1000万円の自己資金を活かして、不動産投資を始めてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。不動産投資は少額でも始められる資産運用方法の1つで、自己資金1000万円あればさまざまな物件を候補に挙げられます。

そこで、今回の記事では、自己資金1000万円で不動産投資を始めるメリットや、どのような物件を購入できるのかを紹介します。また、注意点や成功に向けてのポイントも解説するので、最後までご覧ください。

自己資金1000万円で不動産投資を始めるメリット

自己資金1000万円で不動産投資を始めるにあたって、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下の5つのメリットを参考にしながら、不動産投資を始めましょう。

レバレッジ効果で投資効率を高められる

自己資金1000万円で不動産投資を始めるメリットは、レバレッジ効果を活用した効率的な投資が可能になることです。レバレッジ効果は、「テコの原理」とも言われており、少ない自己資金で投資効果を上げながら収益を狙える方法です。

不動産投資におけるレバレッジ効果は、自己資金だけでなく、金融機関から借り入れる不動産投資用ローンを活用します。たとえば、物件価格が1000万円で、年間60万円の家賃収益が見込める投資用不動産を購入したとすると利回りは6%です。

一方、1000万円の自己資金に加え、さらに500万円のローンを組み、1500万円の物件を購入したとします。仮に、年間90万円の収益が発生した場合、見た目は前者と同じ利回り6%ですが、収益自体は1.5倍に増加しています。このように、不動産投資用ローンを使って、自己資金以上の資金を運用することで、さらなる収益を狙えるのがメリットです。

不動産投資用ローンの審査に通過しやすい

不動産投資用ローンの審査は、年収が700万円以上の基準が設けられていると言われています。とはいえ、不動産投資を始めたいすべての方が、年収700万円以上の収入があるとは限りません。

そこで、1000万円の自己資金を用意しておけば、金融機関に投資家自身の資金的な信用性を与え、不動産投資用ローンを借り入れられる可能性を高められます。ただし、勤続年数、投資家本人の属性、配偶者の有無なども審査内容に含まれるので注意しましょう。

突発的な出費にも対応できる

不動産投資を行っていくなかで、長期間空室が発生したり、部屋の修繕を行ったりするなど、突発的な出費が必要になることがあります。このとき、十分な資金を用意しておかないと、対応が難しくなってしまいます。

1000万円の自己資金を用意していれば、突発的な出費が発生したときにも対応しやすいです。もちろん、1000万円の自己資金すべてを物件購入費用に充てるのではなく、一部をローンを活用しながら、不動産投資向けの余裕資金を確保することも大切です。

サラリーマンの副業としても始められる

不動産投資は、1000万円の自己資金で始められる資産運用方法であることから、サラリーマンの副業にも適しています。また、収入が安定しているサラリーマンは、不動産投資用ローンの審査も通りやすく、レバレッジ効果も期待できます。

1000万円をすぐに用意することは簡単ではありませんが、生活費を節約したり、社内で昇給を狙ったりすることで、十分に貯蓄可能な金額です。また、同じ会社に勤めていれば勤続年数も評価され、不動産投資用ローンに通過する可能性も高まります。

幅広いタイプの物件や地域の不動産を購入できる

自己資金1000万円あれば、幅広いタイプや地域の不動産を購入する機会があります。不動産投資用ローンを借り入れる場合、一般的に物件価格に対して15〜30%を自己資金で支払うこととなります。

つまり、不動産投資用ローンを活用することで、自己資金額以上の物件を購入できます。1000万円以上の物件購入が可能となり、不動産選びの幅を広げられます。

自己資金1000万円で始められる不動産投資とは

自己資金1000万円を用意することで、どのような物件を購入できるのでしょうか。区分マンション・アパート経営や、一棟マンション・アパート経営など、自己資金1000万円で始められる不動産投資の手法を紹介します。

区分マンション・アパート経営

1つ目は、区分マンション・アパート経営です。区分マンション・アパート経営とは、建物まるごと購入するのではなく、1部屋ごとに購入する方法です。

地域にもよりますが、区分マンション・アパートは自己資金1000万円があれば、さまざまな候補から選択できます。資金に余裕があれば、複数の区分マンション・アパートを経営し、空室リスクの分散にもつながります。

一棟マンション・アパート経営

次に、一棟マンション・アパート経営です。前述した区分マンション・アパートとは異なり、一棟まるごと建物を購入し、不動産経営する方法です。

自己資金1000万円だと資金的に厳しい可能性もありますが、投資家の属性によっては、不動産投資用ローンと合わせて購入費用を準備できます。リスクが高い方法となりますが、収益性が高められるメリットがあります。

オーナーチェンジ物件による不動産投資

オーナーチェンジ物件とは、不動産の所有権のみを移転させることです。すでに入居者が住んでいる状態で物件を売買するので、入居者はそのままで、物件のオーナーのみが変わるという取引となります。

1000万円以下で購入可能なオーナーチェンジ物件もあるので、低予算で不動産投資を始められます。

海外不動産投資(カンボジア・フィリピン)

日本国内の物件だけでなく、海外の物件にも注目してみてください。東南アジアをはじめとする新興国は、経済成長とともに不動産価格が上昇しており、売却によるキャピタルゲインを期待できます。

とくに、カンボジアやフィリピンは、1000万円台で購入可能な物件も多くあります。

アジャイルスカイレジデンス(カンボジア)

アジャイルスカイレジデンス」は、首都プノンペンの一等地と呼ばれるボンケンコンエリアに位置する物件です。一等地にありながらも、物件価格は1000万円台中盤と低予算で購入できます。

項目内容
物件名
アジャイル スカイ レジデンス
所在地
プノンペン(一等地と呼ばれるボンケンコンエリア)
価格(諸経費込み)
1000万円台中盤
階数
44階
完成予定日
2022年12月
物件詳細ページ
https://ja.sekaiproperty.com/global/property-agileskyresidences

ビューアストン(カンボジア)

ビューアストン」は、首都プノンペンから3kmほど離れた新都市エリアに位置する物件です。38階建てのコンドミニアムで、アスコットグループホテルも入居する予定となっています。1000万円台での購入が可能です。

項目内容
物件名
ビューアストン
所在地
プノンペン新都心エリア(都心から約3km)
価格(諸経費込み)
1000万円台
階数
38階
完成予定日
2023年6月
物件詳細ページ
https://ja.sekaiproperty.com/global/property-vueaston

タイムスクエア(カンボジア)

タイムスクエア」は、アジャイルスカイレジデンスと同じ、一等地と呼ばれるボンケンコンエリアに位置する物件です。台湾系デベロッパーによる物件で、過去には完売した物件もあるほどの実績があります。1000万円台で購入可能、また月々10万円台〜の分割払いにも対応しています。

項目内容
物件名
タイムスクエア
所在地
プノンペン(一等地と呼ばれるボンケンコンエリア)
価格(諸経費込み)
1000万円台(月々10万円台~の分割可能)
階数
45階
完成予定日
2026年
物件詳細ページ
https://ja.sekaiproperty.com/global/property-timesquare

ラーセン(フィリピン)

ラーセン」は、フィリピンのマニラ首都圏に位置する物件です。世界的な大企業のオフィスが立ち並ぶビジネス街のマカティエリアにあることから、駐在員の賃貸需要が期待できます。ショッピングモールや日本料理店も多く、日本人にも住みやすいエリアです。物件価格は1000万円台、月々数万円台〜の分割払いが可能です。

項目内容
物件名
ラーセン
所在地
マニラ(マカティ)
価格(諸経費込み)
1000万円台(月々数万円台~の分割可能)
階数
20階
完成予定日
2025年
物件詳細ページ
https://ja.sekaiproperty.com/global/property-larsentower

自己資金1000万円で不動産投資を始める際の注意点

自己資金1000万円で不動産投資を始めるにあたって、注意点にも気をつけなければなりません。次の3つの注意点を把握したうえで、不動産投資を始めるようにしましょう。

物件選びに失敗すると損失が発生するリスクがある

不動産投資では、物件選びの失敗による損失リスクに注意する必要があります。たとえば、仮に賃貸需要が低く、空室が長期的に続いてしまった場合、キャッシュフローが悪化する危険性が高まります。

また、中古物件を購入した結果、多額の修繕費が発生し、利回りが大幅に低下するリスクも考えられます。限られた資金のなかで不動産を運用するためにも、損失が発生しないようにリスク管理を徹底しましょう。

リスクヘッジ向けの分散投資が難しくなってしまう

投資では「卵を一つのかごに盛るな」というフレーズが浸透しているとおり、分散投資によるリスクヘッジが求められます。しかし、自己資金1000万円を不動産投資に全額使用する場合、不動産投資以外でのリスクヘッジが困難となります。

仮に、不動産投資で損失が発生すると、ほかの運用先で収益を得られなくなり、損失額だけが膨らんでしまいます。資金的に可能であれば、1つの物件に依存して運用するのではなく、さまざまな物件を購入したり、不動産投資以外の商品を運用したりするなどし、リスク分散を図りましょう。

海外不動産投資はローンの借り入れが難しい

東南アジアを中心とした海外不動産は、国の経済成長とともに不動産価格の上昇が見込まれています。しかし、海外不動産を購入する際に、不動産投資用ローンの借入が難しい点に注意が必要です。

海外不動産購入向けに、不動産投資用ローンの借入が不可能となった場合、物件購入費用をすべて現金で支払うこととなります。とはいえ、カンボジアの「タイムスクエア」は月々10万円台〜、フィリピンの「ラーセン」は月々数万円台の分割払いに対応しているのでぜひチェックしてみてください。

自己資金1000万円で不動産投資を成功させるポイント

自己資金1000万円で不動産投資を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

投資目的や目標を明確にする

まず、投資目的や目標を明確にすることです。というのも、目的・目標が不明確なままだと、運用方法や物件選びを失敗し、想定していた収益を得られない可能性が高まるためです。

具体的には、「10年先にこれくらいの収益を狙いたい」、「賃貸収入で1年間に空室が出ないように運用したい」、「老後の生活費を稼ぎたい」といった目的・目標を設定します。また、不動産投資の成功に向けて、計画もしっかりと立てるようにしましょう。

不動産投資のシミュレーションを行う

2つ目の注意点は、不動産投資のシミュレーションの実施です。不動産投資におけるシミュレーションとは、借入額や金利に応じてローンの返済額や、毎月の収支・キャッシュフローなどを計算することです。

シミュレーションを実施することで、不動産投資のリスク対策を立てられやすくなるほか、利回りを算出できます。とくに、利回りに関しては、諸経費を計算に含んだ「実質利回り」を算出することで、将来的な収支の再現性を高められます。

不動産仲介会社に相談する

最後に、不動産仲介会社への相談も忘れないようにしましょう。不動産仲介会社は、豊富な物件数や、収益が出やすい物件の情報などを持っており、投資家の予算・ニーズに合わせて物件を紹介してくれます。

また、最近では、不動産投資に関するオンラインセミナーを実施している不動産仲介会社もあります。オンラインなので自宅から気軽に参加しやすいことや、セミナーでしか得られない情報もあるので、不動産の運用方法に悩まれている方は参加することも検討してみてください。

まとめ

不動産投資は自己資金1000万円でも始められる資産運用方法です。レバレッジ効果による効率的な運用や、幅広い物件のなかから収益性の高い物件を選ぶことで、不動産投資の成功を狙えます。

とくに、経済成長が著しい東南アジアの物件にも注目してみてください。不動産仲介会社にも積極的に相談し、自身に最適な運用方法や物件を探しましょう。