現在、投資家から注目を集めるモンゴル不動産投資。弊社で同国を専門に取り扱っている担当者に、モンゴル不動産の現状と今後について話を聞きました。

1 近年のモンゴル経済の動きを教えてください。

2008年頃からモンゴルの資源を求める外資が、大量に入ってきたおかげでGDPが急成長しました。GDPの割合で言いますと、約80%が鉱山から採れる資源で10%がサービス業、残りの10%がその他になります。そのような状況もあり、モンゴル国内では「外資に国を乗っ取られるのではないか」という世論が高まっていきました。その結果、2012年にモンゴル政府は外資規制法を施行し、外資の鉱山開発に歯止めをかけました。しかし、自国での開発が難しいと分かると、政府は外資規制を解除。再び外資が参入し、最近はGDPが増加傾向に戻りました。

2 モンゴル不動産のメリットを教えてください

モンゴルはまだまだ発展途上の国ですので、物件を高掴みする可能性が少ないのがメリットになります。冒頭でもお話ししましたが、2012年に外資を規制してから、2016年にモンゴル経済は底を打ちました。そして、政権交代が実現し、政府が規制を解除した。さらにIMFの援助もあり、現在では急速に経済が成長しています。最近まで外資規制があったために、他の途上国と比べても不動産価格が安く、デベロッパーの進出も多くありませんでした。今は先行者利益を狙える絶好の機会だと思います。

また、資源大国であることもモンゴルの魅力です。金・銅・石炭・原油などの資源が確認されているだけで、約135.6兆円相当あると言われています。しかも、その開発はまだ始まったばかり。モンゴル最大のオユルトゴイ山脈は、世界有数規模で2021年に開発が完了予定です。フル稼働すれば、モンゴルのGDPは現在から25%増となる見込みです。

3 モンゴル不動産にデメリットはありますか?

情報があまりなく、さらに海外不動産投資会社も少ないことです。そのため、複数の会社を比較検討して、不動産を選ぶことが難しくなります。これは非常にリスクがあって。たった1社の海外不動産投資会社から言われた情報で、不動産投資を判断しなければならないのです。マレーシアの物件であれば、扱っている海外不動産投資会社が多いため、複数の情報から比較検討することができます。しかし、モンゴルではそういったことができない状況です。

他のデメリットとしては、移住向きでないことも挙げられます。夏はちょうど良い気候かもしれませんが、私が11月にモンゴルへ出張に行った際は、気温がマイナス12度でしたから。12月や1月になると、マイナス20度を下回る日もあるそうで、現地の人ですら外出を控えるそうです。

4 モンゴル不動産は、今後どういった展開になると思われますか?

現在の状況が続けば、モンゴルの住宅は供給過多になることが予測されます。なぜなら、短期的に見れば住宅の供給が、需要を超えてしまうからです。モンゴルの人口は300万人程度ですが、その内ウランバートルには約155万人が暮らしています。そして、ウランバートルに住む人の約40%はゲル(モンゴルの遊牧民が使用する伝統的な移動式住居)に、住んでいると言われています。街で働き収入を得ている人は、ウランバートルに住む人の半数程度で、大半の人は新しい住宅を買えるほどの経済力を持っていません。そのため、短期的に見れば供給過多になるのです。

しかし、中華系デベロッパーが入っていないため、他国に見るような過剰な住宅供給にはならないと思われます。そして、ウランバートルの地理的制約と人口の増加によって、長期的には需要と供給のバランスが取れるようになるでしょう。

地理的制約とは、ウランバートルの中心地に新国立競技場の建設が決まっており、その他にも様々な施設が集まっているため土地が少なくなっています。建設できる住宅の数が限定されているため、供給が一段落するでしょう。

人口増加については1960年以降ずっと続いており、それに伴う不動産価格の上昇が期待できます。ヤールマグ地区では平米価格が2017年から2018年で109%、2018年から2019年で106%の上昇がありました。これからもモンゴルの不動産価格は、緩やかに上昇を続けるでしょう。

5 ウランバートルの街についてはいかがですか?

自分が思っていた以上に都会的で、高層ビルが建ち並び、街も広い印象を受けました。道路もしっかりと舗装されて、マレーシアの都会と比べて遜色無いように感じられました。うれしいのは物価が安いため、500円程度でお腹いっぱいご飯が食べられることです。

スマホのアプリケーションも使いやすく、テクノロジー面でもレベルが高いなと思いました。モンゴルの方々は人懐っこく、親日家も多い。英語は喋れないが、日本語は喋れる人もいました。

6 モンゴルでおすすめの物件などありますか?

先程、ヤールマグ地区の不動産価格の上昇についてお伝えしましたが、同地区にある「マンダラガーデン」という物件を挙げさせて頂きます。同物件の魅力は、利回り保証と買取保証にあります。


6-1 Mandala Garden(マンダラ・ガーデン)について

Mandala Garden は約10ヘクタールの敷地を 3 つのゾーンに分け、コンドミニアムやスーパーマーケット、レストラン、幼稚園(150 人収容可)、小中高等学校(350 名収容可)、歯科医院、美容サロン、雑貨店、スポーツ施設、ランニングコースなど様々な施設を整備します。開発の中心となるコンドミニアムは、今回ご紹介する「Zoo Garden(ズー・ガーデン)」(5棟・514 戸)のほか、「Water Garden(ウォーター・ガーデン)」(4 棟・336 戸)、「ForestGarden(フォレスト・ガーデン)」(6 棟・420 戸)が誕生します。また、Mandala Garden には150 人収容の保育園、350 人収容の小中高等学校のほかにもスポーツコンプレックスが整備される予定です。 

販売価格:約480万円~約1300万円



6-2 Mandala Garden(マンダラ・ガーデン)を手がけるデベロッパーについて

モンゴル出張に行った際に、直接訪問しました。従業員は50名程度で、ウランバートルの中心地である、国会議事堂前の広場近くのビルを1フロア借りて営業しています。来年には自社ビルが完成する予定です。

7 まとめ

外資の規制が解除され、再び経済成長が進んでいるモンゴル。人口増加や地下資源の活用など、不動産価格が上昇しそうなうれしい要素が多くあります。しかし、モンゴル不動産に精通している投資会社が少なく、わずかな情報を頼りに投資を行うのはリスクが高いことが予想されます。信頼できる情報をいかに数多くインプットできるか。モンゴル不動産投資の成功は、その部分にかかっていると言っても過言ではありません。