アジアにおいて急激な経済成長を続けるベトナム。2015年には不動産法が改正され、外国人所有権が解禁となりました。日本はもちろん、周辺のアジア諸国と比べても物件価格の安さが魅力です。さらなる経済発展、人口増加に伴い件価格の上昇が見込まれる今、外国人投資家から大きな注目を集めるベトナム不動産市場。今回は外国人が購入可能な不動産の種類についてご案内します。

ベトナムの不動産は大きく分けて、「コンドミニアム」「アパートメント(サービスアパートメント、ローカルアパートメント)」「戸建て(ヴィラ、一軒家)」の3種類に分類できます。物件の価格帯や立地等によってグレードも様々ですが、それぞれの物件の魅力や懸念点などを説明します。

1.コンドミニアム/共有施設が充実の大規模分譲マンションタイプ

日本の大規模分譲マンションに相当する物件です。購入価格帯や居住人数に合わせて、最適な間取りや内装、眺望など多彩な物件から選択が可能。区分所有となり、部屋ごとにオーナーが異なるため、内装や家具・家電などの設備が様々です。

1-2 プールにスーパー、コンシェルジュと至れり尽くせりのベトナムライフ

特長の一つは、プールやフィットネスジム、ゲストルーム、キッズルームなど、住民専用の共用施設が充実している点。さらに大規模な物件になると、コンドミニアムのエリア内にショッピングモールやスーパーマーケット、コンビニ、レストラン、託児所などが併設されていることもあります。

またコンシェルジュサービスや警備員によるセキュリティサービスも、海外移住者にとっては嬉しいポイント。エリア内で生活のほとんどをまかなえますし、敷地も広く安心して過ごせるので、ファミリーに最適な物件として人気を集めています。

2.サービスアパートメント/各種サービス込みの中小規模物件

コンドミニアムより多少規模が小さくなりますが、光熱費や掃除、洗濯、リネン交換などのサービスが家賃に含まれている物件です。中にはプールやジムが併設されたサービスアパートメントもあります。各種サービスが付いていて便利なので、初めてベトナムに赴任するビジネスパーソンや共働きの家庭に人気があります。

1棟全体を法人オーナーが所有しているので、管理面も安心。アパート専任の管理スタッフがいるので、トラブルの際も比較的スピーディーに解決してくれます。ただコンドミニアムに比べて、買い物や食事に不便な立地の物件もあるので、その場合にはバイクや自動車などで身軽に移動できる方に向いていると言えます。

2-1 よりリアルなベトナムライフを満喫するならローカルアパートメント

アパートメントには、地元のベトナム人が多く住む「ローカルアパートメント」もあります。基本的にサービス等は付いておらず、コンドミニアムやサービスアパートメントに比べて家賃が安い点が一番の魅力。そしてベトナム人が多く暮らしているので、リアルなベトナムライフを満喫したい方にはオススメです。

コンドミニアムと同じく区分所有となり、個人オーナーがベトナム人であることが多いので、契約やトラブルの際などベトナム語でのコミュニケーションが必要となるのが難点かもしれません。ベトナム語が得意、通訳を頼める知人がいるなどの場合には、候補の一つに加えても良いでしょう。

3.戸建て /ライフスタイルに合わせて選べるヴィラor一軒家

庭やプールの付いたヴィラタイプと、一般的な戸建てがあります。明確な線引きは難しいですが、値段の違い、門や壁などによる隣家との境の有り無しなどで判断できるでしょう。戸建て物件は価格帯の幅が広いので、多くの選択肢の中からベストな物件を見つける楽しさも味わえます。

いずれにしてもセキュリティ面ではコンドミニアム・アパートメントよりも不安が残るので、警備員・ガードマンなどを個別に雇う方も多いようです。また害虫なども部屋に発生しやすいので、定期的な害虫駆除費用なども予算に組み込む必要があります。

3-1 充実の共有施設とセキュリティ、広さを兼ね備えた大規模開発物件も

一軒ごとの戸建てではなく、大規模開発の戸建てプロジェクトもあります。このような物件は、コンドミニアムのように敷地内にジムやサウナ、常駐警備員、市内へのシャトルバスなどが用意されていることも。セキュリティと便利さを兼ね備えた周辺環境と、戸建ての広さの両方を手に入れたい方には大規模開発の戸建てがオススメです。

まとめ

ベトナム不動産と言っても、物件価格からサービス内容、住み方まで多種多様なことが分かります。不動産を購入して自身が海外移住をして住むのか、賃貸物件として人に人に貸すのか、それによってベストな物件が異なるでしょう。ライフスタイルや購入計画に基づいて、最大限にメリットを享受できる物件を選ぶことが重要です。

 ベトナムの物件一覧