「海外で仕事をしながら生活したい」あるいは、「老後は海外でのんびり暮らしたい」人が増えているなか、移住するために必要な手続きや準備についての情報が少ないことに不安を感じている方が多くいます。そこで今回は、これだけは準備・確認しておきたい海外移住に向けた準備リストをご紹介します。移住に必要な手続きや保険に関する情報など、素敵な海外移住生活を実現するために、事前チェックの参考にしてみてください。

1 渡航3カ月前までにやっておくべきこと

ここでは、渡航3カ月前までに準備・手続きしておくことをご紹介します。出発が近づくにつれてあれもこれもと、やらなければいけない事が出てくるので、出来る事から早めに手をつけること
を意識して準備しましょう。

1-2 移住申請に向けた公的書類の取得

移住の申請を行うために、戸籍謄本や卒業証明、確定申告など、身元や学歴、資産・収入といった個人を証明する公的書類を取得する必要があります。取得自体は、そこまで時間はかかりませんが、書類の翻訳および認証が必要なことがほとんどのため、翻訳された文書を用意するのに時間がかかることを覚えておきましょう。

1-3 パスポートの確認

パスポートの有効期限を改めて確認しましょう。国によっては、不法滞在を防ぐために、一定期間の残存有効期間が必要な国もあるため、移住先の国に合わせて有効期限のチェックは必ず行ってください。

1-4 ビザの申請

留学、就労、永住、長期滞在、起業といった目的に応じて、取得するビザが異なります。自分の目的に合ったビザがどれになるかを確認しましょう。ビザの発給条件など、取得に際しての手続きや準備は、頻繁に変わることがあるので最新の情報に基づいて手続きを行ってください。

1-5 航空券の購入

移住先が決まったら、出来るだけ早く航空券を予約・購入するようにしましょう。例えば、アメリカにフィアンセビザで移住する場合などは、ビザが降りなければ購入できないことはありますが、渡航できる状態を整えるためにも早期に航空券を確保するようにしてください。

1-6 クレジットカードの確認

移住先で有効なクレジットカードについて調べておきましょう。クレジットカードは、支払いだけでなくATMのキャッシングにも使えるため、突然お金が必要となった時にも役立ちます。特に、
海外保険が付帯しているカードを持っておくと安心です。また、デビットカードを作成しておくと、移住先での生活に便利です。デビットカードは、海外で使用した金額を即座に指定口座から
引き落とせるカードのこと。こちらもキャッシュカードと同様、現地にあるATMから現金を引き出せます。

1-7 現地通貨の準備

移住先の現地通貨をきちんと準備しておきましょう。方法としては、「現地の金融機関で両替する」「現地のATMで現金を引き出す」「EFTPOSを利用する」「日本国内の銀行または両替機間を利用する」「FXを利用した外貨両替」などいくつかありますので、手数料や掛かる手間・時間などを比較して選択しましょう。

1-8 国際免許証の取得

移住先で車を使う生活を想定している方は、早めに対応してください。海外移住後、免許が取得できるなら問題ありませんが、移住先ですぐの免許取得が難しい場合は、日本にいる間に国際免許を取得しておきましょう。また、国際免許を取得する必要のない方も渡航前に免許更新を済ませておくと安心です。

2 渡航3カ月前~当日までの準備について

いよいよ渡航が近づいてきました。ここからは、現在の日本での暮らしを整理して、現地で生活するための準備を進めていきます。予防接種や保険など、海外で安心・安全に暮らすためにやるべきこともありますので、漏れの内容気をつけて確認・準備していきましょう。

2-1 予防接種

移住する国によって、予防接種の内容は異なりますので、事前に調べた上で適切な予防接種を受けるようにしてください。なお、ワクチン投与から、一定期間は他のワクチンを投与できないなどの制約や、予防接種の記録を受け取るのに、一定の期間が必要なため、出来るだけ早めに予防接種を受けることをお勧めします。

2-2 海外医療保険の加入

移住先の国で公的医療保険に入れるのであれば、入った方が良いです。不安な方は、日本の保険会社で海外保険に加入することもできます。日本の保険会社で海外保険に加入すれば、国によって現地の日系の病院で日本語による診察を受けることもできますので、ぜひ検討してみてください。

2-3 海外転出届の提出

渡航2週間前ぐらいを目途に、住民票を取り除くための海外転出届を提出しましょう。また、クレジットカードの手続きや、海外で必要になった時のために住民票は複数用意しておくと安心です。海外転出届については、各役所のホームページで確認できます。

2-4 移住先への荷物の郵送

大手引っ越し業者の国際宅配便や、郵便局の国際郵便など、料金やサービス内容を確認の上、相見積もりを取ってから依頼すると安心です。国際便は、航空便と船便があります。費用や日数は大きく異なりますので注意してください。また、この時に海外に送る物と処分する物を明確にしておくとスムーズに準備を進められます。

2-5 不用品の処分

家電や家具を処分する際は、自治体に回収してもらう必要があります。リサイクルショップやインターネット上で販売するなら問題ありませんが、処分を検討している方は、自治体のホームページから処分の仕方を調べておきましょう。

2-6 携帯電話・インターネットの解約

国内キャリアの携帯電話やインターネットプロバイダは、渡航前に解約しておきましょう。インターネット解約に際して、ルーターやモデムの返却を求められることがあるので、事前に解約方法を確認しておくと安心です。携帯電話に関しては、数年以内に帰国予定の方は、月額数百円で番号保留サービスを利用する選択もあります。

2-7 車の売却

現在、車を所有している方は、渡航前に売却するなり譲渡・廃車するなりして、きちんと処理しておきましょう。売却する際は、印鑑証明書や自動車税の納税証明書など必要書類を用意したり、名義変更などいくつか手続きが必要になりますので、早めの対応を心掛けましょう。

まとめ

主に、半年前までと3カ月前~渡航当日までにやっておきたいことをまとめました。ここで記載した以外にも、スーツケースに荷物をまとめたり、国内の引っ越しと同様に賃貸の退去に関する手続きなど、細かいことが沢山あります。移住を決めた時点で情報収集から早く動くことを心掛けましょう。安心で楽しい海外生活は、すべて事前準備にかかっています。