居住満足度が高く、住みやすい国として知られるニュージーランド。ドイツ銀行が毎年実施する「世界の住みやすい街」ランキングでは、首都ウェリントンが2017年と2018年の2年連続でトップに輝きました。そんなニュージーランドには、一体どんな魅力があるのでしょうか。本記事では、「旅行先としてのニュージーランド」だけではなく、「移住先としてのニュージーランド」という観点も含めて、この国の魅力を深掘りします。

ニュージーランドってどんな国?位置は?直行便はある?

最初に、ニュージーランドについて簡単にご紹介します。ニュージーランドは、南半球にある島国で、大きさは日本の約4分の3程度。人口は約495万人と日本の半分以下で、約75%がヨーロッパ系。原住民であるマオリ族が15%を占めます。位置はオーストラリアの南東2,000km先。日本から行く場合、大阪と東京から北島の「オークランド国際空港」に直行便が出ています。飛行時間は約10~11時間。時差は3~4時間で、ニュージーランドの方が進んでいます。

そんなニュージーランド移住をおすすめする10の理由、さっそくご紹介しましょう!

ニュージーランド移住をおすすめする「10の理由」

1 治安がよく安心―世界平和度指数ランキングで第2位

移住を考えた際、気になるのが「治安」でしょう。ニュージーランドの治安は?というと、「とても安全な国」だと言えます。それを裏付ける数字として、イギリスのエコノミスト紙が毎年発表する「世界平和度指数ランキング2019」では、アイスランドに次いで世界第2位。日本は9位なので、実は日本よりも平和度が高い国でもあるのです。日本と同じ島国なので、領土の取り合いもありませんし、難民が大量に流入することもありません。そういう点から見ても、ニュージーランドは非常に治安がよい国。安心して暮らせます。

2 公用語が英語―英語さえマスターすれば生活に不便なし!

移住を検討した時、不安になるのが「言葉の壁」。まったく馴染みのない言語が公用語だと、「移住は厳しいかも…」とためらってしまいます。その点、ニュージーランドは公用語が英語なので安心です。国旗を見ても分かる通り、イギリス連邦に属する国。イギリス人がたくさん入植したことから、英語が使われるようになりました。ニュージーランド独特の「訛り」は多少あるようですが、聞きなれてしまえば大丈夫との声も。この国では、英語さえマスターすれば、コミュニケーションに不便はありません。

 3 日本人が多い―日本人が「世界で15番目」に多い国

外務省が発表する「海外在留邦人数調査統計 2019版」によると、ニュージーランドは世界で15番目に日本人の多い国であることが分かります。1万9664人もの日本人が生活し、前年比では約5%のプラス。増加傾向にあります。また、永住者数だけにフォーカスすると世界第9位。こちらも同じく増加傾向で、世界的に見ても日本人がたくさん暮らす国だと言えそうです。なんだかんだ言って、日本人が多ければ多いほど安心。困った時に頼れる仲間をつくりやすいのが、ニュージーランドの魅力のひとつです。

4 暮らしやすい気候―平均気温15度で大きな変動はなし

寒すぎたり、暑すぎたりすると、室内にこもる時間が長くなるので、移住ライフを満喫できません。ニュージーランドはどうでしょうか。ご存知の方も多いかもしれませんが、とても暮らしやすい気候です。ケッペンの気候区分では、ニュージーランドのほぼ全土が「西岸海洋性気候」。1年を通して温暖だと言われています。年間で日本ほどの気温の変動はありません。また、夏は湿度はそこまで高くないため、日差しさえ避ければ涼しく暮らせます。

5 広大で美しい自然―「アナ雪」の世界が身近にある国

「移住したはいいけれど、日本と代り映えせず、おもしろくない…」そんな残念な気分にはなりたくないですよね。その点、ニュージーランドなら心配いりません。ここでは、日本でほとんど見ることのできないフィヨルドの絶景を楽しむことができます。フィヨルドとは、氷河で削られた岩山に水や海水が流れ込んで形作られる地形。映画「アナと雪の女王」の世界観をイメージしていただくと分かりやすいでしょう。あの世界の中で、ハイキングやカヤック、クルージングを楽しむことができます。他にも、美しい星空、湖、ビーチなど観光資源が豊富。旅行先には事欠きません。

6 四季を楽しめる―季節に応じたアクティビティを満喫できる

自然と絡めてもう1つ、ニュージーランドには日本と同じく四季があります。ただし、南半球なので、日本とは逆で、夏にサンタクロースがやってくる国のひとつです。それぞれの季節を紹介しましょう。まず春は9月~11月。アウトドア好きにはうれしい、大自然の中から新しい息吹が芽吹く美しい季節です。夏は12月~2月ですが、日中でも平均気温が20~25度と、日本の夏と比べると過ごしやすい点が特徴。島国なのでビーチがたくさんあり、マリンスポーツを楽しめます。秋は、3月~5月で、平均気温は18~25度。晴天の日が多く、気持ちのいい季節。ハイキングにピッタリです。最後に冬ですが、6月~8月で、この季節はウィンタースポーツを満喫できます。

7 働きやすい―男女平等、残業や休日出勤はありえない!?

ニュージーランドで「働く」場合の魅力もご紹介します。ニュージーランドは、実は世界で初めて女性の参政権を認めた国。過去、女性の首相も輩出しており、男女平等意識の強い国です。総合コンサルティングファームPwCの発表する「Women in Work Index」によると、ニュージーランドは直近の「女性が働きやすい国ランキング」で世界第3位に輝きました。また、子育ても男女平等が基本。父親も子育てに参加しています。ここでは、夕方以降は家族との時間。残業が当たり前の日本と違い、定時帰りが一般的です。休日出勤もまずありません。年次有給休暇は1年間に4週間(20日)取得でき、連休を取って旅行に行く人も多いのだそうです。 

8 年金を受給できる可能性も―移民にも寛大な年金制度

ニュージーランドの年金は、掛け金が不要で、すべて税金でまかなわれている点が大きな特徴です。加入条件は、(1)20歳以降で最低でも10年以上、ニュージーランドに居住 (2)その内の50歳以降でも5年間は、ニュージーランドに居住 (3)ニュージーランド国籍、または永住ビザ保持者 であれば、(4)65歳以上になれば年金を受給できます。支給額は、その時の家庭の状況などに応じて変わります。日本と比べてシンプルで分かりやすく、移民に対してとても寛大な制度だと言えます。

9 損害補償制度あり―「病気」以外の「怪我」などに適用可能

ニュージーランドには、「ACC(The Accident Compensation Corporation)サービス」という独自の損害補償制度があります。「病気」には適用されませんが、事故による「怪我」などに適用されます。補償対象は、ニュージーランド国民だけではなく、永住者、留学生、旅行者も含まれます。利用方法も簡単で、病院の受付でACCへの申告書を手渡されるので、必要事項を記入し提出すればOK。日本と同様に、病院の窓口では、総額の一部のみを払います。その後、ACCが怪我の内容などを審査するという流れです。

10 ラグビー大国―「All Blacks」の故郷、ラグビー試合観戦で盛り上がれる

「ラグビーワールドカップ 2019 日本大会」を観戦して、ラグビーファンになった人も多いのでは?実は、ここニュージーランドでは、ラグビーが国民的スポーツ。ラグビー代表「All Blacks(オールブラックス)」は、ラグビー界で最強のチームと言われ、サッカー界のブラジル代表をも凌ぐ勝率を誇ります。ハカ(Haka)と呼ばれる、原住民マオリ族の民族舞踊に由来する舞にもインパクトがあり、ワールドカップ日本大会でも披露されました。オークランド、ウェリントン、クライストチャーチなどニュージーランドを代表する都市には、ラグビースタジアムがあり、シーズン中はたくさんの観客で賑わうそうです。ニュージーランドは、そんなラグビーが身近にある暮らしを楽しめる、数少ない国のひとつです。

まとめ

以上が、ニュージーランド移住をおすすめする10の理由でした。ニュージーランドの魅力を感じていただけたでしょうか。移住を本格的に検討するなら、ぜひこちらの記事(ニュージーランドの移住のメリット。生活費やビザの取得方法まで解説!)で、ビザや永住権の取得方法もチェックしてみてください。