1 アジアで3つしかない、ザ・リッツ・カールトン・レジデンス

私は恐らく累計で700件を超える東南アジアの不動産を見てきていると自負しているが、立地、デザイン、仕様でここまで洗練された物件を見たのは久々である。


それが、The Ritz Carlton Residences Kuala Lumpur(ザ・リッツ・カールトン・レジデン・スクアラルンプール)だ。
世界中の誰もが知る超高級5つ星ホテルブランドである「ザ・リッツ・カールトン」が展開するレジデンス。レジデンスは、直訳すると住居。ホテルではなく住居なのだ。自分だけのプライベートスペースになる貴重な不動産である。今回は【前編】と【後編】に分けて本物件について書きたいと思う。

1-1 希少性

東南アジアの不動産を取り扱うBEYOND BORDERS社のマレーシア法人の玉邑代表曰く、

「東南アジアでザ・リッツ・カールトン ブランドのレジデンスは、シンガポール、タイ(バンコク)、マレーシア(クアラルンプール)の3つしかない」
とのこと。この数の少なさも希少性を際立たせるのだろう。

1-2 魅力的な外観

その気になる外観は高層のガラスに覆われたタワー型コンドミニアム。


日本でいえば、マンションの供給戸数ランキングで最近No.1となっている住友不動産のタワーマンションシリーズの「シティタワー」がいくつかバルコニー無しの全面窓ガラス仕様の外観にしているが、それに近いだろう。色で言うとエメラルドブラックというのだろうか、外観は美しくモダンでシックな雰囲気を出している。

上記の看板の写真にもあるように、レジデンスは2棟の建物のうち1棟(ペトロナスツインタワーに近いほう)を占めており、2棟を合わせて「BERJAYA CENTRAL PARK(ベルジャヤセントラルパーク)」という施設になっているようだ。

もう1棟はオフィスビルになっていて1階にはBangkok Bank(バンコク銀行)が入っていた。


2 マレーシアのザ・リッツ・カールトン・レジデンスの2つの特徴

2-1 駅・空港への抜群のアクセス

この物件のすごいところは「ザ・リッツ・カールトン」というブランドだけではない。大きく2つ特徴があるがそれを見ていこう。

① KLCCという最高の立地でありながら、2駅2路線利用可能で駅徒歩たった30秒

の立地と利便性だが、まずこの物件の敷地に繋がるようにして、最寄駅入口がある。エントランスから出て実際に時間を計ってみたが、駅の入口まで30秒しかかからなかった。ほぼ駅直結と言ってもいいだろう。コンドミニアム側から駅に行くときにオフィス棟を通るので、雨が降っててもほとんど濡れない。

そして何と言ってもこの最寄駅は2駅2路線となっていること。直接繋がっているのはモノレールの駅でBukit Nanas駅(ブキナナス駅)だ。2つ隣はマレーシアで最も人気の繁華街Bukit Bintang駅(ブキビンタン駅)。4つ先のHang Tuah駅(ハントゥア駅)にはもうすぐマレーシアで初となる三井不動産のショッピングモール「ららぽーと」が駅直結で完成する。

ブキナナス駅から地上を歩いて移動するとLRTのDang Wangi駅(ダンワンギ駅)が目の前だ。こちらも終点はマレーシアの東京駅にあたるKL Central駅(KLセントラル駅)に繋がっているためKLIAやKLIA2といった国際空港にも行けてしまうのである。 

今までマレーシアの不動産は駅近という概念が無かった。公共交通機関が整っていなかったのが一番の原因だが、これがここ最近で路線がどんどん新設されたことで、駅が増え、不動産の価値のひとつの軸に「駅からどのくらい」というのが大手不動産ポータルサイトにも掲載されるようになってきた。これは不動産価値の面から見ても、将来的に賃貸に出せるか、売却できるかという面では大切になってくるだろう。


② マレーシア人なら誰もが知る不動産会社が開発しており、
1階には傘下のセブンイレブンとスターバックス

②の不動産開発会社だが、本プロジェクトはマレーシア人であれば誰しもが知る「Beryaya Group(ベルジャヤグループ)」という財閥が開発を担当している。ベルジャヤグループは1984年に設立されたマレーシア屈指のコングロマリットだ。特に不動産開発が有名で、クアラルンプールの中心地にあるImbi駅(インビ駅)前のタイムズスクエアなどもベルジャヤが作ったショッピングモール。モールの外観には日本の大手保険会社である損保ジャパンとのジョイントベンチャーの看板が掲げられている。マレーシア旅行に行かれる際には是非行ってみてほしいのだが、タイムズスクエアの5階には、なんとモール内だというのにジェットコースターに乗れる。

もともとマレーシア国内におけるマクドナルドのフランチャイズ権獲得で財を築いたと言われているが、そのビジネスは幅広く、不動産開発業、メディア業、飲食業、通信業、航空業、宝くじ(Toto)業などを行っている。

創業者のヴィンセント・タン氏は、雑誌フォーブスの世界長者番付にランクしたこともある有名人だ。大の日本好きと言われ、なんと日本のフォーシーズンズホテル京都の開発者でもある(ほとんどの日本人には知られていないが。。。)ちなみに本物件の中にも高級日本料理店を作っている。オーナーシェフはアメリカでも有名なNOBUという日本食のマレーシア店で修行した人らしい。

マレーシア人の中でも特にベルジャヤを有名にしたのが、巨大コンビニチェーンであるセブンイレブンと、世界で最も知名度の高いコーヒーショップであるスターバックスの営業権を獲得したことだ。クアラルンプールに行っていただければわかるが主要のターミナル駅やショッピングモールには必ずセブンイレブンとスターバックスが入っているがこれも全部ベルジャヤが運営。

そして、本物件と繋がっているオフィス棟の1階にはセブンイレブンとスターバックスが入居してる。居住者としては敷地内にコンビニとカフェが入っているのは嬉しいだろう。

財閥系コングロマリットの不動産開発会社が建てたこともあり、ちょっと贅沢過ぎる仕様と設備になっている。噂ではオーナー家用に何室か確保されているという話も(笑)


3 ザ・リッツ・カールトン・レジデンスの有する便利なファシリティ

3-1 贅沢な設備

KLCCエリアでは珍しい、テニスコート付き。もちろん使えるファシリティも素晴らしい。

私の知る限り、コンドミニアムの敷地内に居住者だけが利用できるテニスコートが付いているのは、クアラルンプールのKLCCエリアでは3物件だけ。Pavilion Residences(パビリオンレジデンス)、Mark Residences(マークレジデンス)、そしてこのThe Ritz Carlton Residences(ザ・リッツ・カールトン・レジデンス)である。
不動産価値をはかるときに、重要になってくるのが組み合わせ。立地が良いだけではなく、それに合わせて世界的ブランドの冠が付いていたり、他の物件にない設備を持っていたりすると価値が高くなる。

東南アジアではフィットネスジムやプールが付いている物件は非常に多い。セキュリティを重視しているため何でも施設内に作りたがるのと、一年中真夏の気温ということもあるのだろう(私も駐在員だった頃は週末必ずプールで泳いでいた)

ただ、テニスコートとなると別である。なかなか珍しい。ここに住む富裕層や現地に赴任している駐在員にはとても嬉しいはずだ。友人を呼んで休みの日にラリーをするのもいいだろう。





最後の写真は、キッズルームだが、このキッズルームは私が過去見てきた海外物件で最も広かった。もしかしたら、世界で一番大きいキッズルームを作ってしまったのかもしれない。さすが、日本とは違って子供が多いマレーシア。ザ・リッツ・カールトンもよく考えて設計しているのだろう。

【前編】はココまで。【後編】ではいよいよ室内に入っていく。

【後編】文句無しでお風呂からの眺め『アジアNo.1』 ~ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・クアラルンプール

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