不動産の観点から世界の活気のある都市が選ばれる「シティ・モメンタム・インデックス2020(City Momentum Index 2020)」。不動産総合サービスJLLによって行われているこのインデックスは今年で7回目を迎え、社会経済と商業不動産の基準を元に、130カ所の主要なビジネス拠点についてリサーチが行われている。

今回の調査では、中東やアフリカの都市が上位にランキングされているという。

ドバイ(14位)は3年ぶりにトップ20入りを果たしており、人口の半分を20~40歳が占めるアラブ首長国連邦都市の勢いが伸びており、中東のビジネスハブとなっていることがわかる。

近年ドバイでは、投資家への最長10年間の居住ビザの発給や外国人への永住権の付与などといった新しい制度が導入され、国内の不動産ブームとのバランスが取れていたが、2020年にはドバイ万博の開催が予定されており、さらに勢いが増すことが予想される。

またサウジアラビアの首都リヤドも18位にランキングされ、こちらは2030年までの経済改革計画「Vision2030」(石油依存経済から脱却し、投資収益に基づく国家の建設を目標としている)の恩恵を受けたものと見られる。

インフラ整備や娯楽を通じて生活の質を向上させようという取り組みは、経済や不動産に良い影響を与えると考えられるが、ドバイとリヤドでも大がかりなインフラ整備プランが検討されている。

アフリカにおいては、ケニアの首都ナイロビが4位にランキングするなど、経済の力強さが反映された形となった。

今回トップ20入りを果たした中東やアフリカの都市は注目を集めており、今後のスマートシティの開発においても不動産が重要な役割を果たしていくと期待されている。

また今回の調査では、インドや中国、ベトナムなどの都市もランキング上位に入っており、世界的な影響力が欧米からアジアへとシフトしていることがわかる。インドは昨年の経済低迷にも関わらず、7都市がトップ20入りしている。また4都市がトップ20入りしている中国も引き続き重要な役割を担っていくと見られている。


【参照】Dubai, Riyadh among top 20 'most dynamic cities' - JLL

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セカイプロパティ編集部
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