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「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」というワードは、投資家にとって、馴染みのあるワードかと思います。本記事では、日本国内での不動産投資と、日本国外(今回は、東南アジアをメインとした海外不動産投資)において、「インカムゲイン」、「キャピタルゲイン」の双方の目的で投資をする際のメリット・デメリット等を、解説させて頂きます。

1. インカムゲインとキャピタルゲインの違いについて

1-1 インカムゲインとは?

インカムゲインとは、不動産の賃貸利益を得る投資手法です。購入した不動産に入居者を募り、入居者が入居期間間に支払う家賃収入が不動産投資におけるインカムゲインにあたります。たとえば、日本国内の不動産を5,000万円で所有し、月15万円で貸し付けた場合に得られる15万円分の収入がインカムゲインにあたります。

一般的に日本の不動産投資では、インカムゲインを目的とした不動産投資が一般的となっています。

1-2 キャピタルゲインとは?

キャピタルゲインは、不動産の売却益で利益を得る投資手法です。購入した不動産を購入時よりも高い金額で販売することにより、利益の増額をねらいます。一般的に先進国の投資家が、開発途上国に対して不動産投資を行う際に、キャピタルゲインを目的とした投資が行われる傾向にあります。

2. インカムゲインとキャピタルゲインのメリットについて

2-1 インカムゲインのメリットについて

一般的に、日本国内の不動産投資で注目を集めている投資方法は、インカムゲインによる投資です。日本の不動産投資においては、キャピタルゲインの期待値が、そこまで高いわけではないというのが、主な理由になります。つまり、物件の値上がりの期待値が低いということです。

ただし、日本は先進国であり経済が安定しているため、賃貸付けさえ行うことができれば、安定的に継続収入を得ることができますし、将来的に自身が購入した物件に居住することも可能です。
また、不動産を所有する際に、低金利でローンを組め、団体信用生命保険(※1)にも加入することができるため、比較的低リスクで、安定的な収入を確保できるというのが、インカムゲインのメリットです。

※1 団体信用生命保険:参考:りそな銀行より

2-2 キャピタルゲインのメリットについて

インカムゲインのメリット(特に日本において)が、「比較的低リスクなローン組みで、安定的な収入が得れること」だとすると、キャピタルゲインは、売却益による、比較的短期間な投資リターンが得れるというのが魅力です。

売却益が得れる状態が成立するためには、もちろん、自分が購入した際よりも、売却時に不動産の価格が値上がりしていることが大前提となります。日本ではなかなかイメージがつきにくいのですが、こういった事例は海外に目を向けてみると、よく見かけます。
例えば、上海で、8年前に購入した1,000万円の不動産が、なんと1億2千万円で、8年間で1億円以上も差益を確保している等、急激な経済成長と遂げている国に投資を行うことによって、大きな利益を比較的短い期間で得る事ができる可能性があります。

「キャピタルゲインの期待値が高いのはどういう状態か?」を考える時に、「人口」に焦点を当てるのが一つのポイントです。不動産の価格は、人口動向や、都市開発の状況に相関している傾向にあります。そう考えると日本は、今後は人口が減っていくので、不動産価格の値上がりの期待値が低くなってしまうのも、うなずけます。
対して、たとえば、東南アジア諸国の発展途上国は、人口増加はもちろんのこと、平均年齢も低いため、将来的な労働人口確保により、GDPの成長も期待できます。特に、発展途上国の都心部では、経済発展に伴い、都市の発展も期待できるので、キャピタルゲインを狙うのであれば、都心ど真ん中での物件購入の期待値が高いと言える。
また、日本では、あまりに馴染みがないが、「プレビルド」という、建設を行う工事の着手前に、物件を購入することのできる制度が活用です。物件が完成するだけでも、すでに不動産の価格が値上がりしていることは、頻繁に起こります。ただし、もちろん、気をつけなければいけないデメリットも存在します。それが「物件が完成しない(竣工しない)リスクがあるという点です。プロジェクトが遅延することもありますし、何年たっても完成しないケースというのが、東南アジアで見られます。よって、ディベロッパーは、上場していたり、複数案件を成功させている会社を選ぶ事によって、リスク回避の可能性は高まるのではないでしょうか。

3. まとめ

「インカムゲインについて」は、安定的な収入が得れることがメリットで、不動産価格の値上がりの期待値が低めである場合が多いというデメリットがあるということをお伝えさせて頂きました。「キャピタルゲイン」については、売却益による、比較的短期間で大きな収入が得れる事がメリットであり、そもそも、物件が竣工しなかったり、必ずしも物件の価格が値上がりするわけではないということをお伝えさせて頂きました。双方にメリット・デメリットがあり、現在保有されている資産や、キャッシュフローの状態を鑑みて、ご自身の投資趣向にあった投資方法をお勧めさせて頂きます。