
スイスを代表する文化の街として知られるローザンヌは、海のように広大なレマン湖や山々に囲まれ、リラックスした雰囲気かつエレガントな街並みが広がっている。国際オリンピック委員会本部、オリンピック博物館、オリンピック公園の所在地としても知られる。2026年には新しい地下鉄網が開設される。イタリア・ミラノやフランス・パリまで列車で行くことが可能である。スイスでは土地や景観を大切にすることもあり、物件数がかなり少なく、住宅探しが難しいとされている。


【参照】Forget Ner York City and Paris:These are the 11 best small cities to move to in 2020

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