不動産投資に興味がある一方で、どのように始めればよいかわからない初心者の方も多いのではないでしょうか。複雑な手続きや、物件探し、ローンの審査など、不動産投資はやるべきことが多くあります。

そこで、今回の記事では不動産投資初心者の方向けに、不動産投資の始め方やメリット・デメリットを解説します。また、成功に向けてチェックしておきたいポイントをまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

不動産投資とは?

不動産投資とは、マンションやアパート、戸建て住宅などの物件を運用して収益を狙う資産運用方法です。長期的に安定した収益を狙いやすいことから、老後向けの生活資金や、今後のライフスタイルに向けた資産構築に適していると言われています

また、比較的手間がかかりにくい運用方法であるため、サラリーマンや公務員の副業にもおすすめです。近年では、日本国内の景気悪化が予測されているなかで、東南アジアをはじめとする海外不動産の注目度も高まっています。

リート(REIT)との違い

不動産投資を検討している方のなかには、「リート(REIT)」という言葉を見たことがある方も多いのではないでしょうか。リートとは「不動産投資信託」のことで、プロのファンドマネージャーが投資家の代わりに不動産を取得して収益を狙います。

つまり、不動産投資とリートの大きな違いは、前者が投資家自身が運用する、後者が投資家の代わりに投資ファンドが運用するという点です。また、一般的に不動産投資は住居用の物件が中心ですが、リートではショッピングモールやビルなど大型の物件を取り扱っている商品もあります。

初心者が一から不動産投資を始める手順

初心者の方が一から不動産投資を始めるにあたって、どのような手順を踏むのかを確認することが大切です。1〜5つの手順で不動産投資の流れをおおまかに紹介します。

1.不動産投資の勉強

不動産投資初心者の方は、不動産投資そのものの勉強から始めるようにしましょう。具体的には、不動産を購入する手順や、賃貸付け・管理方法、税金の種類など、基本的なことからしっかりと勉強することが大切です。

勉強が不十分な場合、悪質な不動産仲介会社から意図的に相場よりも高い価格で紹介されてしまったり、デメリットを隠したまま契約を進められたりする危険性があります。自分で勉強することはもちろんのこと、信頼性の高い企業が主催するセミナーへの参加も検討してみてください。

2.不動産仲介会社への相談

次に、不動産仲介会社への相談です。不動産仲介会社では、予算額や購入を希望する物件の種類などに応じて丁寧に物件を紹介してくれます。

また、不動産仲介会社が、どのエリアに精通しているのかを調べておくと物件探しをスムーズに進められます。なお、当社ではカンボジアやマレーシア、フィリピンといった東南アジアを中心に物件を扱っているため、当該エリアの物件をお探しの方は気軽にお問い合わせください。

3.不動産投資用物件の調査

不動産仲介会社で物件を紹介してもらったあとは、実際に物件を調査します。賃貸需要がどれくらいあるのか、キャピタルゲインを狙っている場合は将来的にいくらで売れる可能性があるのかなどを調べておきましょう。

とくに、物件が立地するエリアに詳しくない方は、イメージと違いがないかを確認するために、購入前に内覧することも検討しましょう。物件と最寄り駅の所要時間や、商業施設の有無、競合となり得る物件を調査しておくと安心です。

4.金融機関にてローン借入の審査

購入を希望する物件を決めたあとは、金融機関にてローン借入に関する審査を行います。基本的にローン借入の審査は、売主と不動産売買の合意が済んだときの「事前審査」と、次項で解説する売買契約手続きを終えたあとの「本審査」があります。

本審査については、審査結果が判明するまでに2週間〜1ヶ月の時間を要します。また、ローン借入の見直しが必要な場合は、本審査が始まるまでに金融機関と相談を行ってください。

5.契約手続きや管理会社の選定

不動産投資用ローンの事前審査後に、契約手続きを行います。売主とトラブルが発生しないように契約内容を確認したり、宅地建物取引士から契約に関する重要事項の説明を受けたりします。

最終的に契約内容に問題がなければ、契約書への署名・捺印と手付金を支払い、売買契約を交わします。また、無事に物件の取引が完了したあとに、物件を管理するための管理会社の選定も忘れないようにしましょう。

参考記事:不動産投資のやり方を一から解説!物件購入から確定申告までの手順は?

初心者が知っておきたい不動産投資のメリット

不動産投資にはどのようなメリットがあるのでしょうか。初心者の方でもわかりやすいように、4つのメリットを紹介します。

レバレッジ効果を活用して少額で始められる

1つ目のメリットは、レバレッジ効果を活用して少額で投資を始められることです。一般的に、不動産投資を始める場合、自己資金とは別に金融機関にて不動産投資用のローンを組みます。

物件価格に対するローンの割合は15〜30%ほどと言われており、5000万円の物件であれば750〜1500万円の自己資金があれば始められます。このように少ない資金で大きな金額の取引を行えるのがレバレッジ効果であり、不動産投資のメリットです。

※海外不動産の場合は不動産投資用ローンの借入が難しいので注意が必要です

不動産投資による節税効果を狙える

不動産投資は、家賃収入やキャピタルゲインといった収益を得られる以外にも節税効果を期待できます。たとえば、不動産には構造別に耐用年数が定められており、建物の取得費用を法定耐用年数に分割することで、経費として計上できます。

また、不動産所得が赤字となった場合、給与所得や事業所得などと損益通算し、所得税や住民税といった税金の軽減も可能です。とはいえ、節税対策につながる不動産投資ですが、赤字の状態が続くと金融機関からの評価が下がることもあるので注意が必要です。

不動産投資が生命保険の代わりになる

不動産投資は生命保険の代替にもなります。金融機関で不動産投資用ローンを組んだ際に、「団体信用生命保険」と呼ばれる生命保険の加入が推奨されます。

団体信用生命保険は、不動産投資用ローンを組んだ投資家が亡くなった場合、ローンの残額が保険で支払われるものです。また、残った不動産は被保険者の家族に引き継がれます。

インフレへのリスクヘッジにつながる

不動産投資は、インフレのリスクヘッジにも効果的です。マンションやアパート、戸建住宅といった不動産は「物」に分類されるので、物価が上昇したときに資産の目減りを防げます。

また、不動産価格の上昇だけでなく、家賃収入も増加します。とくに、不動産投資用ローンを借り入れている場合、お金の価値が下がることから、相対的に借金が目減りする形となります。

初心者が注意したい不動産投資のデメリット

不動産投資には多くのメリットがある一方で、デメリットにも注意しなければなりません。初心者の方はもちろんのこと、不動産投資経験者の方にとっても注意しておきたい3つのデメリットを紹介します。

流動性が低くすぐに売却しにくい

不動産は流動性が低く、すぐに売却しにくい資産であることに留意しましょう。たとえば、株式や投資信託といった金融商品の場合、証券会社を介してすぐに売却できます。

しかし、不動産の場合、売却先を見つけるのに労力がかかるほか、売却手続きにも時間を要します。一般的に、売却を検討した段階から、実際に売却が完了するまでに半年〜1年ほどの時間を見ておくようにしましょう。

ランニングコストが発生する

不動産投資では家賃収入を継続的に狙える一方で、物件を維持するためのランニングコストが発生します。具体的には、物件内の設備が故障したときに修繕費用が発生します。

また、固定資産税、都市計画税、その他税金がかかるので、ランニングコストを計算しながら不動産を運用しましょう。

景気悪化に伴い不動産価格の下落する可能性がある

不動産投資を始める方は、不動産価格は経済状況と関連性が高い点に注意しましょう。日本国内で社会問題となっている少子高齢化が進むことで、景気が悪化し、将来的に不動産価格が下落する恐れがあります。

つまり、不動産投資でキャピタルゲインを狙うためには、経済が成長している国での不動産投資も検討しましょう。たとえば、東南アジアのカンボジアは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021年の経済成長率は2.1%と一時的に落ち込んだものの、2022年には5.1%まで回復する予測が出ています(※1)。日本国外の経済状況もチェックしながら、投資先を選定することが大切です。

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これから不動産投資を始める初心者が成功するには?

これから不動産投資を始める初心者の方は、さまざまなリスクに注意しなければなりません。最後に、不動産投資の成功に向けて、どのように進めていけばよいのかを解説します。

悪質な不動産仲介会社からカモにされないようにする

はじめに、悪質な不動産仲介会社からカモにされないように注意が必要です。不動産仲介会社のなかには、知識が浅い初心者を狙って相場よりも高額な物件を紹介したり、リスクを説明しないまま購入を迫ってきたりします。

カモにされないように気をつけるためには、不動産仲介会社の実績や代表者のプロフィール、口コミなどを調べてください。また、複数の仲介会社に相談し、営業担当者のスピード感や態度などもしっかりと比較しましょう。

ブログや本などの失敗事例を参考にする

不動産投資は「投資」である以上、失敗が付き物です。そこで、失敗を防ぐためにも、ブログや本で不動産投資経験者がどのような失敗をしてきたのかをチェックしましょう。

とくに、不動産投資でよくある失敗に、空室リスクや家賃滞納リスク、利回りだけを判断して物件を購入してしまったなどの例が挙げられます。1つ1つの失敗例を参考にしながら、対策を準備することも不動産投資で欠かせません。

また、本やブログなどを参考にする際には、すべてを鵜呑みにしないように注意してください。あくまでも一個人としての投資家であり、アドバイスが正しいとは限りません。失敗するリスクも高まるので、気をつけながら参考にしましょう。

不動産仲介会社主催のセミナーに参加する

不動産投資を一から学びたいという方は、不動産仲介会社のセミナーにも参加してみてください。不動産投資で収入を得る方法や、物件の違い、収益が出やすい物件などをセミナーを介して勉強できます。

最近では、自宅で参加可能なオンラインセミナーを実施している仲介会社も多く、気軽に不動産投資を学べる環境があります。当社でも、海外不動産投資セミナーを開催し、担当者が一から海外不動産を丁寧に紹介します。

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海外の不動産も調べてみる

日本国内の景気後退が予測されるなかで、海外の不動産にも注目してみましょう。カンボジアやフィリピンなどでは、著しい経済発展に伴い、不動産需要の拡大が期待できます。

たとえば、フィリピン中央銀行によると、2022年第1四半期ベースで、コンドミニアムの価格は前年比で14.7%の伸びを記録しました(※2)。マニラ首都圏を中心に不動産開発も進んでおり、今後の価格上昇を狙えます。

まとめ

これから不動産投資を始めてみたい初心者の方は、勉強して知識を身につけたり、積極的に不動産仲介会社のセミナーに参加したりしましょう。実際に不動産投資を始める前に、メリットだけでなく、デメリットやリスクを知っておくことで、失敗を防ぎながら運用できる可能性を高められます。

また、国内の不動産に不安がある方は、海外不動産も検討してみてください。当社では、経済発展が続く東南アジアの物件の紹介や、オンラインセミナーを開催しています。専門の担当者が丁寧に説明しているので、ぜひ気軽にお問い合わせください。

※1:JETRO「需要拡大などを背景に景況感は大幅なプラスに

※2:フィリピン中央銀行「Residential Real Estate Prices Continue to Rise in Q1 2022