不動産投資は、サラリーマンや公務員の副業としても注目されています。しかし、不動産投資を始めたいけれど、物件購入から実際に利益を獲得するまでのやり方が分からないという方もいるのではないでしょうか。
難しそうに見える不動産投資ですが、一度やり方を覚えてしまえば、安定した収入を期待できます。本記事では、不動産投資のやり方・始め方を10のステップに分けて紹介しているので、今後の参考にご活用ください。
不動産投資とは?
不動産投資とは、マンションやアパート、戸建住宅などの物件を購入して、利益を得る資産運用方法です。主に、「家賃収入(インカムゲイン)」、「売却益(キャピタルゲイン)」の2つの方法で利益獲得を狙います。
最近では、経済発展が著しい東南アジアの不動産投資も注目されており、一部の国を除いて日本人でも現地の不動産を購入できます。将来的に、経済発展に伴う不動産価格上昇が見込まれていることから、不動産投資で儲けたい方を中心に東南アジア不動産の買い付けが行われています。
不動産投資の種類
不動産投資と言っても、物件タイプごとにさまざまな種類があります。各物件タイプのメリット・デメリットを見ながら、特徴を把握しておきましょう。
物件タイプ | メリット | デメリット |
---|---|---|
一棟マンション・アパート | ・大きな利益を狙いやすい | ・空室リスクが存在する ・高額な購入費用が必要 |
区分マンション・アパート | ・少ない資金で始められる ・好立地の物件が手に入りやすい | ・空室になると収入が途絶える |
戸建住宅 | ・ファミリー層の需要が高い ・入居期間が比較的長い | ・リフォームに費用がかかる |
海外コンドミニアム(東南アジア) | ・東南アジアを中心に利回りが高い ・経済成長による物件価格の上昇 ・日本よりも物件価格が安い(1000万円台〜購入可能) | ・現地の不動産情報を得られにくい ・計画が中止になることがある ・不動産投資ローンの借入が難しい |
とくに、東南アジアの不動産は、日本国内の不動産よりも比較的安く、カンボジアの首都プノンペンには1000万円台で購入可能な物件もあります。また、カンボジアやフィリピン、マレーシアなどを中心に経済発展が加速しており、今後の不動産価格上昇にも期待できます。
一方で、東南アジア諸国は各国で言語が異なるほか、現地の情報を入手しにくいのがデメリットです。当社は、マレーシアとカンボジアに現地法人を設置しており、正確な情報を素早く提供できます。セカイプロパティだけでしか手に入らない「海外不動産ガイド」には、海外不動産の魅力や、各国の不動産情報をご紹介しています。
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不動産投資のやり方・始め方
不動産投資のやり方・始め方を10のステップで紹介します。不動産情報の収集から、確定申告までのステップを参考にしてみてください。
ステップ1.不動産の情報収集
まず、不動産の情報収集から始めます。冒頭で解説したような不動産の種類や、不動産投資での儲け方、不動産の管理・運用方法などを確認しましょう。
ただし、不動産の情報を収集する際には、信頼性の高い媒体・メディアを使うようにしてください。インターネット上には嘘の情報も書かれていることが多く、不動産投資に失敗する原因にもなりかねません。
ステップ2.不動産仲介会社の選定
次に、不動産仲介会社の選定です。不動産売買に欠かせない存在であり、気になる物件が見つかったあとに仲介会社を通して購入します。
また、不動産価格が上昇しやすいエリアや賃貸需要が高いエリアなど、不動産投資に有益な情報を聞き出すことも可能です。一方で、悪質な不動産仲介会社も多く、相場よりも高額な物件を紹介してきたり、カモにされたりすることなどがあるので慎重に選ぶようにしましょう。
ステップ3.物件の内覧・現地視察
3つ目のステップは、気になる物件の内覧や現地視察を行います。もちろん、内見しなくても不動産を購入することは可能ですが、「瑕疵がないか」、「物件周辺の環境」などを確認するためにも、物件の内見を推奨します。余裕があれば、最寄り駅から物件までのルートや、周辺の商業施設へのアクセスも確認しておくと安心です。
ステップ4.物件買付の申込み
不動産の購入を決めたあとは、買付の申込みを行います。売主に物件を購入したい意思を示すもので、以下の情報を書類に記載します。
・申込日
・物件情報
・買主に関する情報
・買付希望価格
・支払い方法
・売買契約日
・手付金の金額
・住宅ローンの利用有無と借入予定額
・引渡し日
ステップ5.頭金の用意と不動産投資用ローンの申請
売主と不動産売買の合意が済み次第、物件購入に必要な頭金を用意します。金融機関で不動産投資用ローンを借り入れる方は、このタイミングで申請(事前審査)も行います。
金融機関ごとに異なりますが、以下の書類を準備しましょう。
・物件概要書
・レントロール
・売買契約書
・重要事項説明書
・登記簿謄本
・公図
・建築確認済証
・本人確認書類(身分証明書、印鑑登録証明書、住民票、健康保険証)
・所得を証明するもの
・勤務先の会社概要、職歴書
・納税証明書
・資格等証明書
・賃貸借契約書
・支払通帳、既存ローンの返済予定表
・団体信用生命保険申込兼告知書
・実印、印鑑登録証明書
ステップ6.売買契約の手続き
不動産投資用ローンの申請が完了したあとは、物件の売買契約に移ります。このとき、宅地建物取引士から重要事項の説明を受けるほか、購入後に売主とトラブルが出ないように契約内容を確認し直しましょう。
内容に誤りがなければ、契約書に署名・捺印を行い、手付金を支払った後、正式な売買契約を交わします。なお、STEP5で解説した不動産投資用ローンの審査に通らなかった場合に備えて、「融資特約」と呼ばれる売買契約をキャンセルできる条件の取り付けを忘れないようにしてください。
ステップ7.不動産投資用ローンの本審査
次に、不動産投資用ローンの本審査です。ステップ5の事前審査を受けたうえで、本審査に通過しなければなりません。
一般的に、本審査の期間は、2週間〜1ヶ月と言われています。なお、融資の内容に見直しが必要な場合、本審査が始まる前に金融機関と相談を行うようにしましょう。
ステップ8.物件の引き渡し
無事に本審査に通過したあとは、物件の引き渡しが行われます。不動産投資用ローンを実行するため、基本的には金融機関にて物件が引き渡されます。
また、登記手続き、融資の実行、決済金処理などを進めます。最後に、売主から、物件の鍵や、物件に関する書類を受け取り、購入自体は完了です。
ステップ9.不動産の管理・運用
不動産購入後、物件の管理・運用方法を選択します。主に、3つの管理方法があり、自身の状況や予算等に応じて選ぶようにしましょう。
・オーナー自らが管理
・サブリース契約による管理
・管理会社への外部委託
オーナー自らが管理するメリットは、外部に委託する手数料がかからない点がメリットです。ただし、時間や手間を要するので、副業として不動産投資を行う際には、本業に支障が出ないように注意が必要です。
サブリース契約とは、管理会社がオーナーから物件を借り上げて、入居者に貸し出す管理方法です。自身で物件を運用しなくても、家賃収入を得ることができます。しかし、家賃収入から手数料が引かれてしまうことや、オーナー側で入居者を選べない点に気をつけましょう。
管理会社への外部委託は、サブリース契約と異なり、オーナーから物件を借り上げるのではなく、管理のみを担当します。トラブル発生時や、入居者からのクレーム対応などを代わりに行ってくれるので、副業で不動産投資を始めたい方におすすめです。
ステップ10.自身で確定申告を行う
最後に、不動産投資の所得に関して、確定申告を行わなければなりません。サラリーマンや公務員の方であれば、本業の所得とは別に、年間20万円以上の不動産所得が発生している際に確定申告が必須です。
なお、不動産所得に関する確定申告を行うときに、源泉徴収票、不動産売買契約書、譲渡対価証明書、売渡精算書、賃貸契約書、家賃送金明細書といった書類を準備します。確定申告前に慌てないように、余裕を持って書類を集めておきましょう。
不動産投資を始めるメリット
不動産投資のやり方について10のステップを紹介しましたが、そもそも不動産投資にはどのようなメリットがあるのでしょうか。メリットを参考にしながら、不動産投資を始めるきっかけにしてみましょう。
安定した収入源が期待できる
不動産投資を始めるメリットは、安定した収入源を確保しやすいことです。入居者さえ見つかれば、毎月一定額の家賃収入が不労所得という形で得られます。
とくに、定年退職を迎え、本業の収入がなくなってしまった方の新たな収入源にも活かせます。年金受給問題が世間的にも取り上げられるなかで、老後の生活資金を確保できます。
若いうちから資産を築ける
さまざまな資産運用方法があるなかで、不動産投資は若いうちから資産を築ける方法です。一般的な金融投資は元手となる十分な資金が必要である一方で、不動産投資であれば金融機関から不動産投資用ローンを借り入れれば、少ない資金で始められます。
また、不動産価格は、数年、数十年といった期間を経て上昇する可能性があり、若く始めるほど資産を築きやすいのがメリットです。
資産運用初心者でも少額で始められる
上記でも解説したとおり、不動産投資は少額の頭金で始められる資産運用方法です。金融機関における審査結果にもよりますが、通常、不動産価格の1〜3割ほどの頭金で購入できると言われています。
たとえば、3000万円の物件だと、頭金が300〜900万円ほどあれば、残りは不動産投資用ローンで購入する計算です。現時点での収入や、これまでのローンの返済状況といった審査基準をクリアする必要がありますが、初心者でも少額の資金で始められるのが不動産投資の魅力です。
不動産投資で注意したいデメリット
不動産投資を始める際には、メリットだけでなく、デメリットにも注意が必要です。どのようなデメリットが存在するのかを踏まえたうえで、取り掛かるようにしましょう。
空室リスクや賃貸需要リスクなどが存在する
さまざまなリスクが存在するなかで、空室リスクと賃貸需要リスクには注意しましょう。毎月家賃収入を得られる不動産投資ですが、前提となる入居者がいる状態を維持しなければなりません。
賃貸需要が低いエリアの物件を購入してしまうと、空室が続き、キャッシュフローにも大きな悪影響を及ぼす可能性があります。勢いで物件を購入するのではなく、各エリアにおける賃貸需要や、競合の物件を分析するようにします。
悪質な不動産営業からカモられてしまう危険
次に、悪質な不動産仲介会社の営業担当者にカモられてしまう危険性があることです。相場よりも高額な物件を紹介してきたり、売れ残りの物件を強引な形で購入を勧めたりしてくる悪質な仲介会社があります。
とくに、不動産投資に関する知識が浅い相手に対して、上記のような勧誘を行うケースが見られます。もちろん、初心者でも始められる不動産投資ですが、営業担当の発言を鵜呑みにするのではなく、自分自身でも調べながら行うようにしましょう。
日本国内の不動産価格が下落する可能性がある
日本国内の不動産価格は、少子高齢化などに伴う景気悪化により今後下落する恐れがあります。キャピタルゲインを狙って不動産を売却しようとしても、購入時よりも価格が下がっている可能性もゼロではありません。
不動産売却によるキャピタルゲインを狙う方は、不動産価格が上昇する見込みの高いエリアを探すことが重要となります。経済発展を遂げている新興国を含めて、海外の不動産も調べるようにしましょう。
不動産投資成功に向けたやり方のポイント
多種多様なデメリットも存在する不動産投資ですが、成功に向けてどのようなポイントを押さえておくべきなのでしょうか。不動産投資を成功させるためにも、3つのポイントを把握しましょう。
他人の失敗事例を参考にしてみる
1つ目のポイントは、過去の失敗事例を参考にして不動産投資を行うことです。以下のとおり、不動産投資でよくある失敗事例を踏まえておきましょう。
・賃貸需要が低いエリアの物件を購入してしまった
・中古物件購入後に修繕が必要となった
・不動産価格や家賃下落に伴い収益が悪化した
・悪質な仲介会社に勧誘された
よくある失敗事例を押さえておくことで、不動産投資を始める前に対策を講じられます。たとえば、「賃貸需要が低いエリアの物件を購入してしまった」という失敗に対しては、「各エリアの賃貸需要を調査し、入居者が集まりやすい物件を探す」ことで失敗を防ぎやすくなります。それぞれの失敗事例に対して、どのようなアクションを取るかが不動産投資成功に欠かせないポイントです。
海外不動産への投資を検討する
次に、海外不動産の購入を検討することです。すでに解説したとおり、日本国内の不動産価格は、少子高齢化による景気後退に伴い、将来的に下落する恐れがあります。
そこで、経済発展が著しい東南アジアの不動産投資も選択肢に入れることで、成功につながる可能性を高められます。たとえば、カンボジアでは、首都プノンペンにおける主要エリアの地価が、2019年の1年間だけで約12%上昇しました(※1)。
また、フィリピン不動産価格の指標である「住宅用不動産価格指数」によると、2022年第1四半期において前年比5.6%上昇する結果となりました(※2)。
このように、貧困のイメージが付いている東南アジアの不動産価格が、経済発展とともに上昇しています。物件売却によるキャピタルゲインを狙いたい場合には、東南アジアの不動産投資も選択に入れてみてください。
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・海外不動産のメリットデメリットを詳しくご紹介!|海外不動産購入ガイド
・【東南アジア】ビザ取得条件や費用を比較 | 移住人気4ヵ国比較ガイド
豊富な実績を持つ不動産仲介会社を選ぶ
不動産仲介会社を選ぶときに、実績を確認することが大切です。不動産仲介会社としてサービスを提供している年数や、どれくらいの物件数を扱っているのかがポイントとなります。
とくに、海外の不動産情報は入手が難しいことから、現地に法人を設置しているかも確かめるようにしてください。現地法人を設置している仲介会社であれば、現地における最新の不動産情報を得られるほか、実際に物件を見にいくときにアテンドを依頼することも可能です。
まとめ
不動産投資を始める際には、やり方や始め方を把握しましょう。難しそうに思える不動産投資ですが、本記事で紹介した10のステップを押さえることでスムーズに進められます。
また、不動産投資の成功に向けて、リスクに注意することや、海外不動産の購入も検討してみてください。当社は、カンボジアとマレーシアに現地不動産を設置し、お客様に最新の不動産情報を紹介しています。また、定期的に無料のオンラインセミナーを開催しているほか、現地で物件視察ツアーを実施しています。
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※1:CBRE社「Phnom Penh, Q4 2019」
※2:フィリピン中央銀行「Residential Real Estate Prices Continue to Rise in Q1 2022」