タイで外国人は不動産を買えるの?

タイの外国人事業法によると、タイで外国人は、原則として土地の所有はできませんが、次のような例外があります。

居住用の土地は購入が可能

1つ目の例外は、住居目的の土地所有をすることですが、投資金額が大きいためハードルは高いです。タイで土地を取得するための条件は以下です。

  • 4,000万バーツ以上の投資金を持っていること
  • 投資期間が3年以上であること
  • 指定された地域内の土地であること

以上の条件を満たした上で、大臣による承認を得た外国人は、1ライ(=1,600㎡)まで土地を所有できます。

法人として土地を取得することは可能


2つ目の例外は、法人の土地所有が許されていることです。外国人が登録資本金の49%超の株式を保有している場合、または、外国人株主が全株主の過半数を占める株式会社は所有できません。

タイ投資委員会(BOI)奨励企業やタイ工業団地公社(IEAT)認定の工業団地に立地する企業の場合は、外資比率にかかわらず土地取得が可能となります。

タイで外国人が土地を購入する方法

土地の購入方法

タイで土地を購入するためには、売主との契約のほか、管轄地の土地事務所(Land Office)にて登記することが必要です。

土地の所有権を証するものとして土地権利証書(Chanote)が発行されます。土地の権利に関する重要な書類としては、契約書、権利証書(Chanote)、確認済使用権証明書(Ngor Sor Saam GorまたはNS3G)の3点セットが重要です。

権利証書(Chanote、Nor Sor 4とも言われる)は、土地の完全な所有権を証明する証書で、管轄の土地事務所により原本が2部発行され、1部が土地の所有権者に交付、もう1部が当該土地事務所に保管されます。

原則として、土地事務所のデータベースに保管されており、土地事務所のWebsiteにおいて検索することができます。

なお、権利証書は全ての土地で発行されているわけではなく、下記の通り、その他の各種証明書が代替的に利用される場合もあります。

但し、土地所有権そのものを証明するものではないことに注意が必要です。使用権証明書(Ngor Sor Saam またはNS3)、占有証明書(Sor Kor Neung)、土地税納付証明書(Por Bor Tor 5)が代替的に利用される書類です。

なお、タイでの不動産取引においてタイ国政府は、詐欺等の問題を防ぐために、登記手続きの完了を見届けた後、売買代金の支払いを行うことが推奨しています。