世界的に人気のリゾート地・ハワイ。アメリカ合衆国の州のひとつで、8つの島(※)から構成されています。自然が豊かで、年間を通して気候も良いハワイは、観光地としても移住先としても人々を引き付けてやみません。不動産を購入したい方からも人気があります。では、ハワイの不動産価格の相場はどのくらいでしょうか。また、今後はどのように変動していくのかを解説します。

1 ハワイの人気エリアを紹介 

全部で8つの島があるハワイ。実は、その全てに入れるわけではありません。日本人が入ることができ、特に人気の高いオアフ島、ハワイ島、カウアイ島、マウイ島の4つの特徴を紹介していきます。

1-1 オアフ島

ハワイで最も人気のある島がオアフ島です。ハワイ最大のダニエル・K・イノウエ空港や、首都ホノルル、ワイキキビーチなどを有し、美しい自然やビーチはもちろん、カフェやレストラン、ショッピング、レジャーなどのスポットも豊富です。治安もよく、病院などの生活インフラが充実していることもあり、ハワイの人口の70%が住んでいます。

オアフ島には、リーズナブルなコンドミニアム(分譲型マンション)から、超高級の住宅までさまざまな物件があるため、希望の物件を探しやすいでしょう。お勧めはハワイカイ。多くのエリアが海に面しており、住宅にはボート乗り場も備えていることが多く、海の近くで暮らしたい方には最適です。

1-2 ハワイ島

ハワイで最も面積が広いのがハワイ島です。島は2つに分かれ、それぞれに国際空港を有しているため、観光客も足を運びやすいのが特徴です。有名な観光スポットとして、キラウエア火山という活火山があり、溶岩が流れる様子を見ることができます。

そんなハワイ島で、特に人気が高いのはワイコロア・リゾート・エリア。大きなショッピングモールが2つもあり、生活の利便性が非常に高いです。高級なリゾートエリアでありながら、手ごろな価格で購入できるコンドミニアムが多く、不動産購入のハードルは比較的低めです。

1-3 カウアイ島

カウアイ島の魅力は何と言っても豊かな大自然です。海でサーフィンやスキューバダイビングなどのマリンレジャーを楽しむことはもちろん、マウンテンチュービング(川下り)をしたり、ジップライン(木々の間に張ったワイヤーを滑車で下りるレジャー)をしたりと、アウトドア好きにはたまらない場所です。ハワイのなかでも、特に自然を満喫できるエリアの一つです。

1-4 マウイ島

ハワイのなかで2番目に広い面積のマウイ島。人口の多さもオアフ島に次いで2番目です。魅力はやはり豊富な自然で、サンゴ礁を間近で見たり、熱帯雨林でマイナスイオンを浴びたりと、非日常を味わうことができます。最大の見どころは、最も高い山であるハレアカラ火山から見渡す眺望や太陽です。

2 ハワイで不動産価格に影響する条件

日本では、道路に面している面積の広さなどで不動産の価格が変わりますが、ハワイの場合は異なります。知っておいて損はないので、ぜひ覚えていただければと思います。

2-1 海に近い

南国リゾートという場所柄、やはり海に対するニーズは多くあります。それは不動産価格にも反映されており、「海が見える」「海に近い」という物件は価格が高くなります。仮に海から遠くても、高層階の物件で海が見える場合は、高い価格がつく傾向があります。

2-2 眺めがいい

海が見える以外に、部屋からの眺めがいいことも不動産価値につながります。代表的なのがオアフ島のダイアモンドヘッドで、ここが見えることは、物件のセールスポイントとして使われるほどです。ほかには、南国の雰囲気を感じられるヤシの木や、ヨットの船着き場などが見えると人気になります。

一方、購入時は眺めがよくても、再開発で大きな建物ができるなどして、眺望が悪くなってしまった場合は、価格の下落に影響してしまうので注意が必要です。

2-3 アクセスが便利

アクセスが便利であればあるほど、不動産の価値が高くなります。街の中心部や駅のそばの物件は、日本と同じくニーズが高い傾向があります。ハワイでは「バケーションレンタル」と言って、観光客などに短期間、不動産を貸すことができます。その際もやはり、アクセスが良いと人気につながります。

3 ハワイの不動産価格の推移

人気リゾートエリアであるハワイは、不動産価格が安定しています。2001年の同時多発テロや、2008年のリーマンショックでも、さして影響を受けませんでした。むしろ、不動産価格は上昇傾向にあります。詳しく見ていきましょう。

3-1 物件数も価格も上向きのハワイの不動産

ハワイの不動産がいかに人気かは、ほかのエリアと比較すると明確です。不動産価格はカリフォルニアの約1.7倍、メキシコの約7倍となっています。では、ハワイで最も人気のオアフ島はどうでしょうか。2014年~2016年の間に、同エリアの不動産価格の中央値は、675,000ドルから735,000ドルに上昇しています。平均値も同様に、855,043ドルから891,332ドルへと上がっています。

それでも、ハワイで不動産を購入したい方は増え続けています。需要の増加に伴い、物件の件数も増え続けています。2000年~2010年にかけて、物件数はハワイカイで12.1%、エワエリアは実に44.6%も増加しているのです。

3-2 増加するコンドミニアム

ハワイの不動産で、特に人気が高まっているのがコンドミニアムです。販売件数は、2008年には9,971件でしたが、2016年には11,595件にまで増加しました。上記期間で、平均価格は131,000ドルも上昇しています。

理由として、土地の再開発に伴い、コンドミニアム自体が増えたことが一つ。また観光客向けに、バケーションレンタルを行うために、コンドミニアムを購入する人が多くなったことも大きな理由です。バケーションレンタルとして貸し出すことで、オーナーはインカムゲイン(定期収入)が得られます。さらに売却の際は、キャピタルゲイン(売却収入)が入ってきます。観光地として人気の高いハワイにおいて、コンドミニアムを保有すると、効率的に収益を得られるのです。

4 ハワイで不動産購入する際に注意すべきポイント

ではハワイで不動産を購入しようと思ったとき、どのような点に注意すればよいのでしょうか。大きくは2つのポイントがあります。

4-1 ハワイの不動産の市況

ハワイの不動産の価格はどのように推移しているのか、エリア別にこれまでの価格の推移を見ることで、今後の予想が立てやすくなります。データはハワイ州の観光省庁で確認できます。すべて英語になりますが、不動産購入の際には必ず確認しておきたい資料なので、英語力に自信がない方は、翻訳家に依頼する、精度の高い翻訳ツールを使うなどして、ぜひ見ておいてください。

ハワイ州の観光省庁:http://dbedt.hawaii.gov/economic/databook/

4-2 為替レート

今は円高か円安か、今後はどうなっていくか、も不動産購入の重要な指針になります。なぜなら円高になれば、海外で不動産購入をする際に有利だからです。

具体的な例を出しましょう。1ドル=120円のときに、500,000ドルの物件を購入すると、6000万円が必要です。ただし、1ドル80円のときであれば、4000万円となります。この差がどれだけ大きいか、説明するまでもありませんよね。

みずほ銀行や三菱UFJ銀行、Yahoo!ファイナンスなどで、専門家が為替の予想を発表していますので、ぜひ参考にしてみてください。

5 まとめ

海外で不動産購入をしようとすると、価格の変動が大きなリスクになります。しかし世界中から観光客が訪れるハワイにおいて、不動産は安定した価格で推移しています。この先も上昇していくことでしょう。ハワイは海外不動産購入の初心者にも、非常にお勧めのエリアなのです。

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